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イイね!
2014年08月15日

秩父~叶山鉱山 石灰石の搬送ルートを見てきた

もはや普通のドライブでは物足りなくなり、どんどんマニア化が進行している。

今月の初めに投稿されたCatDogさんのブログで、太平洋セメントの日高工場と武甲山は20kmを超える地下トンネルで結ばれており、ベルトコンベアで石灰石が運ばれていること初めて知り、驚いた。

石炭採掘の炭鉱でも数km位だと思うが、列車でも車でもなく、石灰石を運ぶためだけに20kmものトンネルを掘るとは、その発想に恐れ入った。

調べてみると、地下トンネルはここだけではなく、群馬県の神流町にある叶山鉱山と秩父工場の間にもあるとのこと。

その距離はなんと23kmもあり、ルートはというと以下(借り物)のようにほとんどR299に平行して走っている。

ドライブにおあつらえ向きじゃないか・・・。

見に行くしかない。

では、出発。




秩父鉄道の貨物駅である武州原谷駅の線路脇から、太平洋セメントの秩父工場を臨む。




叶山鉱山からベルトコンベアで秩父工場まで運ばれた石灰石は、ここでデキ505機関車などに牽引される貨物車に積まれ、熊谷工場へと運搬されるとのこと。

隣はD304ディーゼル機関車で、構内の入れ替え用として使われているそうである。




さて、次に行こうと思ったら、電車が接近。

影森駅に向かう5000系と、羽生駅に向かう7000系であった。

ちなみに、鉄道は好きだが、全然詳しくない。

偉そうに書いているが、その都度、調べているだけ・・・。




踏切を渡り、工場側へと移動。

以下に見えるは、秩父駅方面へと延びている路線跡。

かつては、武甲山の麓にある影森駅(ここから三輪鉱山への引き込み線が出ている)と、行き来があったのであろうか。

遠い眼差しでしばらく見つめていた(お前、何者?)。




工場の裏手に回ってみた。

萌え~。




そこから、荒川に向けてちょっと移動。

秩父オートキャンプ場で楽しげな家族連れを横目に、歩いて河原に降りて行った。

そこに見えたのがこれ。

中にベルトコンベアが通っている、鉄橋(というのか?)であった。

思い描いていたのより、ずいぶんデカい!

ここから先は叶山鉱山まで、ずっとトンネルでつながっている。

って、やっぱりすごい。






先に行こう。

冒頭に載せた地図の搬送ルートで、クランクしている箇所にあるのが、この巣掛砕鉱場。




そこから叶山鉱山方向に少し行った、県道37号の巣掛トンネルの入り口近くに見えるのが、荒川でも見たこの搬送路。

石灰石の搬送ルート中、地上に出ていて、見ることが可能なの箇所は、おそらく先ほどの荒川の所とココだけではないかと。




R299を神流町に向けて走って行くと、途中、左手に見えるのが東電の変電所。

これまで気に留めたことはなかったが、かなり巨大な変電所である。

調べてみると、長野県の安曇発電所からここまでの168kmがつながっているという。

山の地下深くにトンネルを掘る。

片や、険しい山間を縫って送電線を敷設する。

人間の力ってすごい。




R299を右に折れ、R462を少し走ると叶山の麓にたどり着く。

山を見上げて目を凝らすと、頂上にショベルカーの姿が。

32倍ズームでようやくこの大きさ。

かなりギリギリまで攻めていて、落ちそうにも見える。




ここから山へと分け入って行く。

ナビでは途中で道が終わっているが、行けるところまで行ってみよう。

トンネルが現れたが、ゲートが降りている・・・。

クルマを降り、近寄ってみると、ココから先は叶山鉱山関係者以外は立ち入り禁止となっており、これ以上先に進めない。

ここからよじ登る訳にも行かないし、搬送ルートを遡っての旅はここで終了とした。

トンネルの中は真っ暗で、先が全く見えない。

前に立つと、中からとっても冷た~い冷気が流れ出てきており、寒い。




この頃には既に夕方になっており、仕事が終わったのか、しばらくすると中から数台の車が出てきた。

トンネルの脇には、連絡用の黒電話が・・・。

「これから中に入ってもいいですか?」と、心の中でコールした。




登山者ブログからの借り物画像だが、叶山の山頂はこのようにフラットに削られている。

先程のショベルカーは、ここで活躍していたのかと。




以下、太平洋セメントのHPにあった叶山鉱山の断面模式図。

決して外からは伺い知ることができない世界が、山の地中深くに存在しているのである。




トンネル入り口の左手には、近くに落差20mの白水の滝があり、この日、最後の撮影。

自然の息吹を感じた!





