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イイね!
2015年05月23日

夢中になったメカニカルなものたち

今から思えば、子供の頃には好奇心が掻き立てられるようなメカニカルなものが、身の周りにずいぶんあった。

まずは足踏みミシン。

母親が使っているのを横で見ているうちに、なんとなく使い方を覚え、そのうちに自分で糸を通し、生地の端切れをもらって縫うようになっていた。

足の踏み加減で自在にスピードコントロールができ、レバーで前進、後進を切り替え、角の部分はスピードを落として手で布を回してクリアしていく。

こうやって書いてみると、車の運転ととても良く似てることに気づいたが、こんなことに夢中になって遊んだ覚えがある。

一度、勢い余って針が爪を貫通したことがあったが、多分、相当痛かったに違いない。

  ※今回の画像は全て借り物です。




楽しかったのはそれだけではない。

ベルトを外してミシン本体を上に跳ね上げると、機械いじりが好きな子供にとっては堪らないモノが姿を現す。

左側写真は、下糸を収めたボビンケースをセットする場所である。

針と共に降りて来た上糸に、ボビンケースから引き出した下糸を掛けるための部品(確かそうだったような?)には、糸をスムーズに滑らせるためかメッキが施されており、子供心に美しいと感じていた。

右側写真は、布送り機構と先程のメッキ部品への動力伝達部であるが、本体のハンドルを手で回しながら、その動きを何度となく見ていたものだ。




そして、次はこの編み機。

ハンドルを持って左右に動かす部分(キャリッジと言うらしい)をひっくり返すと、右側写真のようにこれまた魅惑のメカ機構が現れる。

キャリッジにあるダイヤルやレバーの操作によって、裏側にある幾つもの爪が動き、これで本体にある針の駆動パターンを変える機構になっているが、これがまたとても面白く、夢中になった。




お次はレコードプレーヤー。

当時はセパレートステレオが全盛となりつつある時代であったが、惹かれたのはトーンアームの機能美もさることながら、曲が終わるとトーンアームが自動的に元の位置に戻る機構とその動きであった。

どんな仕組みなのかを知りたくて、ターンテーブルを外してセンターのシャフトを手で回して、何度もその動きを確かめたものだった。

やや大きめのお菓子の空き缶の蓋に針を貼り付けて、回転しているレコードの上に針を降ろして音が鳴った時は、ちょっと感動だった。




そして、最後は自転車の変速機。

自転車は小学校1年から乗り回していたが、変速機付きのセミドロップ・ハンドルの自転車を買ってもらったのは、小学校の高学年になってからであった。

周りがだんだんと変速機付きに変わっていく中、欲しくてたまらなかったので、買ってもらった時はペダルを手で回しながら、何度もギヤを切り換えてはその動きを見て、一人悦に入っていた。




では、今の時代はどうなのだろう?

科学技術の飛躍的な進歩と生産技術の発達により、モノは溢れかえり、自分で作るよりも買った方が安くつく時代となり、その結果、ミシンや編み機は多くの家庭からその姿を消しているようである。

音楽プレーヤーにしても、iPodのように可動部は一切なくなり、液晶画面とICなどが詰まっているだけのものになってしまった。

TVやPCも似たような状況で、中を開けたとしても機構的に面白いものは何もなく、せいぜいHDくらいだろうか。

子供の頃にあった製品は、現在のモノと比較すると機能も機構もシンプルだったので、どんな仕組みで動いているのかと想像する余地もあったし、中を開けてみれば何となくメカニズムが理解できるものも多かった。

しかし、現在の製品はiPhoneのようにあまりにも多機能であり、それ以上にできることが凄すぎて、中の仕組みを想像する発想すら出てこない、完全にブラック・ボックスになった。

このように周囲からメカニカルなモノが減り、代わってブラック・ボックスが増えて行った結果、ウチの子供達もそうであるが、モノの仕組みやそのメカニズムなどに全く興味を示さなくなっている。

文明と科学技術の発展の結果、便利で快適な暮らしが可能になったが、その一方で失われているものもあり、このこともその一つなのだろう。

いろんな意味で、そろそろ違う方向に舵を切らないといけない時期に来ている。
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Posted at 2015/05/24 01:33:11

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この記事へのコメント

2015年5月24日 1:58
cocoichiさん、こんばんは☆
お元気でいらっしゃいますでしょうか。
今日もいいお天気の一日でしたね。

cocoichiさん、ミシンを
お使いになられていたことがあるのですね!

