
アスパラは健康寿命(男性72.3歳)を超えましたが、その途端にいろいろと体の衰えを感じるようになり、どうやら元気に遊び歩ける時間はあまり残っていないようです。気になっていることは早く片付けなければいけません。
そんなことから8月2日(金)から2泊3日で東北に出かけました。青森のねぶたと秋田の竿燈(かんとう)は前からぜひ見たいと思っていたお祭りですが、決心がつかないまま何年も経ってしまいました。なにしろ有名なお祭りですから、宿の確保は至難の業ですし、観覧席で見たいと思ったらその手配なんかどうしたら良いか見当もつきません。
こういう時に便利なのが、旅行社が用意したツァー旅行です。春に「
京都・奈良・吉野の桜 」というツァーに参加して味を占め、今回もタイトル画にある「ゆったり巡る東北2つの夏祭りとさんさ踊り競演会」を申込んでしまいました。新幹線とバスを組み合わせているツァー旅行ですから、申し訳ありませんがクルマネタではありません。東北道をクルマで走り抜いて青森くらいなら行けそうだという自信はありますが、今回は「あなた任せ」でお願いしましょう。
年寄り向けのツァーを探したので正直かなり高価です。ただアスパラは友人と待ち合わせて東京から参加することにしたので、ウリのひとつ「往復東海道新幹線こだまグリーン車利用」は除外されますし、「早期割引」も適用され、その分は安くなっています。
高くなる大きな要因は「ゆったり巡る」で宿泊場所を近くに確保しています。なにしろ青森や秋田は県庁所在地と言っても地方都市ですから、大きな祭りで大量に観光客が押し寄せると、まったく宿が足りなくて収容しきれません。別のツァーに参加された方に聞いたら青森で祭りを見終わったら安比高原(岩手県)までバスで移動して深夜に到着、次の日は秋田で見終わったら仙台近くの鳴子温泉まで移動するという、なんとものけぞりそうな強行スケジュールだそうです。でもいろんなツァーを探してみても、東北の場合は祭りの後に遠方の宿泊施設まで移動するのが普通なようです。
贅沢な方ではクルーズ船という選択があり、各クルーズ船はこの時期青森ねぶたと秋田竿灯をセットにしたコースをほとんど用意しているようです。

港に行ったらやはりクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」が停泊しています。これでホテル何軒分になるでしょうか。本当はこれに乗りたかったのですが、とても手が届きませんでした。
でも我々だって「ゆったり巡る」ですから、青森郊外浅虫温泉の絶景宿に泊まります。

部屋の窓から、海上に浮かぶ湯ノ島を間近に眺めます。これからもっと陽が落ちれば更に絶景ですが、ねぶたが目的ですからそんなことは言ってられません。16時30分から早い夕食を食べ、17時40分には宿を出発し、青森の観覧場所には18時15分に到着しました。18時30分から道路が封鎖される直前です。トイレや買物を済ませて19時からの入場を待ちます。
【青森ねぶた祭】

有料観覧席の料金は3,500円。見やすい席で迫力満点に見られたので十分にリーズナブルでしょう。

往復6車線の国道を18時30分に封鎖したら、すぐに両方の歩道側1車線にパイプイスを並べて観覧席を作ります。
残った真ん中4車線がねぶたの舞台になるので、もう目の前です。これはすごい。
19時から待っていると。20分頃に遠くからお囃子が聞こえ遠目にねぶたが見え始め、30分過ぎに最初のねぶたがやって来ました。
ここからは、もう感動沸騰で興奮状態がずっと続きます。整理がつかず延々とした報告になりますが、どうぞおつき合い下さい。なおグループ名の後ろに【ねぶた大賞】とかあるのは、5日に行われた今年の審査結果です。
[石江江渡下町会]
朝比奈三郎義秀 鰐鮫を生け捕る
作 長谷川映司
最初から圧倒されましたが、これはまだ大型ねぶたではありません。
[マルハニチロ佞武多会]

鵺退治(ぬえたいじ)
作 手塚茂樹
昼間保管場所に行って間近からねぶたを見られましたが、いやそんなものとは大違いです。
周りが暗くなり電飾で浮かび上がれば、ものすごい迫力です。
[青森県板金工業組合]

黄泉比良坂伝説(よもつひらさかでんせつ)
作 北村春一
ここから小型のねぶたが続きます。
[油川幼稚園ねぶた愛好会]

茨木
作 立田龍宝
[安田ねぶた会]

阿修羅
作 加賀谷匠
[港町町会ねぶた]

地震鯰(じしんなまず)
作 長谷川映司
ここからは再び大型ねぶたが続々登場します。
[青森市PTA連合会]

こども達が張り切っています。

龍神と大鯰(りゅうじんとおおなまず)
作 内山龍星
[日立連合ねぶた委員会]

