音楽プレーヤーとしては以前はiPodを、そして今はiPhoneを使用しているが、いずれも付属イヤホンの形状が自分の耳には合わないためすぐにポロリと外れてしまい、その度に付け直すのも煩わしかったので、カナルタイプのイヤホンを購入して使っていた。
これまで使用したイヤホンは以下の通りで、今はfinal audio designのHeaven IIという、とても気持ちのいいサウンドを奏でてくれるイヤホンに巡り会い、音楽とはまさに字のごとく音を楽しむんだってことを改めて実感している。
■DENON AH-C350 (約\4000 既にディスコン)
主に聴くのがボーカル系の曲で、中音域がきれいに聞こえるイヤホンが欲しかったので、ネットでの評判を参考にこれを購入。
周波数特性はカマボコ型のような感じで、今思えばややこもった感じはあったかも知れないがマイルドで温かみのある音質で、長時間聴いても聴き疲れのしないイヤホンだった。
長いこと使ったが、ケーブルの傷みがひどくなってきたので引退。
■DENON AH-C710 (約\5700)
次に購入したのが同じくDENON製で、AH-C350の上位機種にあたるこのイヤホン。
価格.comではドンシャリ系でサ行が刺さるとの評もあったが、レビュー数も多く評価も高かったことや、どんな音なのか興味もあったので購入。
低音が良く出ていてしかも締った音。
中高域も非常にクリアでボーカルも鮮明であり、今まで裏に隠れていた楽器とかも良く聴こえるようになった。
しかし、サ行やシンバル等の刺さりはエージング後も残っていて、長時間だとやはり聴き疲れしてしまう音であった。
しばらくして片方の音が出なくなったため、引退。
■radius Ne HP-NEF21 (約\2600)
この頃から家電量販店で試聴するようになり、2万を超えるような価格帯になれば音のクリアさと厚みが両立し、お金のことを考えなければ即買いしたい機種もあった。
しかし、ターゲットとしている5千~1万の価格帯では、重低音を売りにしている機種を除けばどれも大きな違いはないように感じて(というか聴いているうちに良く分からなくなってきた)、これが欲しいというものが見つからなかった。
そうこうしているうちに、価格.comで見つけたのがこのイヤホンで、レビュー数は少ないものの評価は高く、なによりコスパが優れていそうだ。
早速購入したが、5千前後の機種と遜色ない音が出ている感じだ。
若干、ドンシャリ傾向ではあるがAH-C710よりはフラットに近く、音質も結構クリアなので、価格を考えればバランスの取れた良くできたイヤホンだ。
しかし、やはり価格なりの限界はあって、女性ボーカルはクリアに聴こえるものの音の厚みは少なく、艶やかというレベルではない。
■final Heaven Ⅱ (約\9000)
試聴を繰り返すうちに、自分がどういう音を求めているのかがだんだん明確になり、音の良し悪しというより、好きか嫌いががある程度分かるようになってきた。
そして、新宿のビッグカメラで試聴した時に出逢ったのがこのイヤホン。
独特な響きだが聴いた瞬間に、あっ、コレコレ・・・。
キラキラと音が輝き、とにかく耳が気持ちいい!
中高音を切り出して彩度を上げたような音だ。
これまで使ってきたイヤホンはダイナミック型であるのに対し、これはバランスド・アーマチュア(BA)型というタイプのもので、Heaven Ⅷ(\78000程度)をTOPとしたラインナップの一番低価格のイヤホンである。
すぐ隣に\17000位の上位機種があったので聴いてみたが、音質はさらに上を行っており、これ以上聴いていると買えなくなってしまうのでそそくさと元に戻し、Heaven Ⅱを購入した。
いろんな曲を聴いてみたがかなりソースを選ぶイヤホンで、女性ボーカルやアコースティックギター、ピアノ、ストリングス、管楽器などとは相性が良く、いずれも倍音が乗ったような響きが素晴らしくて、音に厚みが感じられる。
そのためとても臨場感があり、聴き疲れもしない。
ハーモニカの音色とか切なくて哀愁があって、ちょっと泣きそうになる位に良かった。
その反面、低音が出ないというBA型の短所も持ち合わせているので、ベースやバスドラがズンズン来るロック系には合わなくて、重低音大好き人間からは使えないイヤホンという評価が下されそうだ。
そういった意味では、好き嫌いがはっきり分かれるイヤホンだと思う。
ところで、こういう音質の良さってどういうメカニズムで作り出されるのだろうか?
先程書いたように倍音が加われば音の響きは良くなるだろうと考える一方で、アンプの非線形性によって発生する高調波(=倍音)は歪と称され、音質を劣化させる原因にもなっていることが、実は以前から分からないままになっていた。
そこで、今回はもう少し突き詰めて考えてみようと思い、ラの音を基準にした倍音の周波数と、各倍音の周波数に相当する音階と、ラの音に対する協和音/不協和音の関係を調べ、以下の表にまとめてみた。
専門的な知識がある訳ではないので誤りがあるかも知れないが、色を付けている箇所がラの音との組み合わせで響きが良い倍音になる。
こうやって見ていくと音質を良くする倍音と、劣化させる倍音の両方があるということになるが、ということはイヤホンに限らずアンプやスピーカーなども、例えば2,3,4倍音が適度に乗るようにチューニングして、音作りをしているのだろうか。
さてと夜も更けてきたので、今夜はキースジャレットを聴きながら寝ることにしますか。
Posted at 2016/04/29 01:29:31 | |
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