極上の前菜

ドイツ本国でゴルフVI ・GTI が遂に発売されるそうです。外観はパリモーターショーで公開されたコンセプトモデルと殆ど同じで、ボディは２ドアと４ドアが用意されるようです。噂によると、エンジンはGTI ピレリに搭載されている2L直4ターボを210psにデチューンしたものらしく、最大トルクは28kgm/1700rpmと現行よりも低い回転域から発生し、0-100km/h加速は6.9秒、最高速度は239km/hに達するそうです。
新型GTI に関しては、二つの新機能が気になります。まずDCC（ダイナミック・シャーシ・コントロール）は「ノーマル」「スポーツ」「コンフォート」という風にサスの硬さやスロットルレスポンスなどを自動的に調整してくれるシステムで、こちらはオプションでの選択となります。もう一つはXDS という電子制御LSDで、こちらは標準装備されます。特にXDS はESPの一部として作動するらしく、車の挙動に多大な影響を及ぼすと考えられます。ダンパーやスタビも現行とは違うものが採用されることから、新型GTI はコーナリング性能が格段に向上していることでしょう。日本導入もそう遠くないはずですから、早く試乗してみたいところですね。
これほど短いスケジュールで新型GTI がデビューするということは、やはり後にR32のようなスペシャルモデルが控えていると予想されます。2Lターボで4モーション搭載という内容なら、ランエボやインプレッサみたいなスプリント系のマシンになるかもしれません。V6から直4にグレードダウンする分だけR32よりも安い価格で出してくれたら、GTI と人気を二分することは間違いないでしょう。スペシャルモデルといえば、シロッコのGTI バージョンや4モーション搭載モデル、もしくは耐久レース用マシンのレプリカなども以前からデビューが噂されています。また、ミドシップオープンカーのブルースポーツ（仮名）も2011年頃には市場に投入されようですし、次期ジェッタも現行よりホイールベースが延長されて、単なるゴルフの派生モデルというよりは全く別のスタイリッシュなセダンとして生まれ変わる可能性が高そうです。近いうちに車の買い替えを予定していて尚且つVW に興味がある人は、もう暫く我慢して待ち続けた方が良いのかもしれませんね。でなければ、後からどんどん追加される新メニューを見て悔しい思いをすることにもなりかねませんから。