「おーい! すごい記事があるぞ‼」
何やら興奮気味に、主人愛用のノートPCを開いて見せてくれたのが、この記事です。
「牛は全部殺処分されたと思ってたけど、結構生きてたんだな」
「うん。全然、知らなかったよ」
「放牧して、冬は買ってきた牧草で育ててるのか~」
「原発事故の後被爆して、そのまんまの状態で生きていたんだねえ」
「餌代、年間600万だって・・・」
「・・・ほら。アレでしょ?浪江町とか大熊町って、補償だってフンダンで、ゲフンゲフン・・・」
「岩手大、北里大、東北大の研究者の調査だから、信頼できそうだし。すごいなコレ」
「うん。さっき、広島の原爆症認定のおじいさんのニュースもやってたけど、ここまでお元気で生きてきて、もはや原爆が原因でガンになったかどうかなんてわからないし、なんだかな・・・って思っちゃうよ」
「世界で初めての長期実験だから、ちゃんと続けてほしいな。2千ミリシーベルト浴びて元気に生きてる牛も、すごいな」
「ゼッタイ、被爆牛を殺せ!って騒ぐ人たちがいるね。都合が悪くてw」
「そうだな。客観的なデータを、感情的に原発反対している連中に付きつけてやればいい」
「あはは。 鼻血が出るとか言ってる、放射脳の人たちね~ww」
「おれ、フェイスブックとかやってないからアレだけど、これはみんなに知らせたいイイ実験だな。酪農家も立派だけど、研究者も大したもんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
2月21日に掲載されたこの記事。
既にご存知の方もいらっしゃると思いますし、拡散されている方もいらっしゃるかもしれませんが、ご紹介します。
※すぐにブログで紹介しなかったのには、諸般の事情がございまして・・・。
私がブログをやっているのは主人には内緒なので、ばれないよう時間差をつけましたw
純粋に“家族の一員”として飼われ続けている、被曝した牛。
その牛の採血、採尿、遺伝子変化の解析などを通して放射線の影響調査を、「結論ありき」ではなく、純粋に科学者として中立的な立場で継続してこられた皆さん。
世界で初めての、長期にわたる科学的実験を見守り続けたいと思っています。
牛の殺処分を拒否した畜産家が、世界初の実験で明らかにした被曝の影響
産経ニュース
2016.2.21
緑色のトラクターが雪の残る平原をうなりを上げながら進んでいく。その音を聞くや、大柄で真っ黒の牛たちがリーダー格を筆頭にゆっくりと集まってきた。
「べぇーべ」。トラクターの運転席から下りた山本幸男さん(73)が、牛を意味する東北地方の方言「べこ」に由来する言葉を口にしながら、わらをほぐす。「同じ家族だからね」。まるで自分の子供のように、寄ってきた牛たちの頭や背中をそっとなでた。
東京電力福島第1原発から約10キロ北西にある福島県浪江町の末森地区。山本さんは東京ドーム4個分ほどの広さに、約50頭の牛を飼育している。他の牛と違うのは、
大量の放射性物質で被曝したことだ。
原発事故から2カ月後、政府は福島第1原発から半径20キロ圏に残された家畜の殺処分を決定したが、山本さんは拒否し、牛を牧場内に放った。
“家族の一員”を自らの手であやめることはできなかったのだ。
しかし、飼育の厳しさは年々増す。4月から11月ごろまでは牧草が餌になるが、12月から3月ごろまでは草が生えず、岩手県で取れた牧草を購入。その間の餌代は
600万円ほど。出費だけがむなしくかさむ。
それでも、山本さんは牛の面倒を見続ける。「
飲まず食わずで死ぬのと、腹いっぱい食べて死ぬのとでは全然違う。最後まで面倒見てやりたいんだ。そして地域のため、福島の畜産の未来のために、この牛が貴重な資料になるんだよ」
■ ■
山本さんの牧場を含む
浪江、大熊の両町の3カ所では、殺処分を拒否した
被曝牛計約160頭の調査が続けられている。
「
大型動物の被曝を長期的に調べるのは世界初。実験室ではできない。その研究が人間にとっても参考になり還元されていく」。岩手大農学部准教授の岡田啓司さん(59)=生産獣医療学=は力を込める。
原発事故があった平成23年の夏、岡田さんは原発から20キロ圏に入った。24年9月には、山本さんらの牧場と協力し、
獣医師や北里大、東北大などの研究者と団体を結成。被曝した牛の採血、採尿、遺伝子変化の解析などを通して放射線の影響調査を継続してきた。累積の被曝線量が、2千ミリシーベルトと推定される牛もいる。
人の年間目安量1ミリシーベルトの2千倍だ。
しかし、これまでの調査では、
白血球の減少など被曝による影響は確認されていない。
放射性物質に汚染されていない餌を与えていれば、3カ月ほどで体内の放射性物質が排出されることも分かった。
こうした活動に対し、批判的な声も多い。
■ ■
事故当時、原発から20キロ圏では、農家約300戸が計約3500頭を飼育。国は県を通じ、伝染病の危険や野生の「放(はな)れ牛」になることを恐れ、殺処分命令を下した。
しかし、国にとって一部の牧場が殺処分に反発したことは予想外だった。結局、国は出荷しないことを前提に飼育を認めた。
県によると、「被曝牛は福島の風評を助長する」と反発する声まで上がっているという。
現状の研究では、被曝の影響がないことが牛で実証されているが、その影響は長期にわたり、見極めには時間がかかる。
「本当だったら何も出ないで幸せな形で終わるのが一番いい。それが住民の帰還や復興にもつながる。しかし、私たちはストーリーも到達点もつくらない。
純粋に科学者として中立的な立場で、何が起きて、あるいは何が起きていないかをきちっと整理することが大事だ」。岡田さんはこう言い切った。

被曝した牛の飼育を続ける山本幸男さん=2月3日、福島県浪江町(野田佑介撮影)
Posted at 2016/03/12 07:12:04 | |
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