今年の2月に
身延山久遠寺に行った時に、雁坂トンネルを抜けた所にある広瀬ダムの貯水湖からの眺めが強く印象に残り、後日、その周辺の地図を見ていると、西沢渓谷があることを知った。
調べてみると山梨の観光スポットの一つで、ハイキングコースになっているとのことだったので、GWに行ってみることにした。
以下が広瀬ダム貯水湖からの眺めで、奥に見える山は方向的に甲武信ヶ岳と思っていたが、今回、渓谷にあった案内板を見ると木賊山(とくさやま)のようだ。
西沢渓谷は、この山の麓に位置している。
R140の高架下付近にある駐車場に車を停め、7時頃に出発した。
渓谷の入り口にある案内板で、これによると距離が10kmで、高低差が270mの周回コースとなっている。
まぁ、これなら貧脚でもなんとかなるでしょ!
笛吹川に沿って、しばらく歩いていく。
時間が早いせいかハイカーの姿もまだまばらで、とても気持ち良く歩ける。

吊り橋の途中から奥に見える山は鶏冠山(とさかやま)で、文字通りのギザギザ頭。

この先に行くと道は狭く、険しくなってきた。
川までの落差もかなりあるので、結構、スリリング。
この先にもこういった場所はいくつもあるので、注意深く歩かないと危ない。
後で調べたところ、やはり滑落事故も起きているようだ。

しばらくアップ・ダウンを繰り返して進むと、エメラルドグリーンに輝く三重の滝が目に飛び込んで来た!
事前に写真で見ていたとはいえ、やはり本物はきれいで、吸い込まれ感がある。
天気に恵まれたこともあるが、見にきてホント良かった!

その後も、渓流伝いに歩き進む。
こんな所をヨイショ、ヨイショと登り、
これを越えると、貞泉の滝が見えて来た。
道も景色も変化に富んでいて、所々にこんな素晴らしい滝が見えるので、歩いていて飽きることなく、そして楽しい。

「わっ!」と、驚かせたい衝動を抑え、先に進もう。
登りとなるとやはりきついが、ペースもつかめて、徐々に慣れてきた。
登り一辺倒ではないので、助かる。

そして見えて来たのが、この七ツ釜五段の滝。
この先、道は渓流から外れる方向に進み、コースの折り返し地点になる不動滝上展望台を目指す。
ようやく展望台に到着。
上を仰ぎ見れば、先ほど通った吊り橋から見えた鶏冠山が、結構真近に見える。
しばらく休憩した後は、今度はこのように線路が埋もれているトロッコ道に沿って、緩やかな下りをテクテクと歩いて行く。

このトロッコ軌道跡は、三富村と塩山駅を結ぶ三塩軌道と呼ばれ、昭和8年から昭和43年にかけて主に木材の搬出に使われていたとのこと。
全長36kmで、登りはこのように馬でトロッコを引き上げていたが、さてさて、下りはどうやったのでしょうか?
誰か分かる人いますか?
はい、そこのあなた!
その通り、ご名答(^O^)/
自然勾配を、塩山までブレーキだけで下っていたとのこと。
ブレーキ壊れたら、きっとスリル満点だったことだろう。
途中、以下の写真の看板があった。
歩調に合わせて、「西沢渓谷、たのしいな」と、頭の中で何度か復唱してみる。
んっ?
字余り?
じゃ、これでどうだ。
「西沢慶子、たのしいな」
よし、これで行こう!

以後、まだ見ぬ西沢慶子の姿を妄想し、最後まで呪文のように繰り返し、心穏やかに終着点に到着した。
西沢渓谷。
「21世紀に残したい日本の自然100選」など、多くの100選に選出されている景勝地であるが、充分にそれに値する所であった。
また、リピートしたい。
Posted at 2015/05/09 18:51:00 | |
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