今回、できれば最後の叶山鉱山での採掘現場を直接見たいと考えていたが、来てみて、それは無理からぬことと分かった。

しかし、半年前前は、よもや石灰石の追っかけをやろうとは、夢にも思ってなかった。

帰りは土坂峠経由で帰路に着いたが、社会科見学モードから一気に走行モードへと切り替わった。
ブログ一覧 | 鉱山 遺構 廃墟 | 日記
Posted at 2014/08/15 15:53:40

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この記事へのコメント

2014年8月15日 17:46
こんにちは、と言うか日も短くなりました。

素晴らしいレポです。

国を支える縁の下いや、地下の力持ち。

日頃、何気なく見過ごしている所に
本質が潜んでいる事を実感させられます。

現在、動き回れない自分が歯がゆいです。
コメントへの返答
2014年8月15日 23:50
こんばんは。

どうもありがとうございました。

CatDogさんにそのように言って頂き、とても嬉しく思います。

こうやって回って&調べてみると、我々の現在の生活は、実にいろんなものに支えられているんだと感じました。

それぞれに秘められた歴史や背景があり、そういった観点で見ていくと、興味が尽きませんね。

歴史的なものにはもともと疎かったのですが、CatDogさんのブログ、大変参考になり、刺激になります。

台風のあと、暑くなりましたのが、ご自愛下さい。
2014年8月15日 18:09
こんばんは^^
秩父は本当に石灰鉱山が多いですよね!!地図を見てるだけにニヤニヤしてしまいます(マテ
それにしても荒川沿いにある太平洋セメント工場から叶山鉱山までベルトコンベアで繋いでいたとは、正直感動しました・・・もちろんcocoichi様の追撃っぷりにもです。

自分も叶山鉱山の採掘現場は社会見学したいですね~、以前(相当昔です)は一般の方向けに社会見学が開催されていた様ですね。
コメントへの返答
2014年8月16日 0:09
こんばんは。

にゃご o(^・x・^)oさんのブログやコメントをきっかけに、埼玉の裏側(?)を周り始めましたが、実にいろんなものが出てきて、困ってます。

一向に、にゃご o(^・x・^)oさんのおひざ元に伺うことができません!

しかし、地図ってすごい力がありますよね。

何も書かれてないにも関わらず、そこから様々な妄想を膨らませることができるなんて!

太平洋セメント。よくぞこんな物を作り上げたなって、ホント、感動です。

見学会。開催されれば、ぜひ参加ですね。
2014年8月15日 23:45
こんばんは!!

鉱山は僕も好物です。採掘のために掘ったトンネルは大好物です。

ベルトコンベアで20㌔以上も運ぶなんてすごいですね。まさか、川の上、道の上をベルトコンベアが通っているなんて思いもしないです。普段のドライブも少し注意して周りを見るといろいろと発見がありそうです。

それにしても、cocoichiさんの行動力には驚かされます。

夏は滝の近くは涼しくていいですねぇ~。鉱山のトンネル入り口もですけどね。
コメントへの返答
2014年8月16日 0:30
こんばんは。

水すましのように、おんなじ所をクルクル回っているだけです。

なかなか外に出られません!

ブログにも書いた県道37号の所は、何度か通っているのですが、そんなものがあったなんて気づいてもいませんでした。

ましてや、この中をベルトコンベアで石灰石が20kmの旅をしているなんて、気づいたとしてもフツーは誰も考えもしませんよね。

滝。トンネル。

避暑にはもってこいです。
2014年8月17日 8:26
おはようございます。
20kmにも及ぶコンベア。こんな「巨大設備」が日本にもあるんですね。こういう設備、各地にあるんですかねぇ。勉強になりました。途中のショベルカーは明らかにヤバイのではないでしょうか(キケン度が麻痺してる?(^^; 最後の滝がまた清涼感があります。
コメントへの返答
2014年8月18日 0:38
こんばんは。

こういう隠れた巨大設備の世界は、我々が知らないだけで、まだまだあるのでしょうね。

ある程度有名なものとしては、首都圏外郭放水路がありますね。

以下のHPを見ると、見学会もあるようなので、一度は見てみたいものです!

http://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/gaikaku/intro/index.html

ショベルカー、何らかの安全対策はあるのではないかと思いますが、地中の仕事も含めて、常に危険とは隣り合わせなのでしょうね。
2014年8月21日 12:43
初めまして。
突然のコメント失礼します。
過去のブログもは行けさせて頂きました。

月に数回ですが自分はただ単純に秩父方面に車を走らせる事があります。

目的はありません。
車から降りる事もほぼありません。
ただ考え事をする為だけにダラダラと小一時間山に向かって走らせます。
小川町、寄居町、横瀬町当りをただ意味も無くぐるぐると走ってまた会社に戻ります。

cocoichiさんのブログを拝見してなんだか癒されたのでイイね!付けさせて頂きました。
コメントへの返答
2014年8月21日 21:04
初めまして、nishi君さん。

秩父シリーズ、見て頂き、ありがとうございました。

振り返ってみればマニアックな内容ばかりですが、それでも癒しを感じて頂けたのであれば、それは秩父のもつ魅力が背景にあったからなのでしょうね。

近くにあるにもかかわらず、その魅力に気づいたのは、恥ずかしながらほんの2,3か月前のことでした。

それ以来、何度もリピートを重ねてます。

同じ風景に出会うたびに、何故かホッとした気持ちになります。

プロフィール

「[整備] #86 サウンドクリエーターの遮音 https://minkara.carview.co.jp/userid/2133117/car/2696956/5118250/note.aspx
何シテル?   01/04 18:47
cocoichiです。よろしくお願いします。 ちなみに、ココイチにはまだ行ったことがありません。 20代はバイクで駆け回ってましたが、スプラッシュで...
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