4月も半ばに差しかかり、冬季閉鎖が解除された群馬、長野周辺の峠道も次第に増えてきており、また、みんカラにupされる皆さんのドライブ・レポにも刺激されて、今年も走りたい病が発症した。
しかも、今年は新規に撮りたい病も併発し、週末が近づくにつれて重度の禁断症状が出始めるようになった。
今回は今年初の長野入りをしてみようと思い、八ヶ岳周辺を回ってみることにした。
まだ、暗い中での出発。
目覚めのコーヒーと共に、BGMはやはり中島みゆきのヘッドライト・テールライト。
これまで朝ドラのスタートではいろいろ聴いてみたが、まだ周囲も寝静まっている暗い中、この曲がこれから始まるドライブに向けての高揚感を、静かに、そして確実に盛り上げてくれて、もはや朝ドラのプロローグには欠かせないものとなっている。
さて、そうこうしているうちに、R299の十石峠とぶどう峠への分岐点に到着。
ここから長野に抜ける峠道としては十石峠と、このチョイ先に分岐点のある田口峠があるが、今回はまだ未踏のぶどう峠へと向かう。
前日まで続いていたちょっと冴えない天気を、許してしまえるような青空に向けて、軽快なフットワークでどんどん標高を上げて行く。
「どう、僕もなかなかのもんでしょ?」
そっ、そうね~。
この先も大変だけど、頑張ってね!

標高の1500mのぶどう峠に到着し、スプラッシュに見つめられつつ、7時に朝ごはん。
このシチュエーションに、余計なスパイスは一切要らない(おにぎりにスパイスは合わないでしょ!)。
ぶどう峠は群馬側は道幅も狭い所も多いが、峠を越えてからの長野側は概ね道幅も広く、麦草峠のような感じの道路である。
この時間帯は対向車に出逢うこともなく、快適に走ることができた。
小海駅近くの踏切でしばらく線路に見とれていると、キンコンカンコン♪♪
そこのけ、そこのけ、キハ110が通る。


小海駅からR141を南下していくと、八ヶ岳牧場付近から雄大な八ヶ岳の姿を眺望することができる。
時間的には9時前後だったと思うが、この頃は空もまだそれ程霞んでおらず、比較的クッキリとその姿を見ることができた!

そこから八ヶ岳高原ラインなどを駆け抜け、八ヶ岳を中心に原村に向かってぐるりと周回。
その後は八ヶ岳を背にして、諏訪湖へと向かう。

木落とし公園から見た茅野市街の風景。
御柱祭では、写真の左下に見える斜面に沿って木落としが行われるとのこと。
諏訪湖に着く頃には空はすっかりと霞んでしまって、湖畔からの見通しもあまり良くなく、光のどけき春の日モードの景色となった。

そこからR142を佐久方面へと向かい、和田峠トンネルを通過する。
この上を通っているビーナスラインは何度も走っているが、ここを通るのは初めてで、信号機による片側通行になっていたとは初めて知った。
峠を越えてのダウンヒルは右へ左へのクネクネ道で、九十九折りの箇所も多い。
この位のタイトなコースの方が車を操っているという感じがして、とても気持ち良く、楽しく走ることができる。

佐久市の望月付近に来ると、ナビの設定を距離優先にしていたために、旧中山道沿いのルートが選ばれていた。
R142を淡々と走っても面白くないので、まぁそれも良かろうと、そのままナビのお導きに従って行くと、何やら好物が次々と見えてくるではないか。
それもそのはずで、望月宿という中山道の宿場町の一つであり、当時の旅籠が現在でも旅館として続いている所もあるとか。

通りも、何だか映画のセットのようだと思いつつ、歩き進むと、

また、何とも風情があり、印象的な旅館があった。
近づいてみると、犬神家の一族の映画で那須ホテルとして使用された旅館、との記載が門の横にあった。
なるほどね。
望月の歴史民俗資料館で、後ろに控えしコンクリートの建物は、佐久市役所の支所。
佐久を通過した後は県道93号に入り、田口峠へと向かう。
峠に向けて車を走らせていると、右手に見える渓流に、普通よりもかなり落差のある堰があるのが目に入った。
おぉっ!と思いつつも、そのまま通り過ぎようとしたが、堰の上流にあった湖を見た瞬間に、車を停止させた。
その正体は雨川ダムで、水深は深い所で28mと案内板にあった。
それにしても、一瞬にして目を奪われたのは湖のこの色で、青みがかった緑色が吸い込まれそうな感じもあり、神秘的に見えた。



田口峠は、スプラッシュを購入して無謀にも3回目位のドライブで初めて挑んだが、道幅も非常に狭く、進むにつれてとても心細くなって、途中で引き返したくなった覚えがある。
しかし、慣れとは恐ろしいもので、今回は1年半ぶりに2度目のチャレンジであったが、一言、楽しい!
さすがに、極狭箇所が続いている所では、対向車を気にして緊張するものの、経験の積み重ねはやはり大きいね。

峠を下りきった辺りから南牧村へかけて見られる、これまた魅力的な建物たち。



その後、おみやげを心待ちにしている(してないから!)家族の元へと、近くの洋菓子店で慌てて買ったケーキと共に、無事に辿りついた。