ミシンって、コツを掴むと
もう楽しくなってくるんですよね♪

私は現在はミシンは使用しませんが、
中学生の頃の家庭科は
縫物の授業がとても楽しみでした。
…料理実習だけは、
大変苦手科目でしたけれども(T_T)

確かパジャマを縫う実習…の時だったかと
記憶しているのですが、
同級生の女の子が
誤って爪の上から針を通してしまいまして、
指を貫通してしまいました。

痛々しい指先で、とてもかわいそうで
見ていられませんでした…(@_@)

でも、いま思うと、
とても懐かしい思い出です(^^) もも🍑
コメントへの返答
2015年5月24日 17:25
こんにちは。

ご機嫌いかがでしたでしょうか?

埼玉北部は暑く、ようやく扇風機を引っ張り出してきました。

子供の頃、ほとんど友達がいなかったので、ミシン君は数少ない友達の一人で、いつも一緒に鬼ごっこやかけっこをして遊んでました。

そうそう、編み機君とは自転車に乗って遊んでましたよ (@_@)

そんな訳はありませんが(オイ)、ミシンは使ってたというより、いいオモチャでしたね。

家庭科の実習授業では、得意気になってミシンを踏んでいたような覚えがあります(他に自慢できるものもなかったし・・・)。

同級生の女の子、それは可哀そうな体験でしたね。

私の場合は貫通したのか、骨で止まったのかとっさの事だったので、良く覚えてません (^o^;)

ミシン嫌いになってなければ良いですけどね。

「ミシンを見ると、今でもこの指が疼くのよ~」とか。

それではごきげんよう (^O^)/
2015年5月24日 5:50
ミシンやレコードプレイヤーは、古いものが見られるところで何度か見たことがありますが、編み機は見たことがなかったので懐かしくて思わずコメを書いちゃいました♪
コメントへの返答
2015年5月24日 17:37
こんにちは。

そう、今回は画像を集めるのに時間がかかりました (^o^;)

編み機の裏側とか、そんなマニアックな画像は普通ないですしね。

今、改めて見てもワクワクします!

当時は身の回りにあるいろんなモノをオモチャにして、遊んでましたね。
2015年5月24日 8:16
おはようございます!

今日のブログでcocoichiさんがおっしゃったこと、読みながら思わず頷いておりました。


生き物としての人間の能力を活かすことも今の生活の中にはありますが、すごく片寄っていて、一方ではかなり無理を強いられているように感じていました。。

徐々に体も進化?して、変わっているのかしら。




ところで、実家にはミシンやレコードプレーヤーはありましたが、編み機は有りませんでした。母は手編みをしていましたので、毛糸を巻いて準備したり、古いセーターをほどいたりを手伝いました。
着物の洗い張りや、竈でご飯をたくのや、井戸から水を汲むのを興味深く見て育ちました。
冷蔵庫も氷を入れていた世代です。道で氷やさんがショリショリと鋸の音をたてていたのが懐かしい。
(;^_^A


機械のメカニズムに関心のあるかたは、幼い頃から違うのですね。私は専ら食べ物や、料理に興味津々でした。
いまだに食い意地が。

コメントへの返答
2015年5月24日 18:14
こんにちは。

ホント、そうなのですよ。

今の製品はPCにしろスマホにしろ、年々多機能化する一方で、とても使い辛く、ついて行けませ~ん (^O^)

EXCELなんかバージョンが変って、アレ、この機能のボタンどこに行ったの?、って探すのが大変でしたよ。

これに合わせて自分も進化させないと、仕事にも、世の中にもおいて行かれるので仕方ないのですが、かなりのストレスですね。

古いセーターのほどきは、手伝ったことがありますね。

傘のようなものをクルクル回して、ほどいた毛糸をそこに巻き取ってたような・・・。

竈のゴハン、美味しかったでしょうね。

ウチは人間竈、もとい、五右衛門風呂でした !

当時は、機械いじりが好きな男の子は多かったと思います。

私はちょいとマニアックだったかも知れませんが・・・。

食い意地、呑み意地は、負けませんよ (^O^)/
2015年5月24日 14:08
こんにちは~\(^o^)/

cocoichiさんも、私と同じようなこと、していたんですね(^○^)
って言いか、当時の機械好き、好奇心が旺盛な子供たちは、そうだったかも知れませんね。

私も、どうなってんねんやろぉ~、と少し取り外してみたりしてました。
だいたい見れば、なんとなく仕組みが、分かったりしましたよねぇ~!

