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2021年04月22日 イイね!

カシオーク、改造

カシオーク、改造カシオークをメタルパーツでカスタムしてみました。パーツのタイプとしては第1世代になります。現在では第3世代まで販売されていて、本当にロイヤルオークそっくりに仕上げることもできるのですが、あえて第1世代を選びました。単なるロイヤルオークの偽物としてではなく、G-SHOCKらしさも残したかったというのが、第1世代にした理由です。
概ね満足していますが、ただちょっと気になる点もいくつかあります。まずは塗装表面の粗さです。見た目には悪くないのですが、触ると雑さがわかります。次に、ブレスの隙間が大きく緩いことです。強度的にも微妙でしょう。最後に、金属の触れ合う音が凄く安っぽいことです。それほど軽くもないのにシャカシャカ鳴るのは少々興醒めです。まあ、見た目が面白いのでこれはこれで良しとします。元の樹脂パーツも捨てずに取っておけば、いつでも戻せるので問題ないでしょう。カシオークはソーラー充電やフルメタルのモデルが出たら、また購入したいですね。
Posted at 2021/04/23 00:43:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記
2021年04月18日 イイね!

そこにいたのか、ユイ!

そこにいたのか、ユイ!シン・エヴァンゲリオンが公開されてはや1ヶ月以上が過ぎました。私が1回目に見たのは3月12日だったので、もはやフレッシュな感情は残っていないのですが、引き続き思ったことを書いておきたいと思います。


■ミサト
ミサトに関しては非常にわかりやすい救いがあったと思います。一つは、加持との間に子を儲けることができたこと。もう一つは、その子と全ての人類を守って立派に死ねたことです。まず、好きな人の子を産めたことは、女性として幸せなことだったでしょう。地球全体の状況が状況なだけに、喜びに浸る時間など全くなかったかもしれませんし、ケジメのために一度も会おうとしなかったようですが、息子が生きているという事実がミサトのモチベーションになっていたことは間違いないはずです。
テレビ版において、ミサトはシンジの保護者役を買って出ましたが、その役目を十分に果たせたとは言えませんでした。親子にしては年が近いこともあって、実際は姉弟の間柄に近く、仕事優先の生活のために家族としての信頼関係を構築することは最後までできませんでした。しかし、Qの時点で14年過ぎていたこともあり、ミサトがシンジと再会したときは本当に親子でもおかしくない年齢差になっていました。ミサトからすれば、もう一人息子が増えた、という感覚だったかもしれません。結局シンジの身を一番案じてくれていたのはミサトであり、最終的には仮の母親としての役目を全うできたと思います。
また、もう一つ印象的だったのが、その散り際が華々しかったことです。旧劇場版においてミサトはシンジを助けるために命を落としたのですが、その最後は寂しいものでした。「加地くん、私これで良かったわよね?」という台詞はなんとも自信無さげであり、ぐったり倒れたまま爆発に巻き込まれる最後のシーンは本来明るい彼女のキャラクターには似合わないものでした。それが新劇場版では、特攻という一番心に響くやり方で迷いなく去っていくことになり、いうなれば昔のガイナックス作品のような王道の感動を与えてくれました。もちろん、死なないで済むに越したことはないのですが、敵方のゲンドウと冬月が死ぬことと照らし合わせれば、そう都合良くするわけにはいかなかったのでしょう。テレビ版第1話で見た「明るく格好良いお姉さん」は、25年の時を経て「強く優しいお母さん」になっていました。そういうイメージで終われたことは、本当に良かったと思います。
ちなみに、このシン・エヴァを見ていて、私は思わず涙が出そうになった場面が一つだけありました。それは、シンジが「加持リョウジ君に会ってきたよ」と言ったとき、ミサトが「どうだった?」と聞き返したシーンです。Qのときからずっと重苦しい口調だったミサトが、このときだけは昔のような軽い感じで話しています。その声のトーンを聞いたとき、何か急に古い記憶を呼び戻された感じがして、ちょっと涙腺が緩んでしまったのでした。こういう経験をすることはもう今後無いでしょうね。

