
駅伝でもマラソンでも、そのコースを熟知していればテレビ中継を見ても一段とおもしろくなるものです。
来年の東京オリンピックでは静岡県内でも自転車競技が開催され、中でもロードレースは小山町の富士スピードウェイをゴールに、私が庭にしている地域を走り回ってくれます。いまから、と~っても楽しみにしています。
いままでに、
17年5月 「
富士スピードウェイでオリンピック? 」
17年6月 「
「道志みち」がオリンピックコースに内定!」
18年8月 「
東京五輪自転車競技ロードレース コース発表!」
と、3回もこの話題をアップしました。
そうしてみると、やはりコースを一度走ってみたくなりました。もちろん自転車ではなくActiveHybrid3に乗ってですが(年寄りなのでご容赦下さい)。コースの概略はよく知っているつもりですが、小山町の中をどう駆け抜けるのか、そこのところがまるで分かりませんでした。探してみたら、「
東京五輪ロードレースのコースを詳解」という記事を見つけることができました。詳細にコースが読み取れます。よ~し、これを頼りに走ってみようということで、4月16日(火)に試走に出かけました。
全コース234kmでは荷が重すぎるので、「道の駅どうし」以降の後半に絞りました。それでも150kmくらいあります。実はちょっと舐めていました。12時過ぎに出て17時頃には帰ってくるつもりでしたが、結果は19時帰着。ヘトヘトでした。

さて、東京五輪自転車競技ロードレースの男子コースですが、東京都府中市武蔵野の森公園から出発しますが、競技開始は是政橋から。今回は最初の関門となる山伏峠の手前、「道の駅どうし」から走ってみます。
【道志→山中湖→小山町】
道志みち(国道413号)を進み、山伏峠を越えて山中湖畔の平野に到着。ここを右折して山中湖を反時計回りに進みます。ここから富士山ビューが始まります。

左に山中湖と富士山を見ながら快走します。

3/4周したところで、旭日丘(あさひがおか)を右折。

篭坂峠を目指した登りに入ります。トップ選手を守るサポートの選手達にちょっかいを出して疲労させるなど、いろいろな駆け引きはもうこの辺で始まるそうです。

篭坂峠を下った富士高原では、また正面に富士山が現われます。

須走の富士浅間大社から「道の駅すばしり」越しに富士山を眺めます。
ここは、コースから富士山の眺望を確保するために、県が立木を伐採したそうです。
富士山を見せたいという地元の熱意です。

須走の交差点を今回は右折して、国道138号を御殿場方向に向かいます。

小山町内のコース詳細図
最後まで分からなかったのが、小山町内の抜け方です。
詳細図を参考にして下さい。

国道138号線を御殿場方向に向かい、カート場があったリサーチパーク入口で左折、県道150に入って富士平原GCの先で再び左折します。

何でこんな方を回るのかと思ったら、おやおや立派な道になっているではないですか。

オカムラ御殿場工場の交差点ですが、ここはレース終盤でも登場する大事なポイントです。
今回は右折して、県道151号須走小山線に入ります。

県道151号須走小山線
オリンピックのためでしょうか、舗装がきれいにやり直されて、快適に走れます。

次に走る富士山南麓道路(国道469号)へ曲がる道がわかりにくいです。
富士国際GCの入口を過ぎたらすぐ右折です。
【富士山麓周回】

曲がったら大規模な道路工事をしています。ロードレースを考えた拡張かと思ったらとんでもない。新東名建設が佳境でした。でもちょっと遅れ気味のようです。

国道469号に入ったら、またも橋脚が並んでいます。東富士五湖道路と新東名を繋ぐ「
須走道路+御殿場バイパス西区間」で、こちらもオリンピックに間に合わせようと頑張っています。原里という御殿場の市街地を過ぎれば、いよいよ登りです。ここから富士山二合目の水ヶ塚まで標高差900m余は大きな勝負どころです。

市街を抜けると急に視界が開けます。富士南麓道路(国道469号)は
陸上自衛隊東富士演習場の真ん中を突き抜けていきます。道路の両側は「立入り禁止。立入日であっても地元関係者が生業のため立入る場合のほかは許可なく立入できません」と明示されています。

遮るものもなく、富士山がどーんと見えています。海外へのテレビ中継には格好の場所でしょう。

この日(4/16)はしっかり演習をしていました。土埃が立っているので何かと思えば、戦車が疾走しています。頼もしいです。国を守ろうと日夜訓練を続けてくれてます。

須山の交差点を右折すると、ここから一気に勾配がきつくなります。段々力の差が出る場面でしょう。

十里木まで登ると、忠ちゃん牧場の脇から富士山資料館に向かう道に入ります。
ここがまたすごい。富士山に向かって登っていく姿がしっかり撮れるところです。

十里木からは自動車専用道路 南富士エバーグリーンラインです。

快適な登山道路ですが、自転車だとかなりたいへんで、目の前の富士山なんか目に入らないでしょう。

登り切った水ヶ塚がこのコースの最高地点となり、標高は1451mです。
レースはここを右折して、御殿場に向けて下りに入りますが、私は一旦左折して水ヶ塚公園でトイレ休憩です。
ところで、選手達はトイレはどうしているのでしょう。

