高校時代は博多駅で乗り換えて通学していたため、土曜日とかは博多駅で昼食を取ることもたまにあった。
高校生なので安いことが前提であり、いくつか選択肢はあったかと思うが、その中でもよく食べていたのがうどんとラーメンであった。
ファストフードとかは、当時、店の数がまだ数が少なかったせいもあるのかも知れないが、何故かほとんど食べた記憶がない。
その後、就職で関東に上京したがこの味が忘れられず、帰省の際には時間を見つけて、いまだにこれらの店に通い続けている。
もちろん、今回の帰省でも行ってきた。
どちらの店も博多駅地下街にあり、博多一番街へと階段を降りる。
降りてすぐ近くにあるのが、この因幡うどん。
頼むメニューは、毎回ごぼう天うどん(¥480)と決まっている。
斜めに薄く輪切りにされたごぼうが入った天ぷらで、衣が実に軽やかに揚げられており、つゆに沈めるとフワトロになる。
うどんと絡めて食べると、とてもおいしい。
ごぼうの歯ごたえも良い。
ちなみに、薬味のネギはテーブルに置いてあるので、好みに応じて入れられる。
麺はというと、これが全くコシのない、やわらかいうどんである。
讃岐うどんのようなコシを期待して食べると当てが外れるが、これが博多の普通のうどんであり、フワトロになった衣と良く合う。
つゆは見た目透明で薄味のように思えるが、昆布などでだしはしっかりと取られており、やや酸味(魚系?)が感じられるところがとても好きで、リピートが止まない理由の一つになっている。
つゆを飲むと、この味が体中の細胞に行き渡るような感がある。

一番街を通り抜けて進み、地下街の外れの方にある店がこのラーメン亭。
昔に比べると、新しいラーメン屋がどんどん出てきており、勢いのある店はどこも店員は若く、活気がある。
一方、ラーメン亭はというと店の切り盛りはオバちゃんで、厨房の中は初老のオジさん達である。
店内も洗練されているとは言い難く、行ったことがない方はちょっと入り辛いかも知れない。
頼むメニューは、これまた毎回ラーメン(¥430)に決まっている。
麺はいわゆる長浜系の細麺で、注文の際は茹で加減を希望できる。硬めで注文。
見た目通りのシンプルなラーメンで、派手な演出は一切ない。
スープの味は豚骨ど真ん中で、関東で食べられるクセのない豚骨ラーメンのスープと比べると、やや臭みが感じられるが、地元の人間にとってはこちらの方が普通である。
健康的には良くないのだろうが、スープも毎回飲み干す。
昔から当たり前のようにやっていて、あぁ、ラーメン食ったって気がする。
テーブルに置いてある薬味の辛子高菜(昔はなかった)は、スープの味が変わるので、入れるとしても最後の方が良いと思う。
関東にも出店している博多ラーメンの店が増えており、何度が食べたこともあるが、ラーメン亭よりもインパクトがあり、おいしいと感じた店もあった。
しかし値段も関東基準で、¥600~700とそれなりに高いこともあって、一二回行っただけで、結局はラーメン亭と戻って来るのである。

因幡うどんとラーメン亭。
私にとっては、どちらも安く、普通においしく食べられる店ではあるが、わざわざ遠方より食べに来られる方にとっては、シンプルで、凝ったトッピングがある訳でもないので、物足りなく感じるかも知れない。
でも、どちらの店も、高校時代から通っているので、少なくとも40年は博多の地で店が続いているということになり、地元の人が普通に食べる昼食として、支持されてきたことの証ではないかと思う。
あぁ、腹減ってきた!
Posted at 2014/08/03 11:48:53 | |
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