河津三郎祐泰「河津掛け」
作 北村蓮明
[東北電力ねぶた愛好会]

浪漫海峡義経飛龍
作 立田龍宝
[青森市役所ねぶた実行委員会]

十和田湖伝説・八之太郎と南祖坊
作 福士裕朗
[青森菱友会] 【商工会議所会頭賞】

新天地海峡の先へ
作 竹浪比呂央
[パナソニックねぶた会]
奥州覇王 独眼竜 伊達政宗
作 北村蓮明
[ねぶた愛好会]

大海の守護神天妃様
作 諏訪慎
[県庁ねぶた実行委員会]

木鹿大王妖術を使う
(ぼくろくだいおうようじゅつをつかう)
作 大白我鴻
[プログレアねぶた実行プロジェクト]

錦秋戸隠紅葉狩(きんしゅうとがくしもみじがり)
作 野村昂史
[NTTグループねぶた] 【市長賞】
達谷窟伝説(たつこくのいわやでんせつ)
作 北村春一
[あおもり市民ねぶた実行委員会]【ねぶた大賞】

鬼子母神
作 北村麻子
ねぶた大賞に輝いた「鬼子母神」は北村麻子さんという女性ねぶた師の作品です。
[青森自衛隊ねぶた協賛会]
大いに盛り上げています。
[わたしたちのねぶた自主製作実行委員会]

独眼竜政宗
作 相馬寿朗と私たち一同
チョー感動しました。十二分に満足です。念願がやっと叶いました。
バスで浅虫温泉に引き上げ、すぐに大風呂でゆっくりできたのはなによりでした。
さて2日目です。

この日は青森から東北道で盛岡に行って「さんさ踊り」を見てから秋田に向かうという355kmの移動です。
前日の疲れもあるのか移動中のバスではみなさんよく寝ます。それでもサービスエリアに停まると、たちまちもの凄い勢いで土産を買っています。旅慣れているのでしょう緩急自在です。
【盛岡さんさ踊り】

さんさ踊りは夜のパレードかメインですが、我々は秋田に行くので、ひとグループずつ演じる競演会を1時間だけ覗きます。

盛岡駅前にある盛岡市民文化ホールが会場で、とても立派なホールでした。

正直言えばホールのステージでは特に感動もありません。こんなものだと理解したところで切り上げました。
次は秋田に急ぐのですが、ホールを出たら正面にバスが停まってお出迎えです。もうVIP待遇です。
【秋田竿燈まつり】

盛岡からは国道46号仙岩道路という、盛岡・秋田間の冬の交通を確保する大動脈を突っ走り、田沢湖の横を抜けてから秋田広域中央農道を通って秋田に向かいました。みなさんまたもゆっくり眠っています。
この日は「秋田市内のホテル」ということで、大風呂も無いビジネスホテルに泊まります。添乗員さんはお客の不満が爆発しないように先回りして平謝りです。

しかしホテルの位置はまつり会場に隣接しており、更に飲食街の真っ只中にあります。祭り会場近接を優先したのだから、部屋の大きさやグレードに文句を言っても始まらないでしょう。

宿に荷物を置いて出かけようとしたら、窓の下にはもう竿灯が待機しています。

さあ、有料観覧席に向かいます。

大通りを封鎖して、竿灯が上下線をぐるっと回るのですが、その中央分離帯にパイプで観覧席が組上げられています。傾斜もあるしぎっちりで、一度入ったらトイレにも行けない感じです。
それでは、竿灯をご覧下さい。
妙技が見せ場です。
男衆が妙技を競えば、笛や太鼓は女性陣が頑張ります。
こどもも頑張っています。
いよいよ最後です。
見事に締まりました。
もうもう疲れ果てました。コンビニでアイスを食べたりしながらホテルに着きましたが、反対に中からツァー仲間が出てきて、お店に予約してあるのでと飲食街に繰り出していらっしゃいます。いやぁ凄いパワーです。アスパラは21時30分に寝ました。
3日目最終日は宿を9時30分に出ましたが、またまた秋田駅で最後の買物で盛り上がってから、10時45分発のこまち20号で一路東京を目指します。

網棚はみなさんのキャリーバッグで一杯です。
こまちは断面が小さいので座席は2+2の配置ですが、良くできたイスなのでグリーン車のようで快適でした。

仙台で弁当が積み込まれて、各自の席に配られます。
ツァー旅行は他人任せでまったく気楽なものです。いかん!クセになりそうだ。
帰ってきたらもうヘロヘロでしたが、大きな懸案がひとつ片づきました。
思い残すことが減って、さてあと何を片付ければ良いかと思案中です。
そろそろやり尽くし感が出てくるのかもしれません。
Posted at 2024/08/09 00:03:01 | |
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