私の場合、それに加えて分解癖っていうか、機械を見たらバラしたくなります (^-^;
それは今も続いていて、車はもちろん、昔は、一眼レフカメラ、最近では、PCをやりました。 
結果、みんな、ご臨終になりましたが (^-^; 
しかし、このPC、裏蓋のねじをとって開けたら、中が、何が何だかさっぱりで、おっしゃるように、ブラック・ボックスでしたわ (^-^; 笑

最近の車も、このブラック・ボックスみたいなものが、あちこちに付いていて、温もりっていうか、そのようなものが、なくなりつつあるような気がします。
それに、これ系のトラブルは厄介で、車屋さんは、原因が分からないので、それ事アッセンで交換してしまうから、結局、何が悪かったのか分からずじまい。

今の私の車(Mini)は、その点、設計が古い車なので、とてもメカニカルで、変な言い方ですが、運転していると、車と会話できるように感じます。
あれ、車自慢になってしもた。。。(笑
コメントへの返答
2015年5月24日 21:55
こんばんは。

その頃は、目覚まし時計やポータブルラジオなどを開けて、楽しんでましたね。

分解したものの元に戻せず、ジイちゃんによく叱られてましたよ(^◇^)

ラジオはチューニングダイヤルを回すと、針が動いていく仕組みを知りたくて開けましたが、ダイヤルに掛けられたゴムベルトに針が取り付けられているだけの、結構原始的な構造だったのにちょっとがっかりした覚えがあります。

rocinanteさん、今もやってはるんですか (@_@;)

私の場合は歳と共にめんどくさがりになったこととに加え、老眼が進んだこともあって、細かい作業が億劫になってしまいました。

ブログに偉そうに書いてる割に、何たる様・・・。

PCはHDが故障したことがあり、一度交換しましたが、簡単には外せないタイプでネット情報を参考に裏表蓋を開け、キーボードを外し、FANのダクトを外してようやくご本尊様を交換できましたが、中を見てもちっとも萌えませんでしたね。

ワクワク感が全然湧かないのですよ(-_-)

昔のクルマはエンジン周りはスカスカで、どの部品が何ってのも、だいたい分かりましたね。

学生時代に乗っていたチェリーは、オルタネーターがたまに壊れたので、解体屋で同じ部品を探して、自分で交換してましたね。

が、今の車はプラグさえも外せません (^_^ゞ

エンジンルーム全体がブラックボックス化してます・・・。
2015年5月25日 22:33
こんばんは(^^)/

僕はちょうどアナログからデジタルへ変わる中間地点の世代なので、機械を見てウハウハもしたし、デジタル機器を手に入れて興味を持って、そして、システムエンジニアへと道を踏み外し・・・orzいや、仕事そんなに嫌いじゃないですよ。

今の完全にデジタル化した世代は何故それが動くのと言う疑問より、これどうやって使おうか?と言う考え方になっていると思います。時代の流れだと思いますが、その発想も面白いとおもいます。

ただ、アプローチは違いますがどちらも物作りのための発想なんですよね。僕もいろいろ考えて飯の種を作らねば(T-T)
コメントへの返答
2015年5月26日 0:53
こんばんは。

SEは大変ですよね。

私の友人にも何人かいますが、この歳になっても現役バリバリで、納期前とかになるとかなり忙しそうです (@_@;)

そうですよね。

メーカー側としては、既にあるデバイスなりモジュールを使ってハードやソフトを設計していく訳ですよね。

片やユーザー側も、その製品をどう使いこなしていくかが楽しみなのですが、ふと周りを見回すと、どれも非常にコンパクトな筐体の中に、基板や各種部品が高密度に実装されたモノがほとんどで、ブログに載せているような構造的にワクワクさせられるようなモノが、ともて少なくなっていますね。

無論、機能的には今のモノの方が恐ろしいくらいに高機能なのは間違いないですが、昔を知る者としては見た目のワクワク感も求めてしまいます。

でも、それがデジタル製品なのでしょうけどね。

アレ、ちょっとリアルな話になってしましましたね (^o^;)
2015年6月3日 21:27
こんばんは。

昔、マシンの発音を日本語にしたのが、ミシンですから、日本人にとってミシンは機械の原点ですね。
コメントへの返答
2015年6月4日 21:52
こんばんは。

なるほど、そうだったのですか!

英語名のsewing machineのマシンの部分がミシンとなった訳ですね。

構造にしても、動きにしても、まさしく機械ですね。

今、家の中を見回しても、これだけメカニカルなモノはなかなかないですよね。

教えて頂いてありがとうございました (^o^)/

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