水ヶ塚公園からの富士山
山頂も、もう手の届きそうなところです。

御殿場へは、表富士周遊道路(富士山スカイライン)を一気に下ります。
特に、この付近(右は米軍キャンプ富士、左は自衛隊滝ヶ原駐屯地)は視界を遮るものものもない直線の下り坂で、自転車でも100km/h近い速度が出るそうです。選手の安全を考えたら、シケインを設けるとかも必要なのではないでしょうか。

(左)玉穂で左折して国道469号に戻り、
(右)右折して県道151号に入り、このわさび平前の霊園入口を左折して、富士霊園へ向かいます。

富士霊園正門
まっすぐ行けば富士霊園ですが、ここを右折して富士スピードウェイ(FSW)に向かいます。
西ゲート前は通過して、下り坂を進めば

東ゲート前で左折して

いよいよ、富士スピードウェイです。

東ゲートから坂を上がり、ピット側からコースに入って1周、ホームストレートの先から外へ出て、再び東ゲートに下りてきます。
【小山町内周回】
次は小山町内を周回します。これは地元への大サービスですね。

東ゲートが真っ直ぐ国道246号方向の富士小山工業団地を目指します。
気持ち良い下りですが、周回コースですから下った分は後で登ります。疲れた体にはきつい話でしょう。

工業団地内で右折して、県道151号須走小山線に向かいます。

富士小山病院前で右折して、県道151号線を今度は下から登ります。

霊園入口交差点を、さっきとは逆に下から右折で進入し、再び富士霊園から富士スピードウェイを目指します。
この部分は短時間のうちに、目の前を選手達が2回も通り抜けますし、道幅は広く、登り坂でスピードは落ちるし、良い観戦場所になると思います。
【三国峠越え】
2回目の富士スピードウェイ周回を終えれば、いよいよ最後の大ドラマ「三国峠越え」に向かいます。

先ほどは富士小山工業団地に向かいましたが、今度は前方に進みます。
本番では、恐らく左側の門から出てくるのでしょう。

この交差点を左折して、県道147号山中湖小山線(山梨、神奈川県道としては730号)に入ります。
ここから頂上まで6.7km、平均勾配は10.1%ですが、最急勾配は20%超という激坂区間です。こここそが金メダル争奪の主戦場と言われています。

カメラの水準器を確認しながら、水平を出して撮りました。勾配を感じて頂けますか。
左後ろには富士スピードウェイが見えています。

明神峠を過ぎると、一旦神奈川県に入ります。ここからは神奈川県道730号です。

いよいよ三国峠を越えて、山梨県に入ります。

三国峠の山梨側は絶景です。

山中湖パノラマ台
平日でも混んでいて、駐車スペースの確保は骨が折れます。
思いっきり逆光の中で撮りました。

再び湖畔の平野に出ましたが、今度は左折して山中湖を時計回りに進みます。

1/4周でたちまち旭日丘で、ここを左折して最後の峠として、篭坂峠にまたチャレンジです。

須走まで下りてきたら、今度は左折して直接県道151号須走小山線に入ります。

再びオカムラ御殿場工場の交差点ですが、今度はここで県道から離れ左折します。

正面に富士山を望みながらまたまた登り坂ですが、集団から抜けだせていたら、このあたりで優勝を確信するかもしれません。

3度目の富士霊園前です。ここも良い観戦ポイントでしょう。

富士スピードウェイに到着して、1周回ればいよいよゴールインとなります。
さてさて、みなさまには一緒にコースを回っていただき、ありがとうございました。
さぞやお疲れのことでしょう。
走ってみてしっかり確認しましたが、富士山がこれでもかと見えまくる、すばらしいコースです。
うまくいけば、世界中にすばらしい中継画像を送ることができ、たいへんなPRになるでしょう。
しかし、男子決勝は7月25日であり、この頃は富士山はそんなに見られそうもありません。
事前にコース紹介のビデオでも撮ってもらい、それでごまかしてもらいますか。

それにしても、この試走は疲れました。
(追記)
山中湖畔の「あさひがおか」を「旭ヶ丘」と表記していましたが、正しくは「旭日丘」と、山中湖にお住まいのyomeさまから教えていただきました。いつの間にか勘違いしてしまいました。