■ゲンドウとユイ
人類補完計画とはゲンドウがユイにもう一度会いたいがために実行されたものではないかと昔から語られていましたが、本作品でそれが正しかったことが明らかになりました。庵野監督も年を取ってゲンドウの方に親近感を覚えるようになったのか、えらく饒舌に自分語りをさせていましたね。そこで見えてきたのは、ゲンドウもシンジと同じような性格をしていたこと、そして偶然にもユイという希望に出会い失ったことで、それまで共存できていたはずの孤独が耐え難い苦痛になってしまった、ということでした。まあ何となくは想像していましたが、あれほどストレートに吐露されてしまうと、こちらも多少は同情せざるをえなくなります。最後の駅のシーンでカヲルとレイが何か会話をしていましたが、あれがゲンドウとユイの生まれ変わりだとするならば、「また一緒になれて良かったね」と素直に祝福したいですね。ゲンドウにとっては最大級の救済であったことでしょう。
しかし、全てを見終わった後でも、私の中には一つの疑問が残っていました。正確に言うと、それはテレビ版が終わった頃からずっと残っていたものです。すなわち、「碇ユイとは一体どんな人物だったのか」ということです。俯瞰的に見れば、この新世紀エヴァンゲリオンという物語は死んだはずのユイを中心に回っていたとも言えます。ゲンドウも冬月も赤木親子もゼーレも初号機もダミーシステムも、計画に参加していたモノは公私両面でユイの影響を受けていました。全ての元凶というとニュアンスが間違っていますが、しかしこのキャラが生前に何か違った行動をしていれば、人類全体を巻き込むような事態にはならなかったのではないかと思います。ただ、そうした重要な存在であるにも関わらず、作中で表現される機会は極端に少ないものでした。テレビ版でも旧劇場版でも、記憶の断片として登場するか、超常的な存在としてシンジの前に現れるだけで、人間としてのユイが深く描写されることはありませんでした。ゲンドウの目標がユイとの再会であるならば、彼女がいかに魅力的な人物だったかを描かなければ、作品として欠陥を抱えていることにもなります。この辺が明らかになることを公開前に期待していたのですが、残念ながらそれは実現しませんでした。「やはりユイについてはわからないままか」というのが、見終わった後の心残りな部分でもありました。
しかし、その後あるストーリーを知ってから、状況が一変しました。それは漫画の単行本に収録された「夏色のエデン」というエクストラエピソードでした。というより、事前に漫画版を読んでいれば、ユイに関する情報をもう少し得られていたはずでしたね。私は昔から父性との対立よりも母性の欠落の方がシンジにとっては問題だと思っていたので、漫画の中で母親としてのユイがしっかり描かれていることで、その辺のわだかまりが解消できたのは良かったです。そして、「夏色のエデン」では若い頃のユイが出てきます。短い話ではあるものの、彼女の魅力を理解するには充分な内容でした。確かに、こりゃ誰でも虜になるわけですね。突然こんな彼女ができて嫁さんにもなってくれたのに、ある日ふと消え去られてしまっては、ゲンドウがおかしくなるのも当然と言えるでしょう。結局のところ、長期にわたる私の疑問は漫画版によって解決されたのでした。


以上、メインキャラに関して思ったことを書き記してみました。次回は作品そのものについて述べてみたいと思います。
Posted at 2021/04/18 03:13:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記
2021年04月17日 イイね!

カシオーク、襲来

カシオーク、襲来先日注文していたGA2100のブラックxホワイトが届きました。G-SHOCKを買うのは初めてだったのですが、チープな中にも気品があり、手触り・付け心地も良く、とても満足しています。スケルトンタイプと迷いましたが、仕事でも使ってみたかったのでこちらにしました。まあ、スーツじゃなければOKでしょう。
腕時計はこれでTAGホイヤーのリンク、ロレックスのデイトジャストと合わせて3本体制になりました。しかし、おそらくデイトジャストは手放すことになるので、次のメインを模索中です。今のところ、第一候補はGMW-B5000GDかな?
Posted at 2021/04/18 03:43:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記
2021年04月01日 イイね!

いつか食べたあんたの弁当、美味しかった

いつか食べたあんたの弁当、美味しかった前回からの続きで、シン・エヴァについて述べてみたいと思います。

■アスカ
アスカについて語る上でまず指摘しておきたいことは、テレビ版とそれ以外とではキャラの性格というか性質が微妙に異なるという点です。たとえば、今でこそアスカはシンジが好きだったことが当たり前のようになっていますが、そもそもテレビ版本編においてアスカがシンジに好意を寄せたことは全くと言っていいほどありません。暇潰しにキスをしたこともありましたが、それは気軽にコミュニケーションが取れる異性が加持さん以外にはシンジしかいなかっただけであり、結局この出来事から精神崩壊に至るまでの間、アスカはシンジと仲良くしたり助けを求めたりすることは一度もありませんでした。シンジの性格を認めて受け入れた描写など、実は本編では一回も無かったわけです。テレビ版のアスカとは、強烈な独立心・自尊心と、過去のトラウマによる脆弱性を併せ持つ不安定なキャラクターであり、シンジと同じで自分のことに懸命で、とても他人に目を向ける余裕など持ちえていなかったのです。では何故、当時世間ではLAS信者が大量に発生し、その一部が現在まで生存できていたのか(最近ネットでこの略称を見たときは懐かしくて笑ってしまった)。それは第26話での学園パロディのシーンがあまりにもインパクトが大きすぎて、且つ妄想との親和性が高すぎて、彼らにとっての精神的バイブルになってしまったからです。物語の本筋ではなく、「こういう世界だってありえるんだ」という一つの可能性でしかなかったはずのものが、一部の人達にとっての真実へといつしか変容していったのですね。旧劇場版の「気持ち悪い」という台詞や、新劇場版の「あの頃はあなたのことが好きだった」という台詞は、そういう状況に対する製作者側からのメッセージだったとも言えるでしょう。このようにアスカというキャラクターは、テレビ版で描かれた実際の姿と、一部のファンがイメージする姿とで微妙に乖離しており、それが作品制作にも少なからず影響を与えている点では、非常に面白い存在でした。
以上、長々と述べてきましたが、そろそろ本題に移るとします。前回私は、この新劇場版の本当のテーマは主要キャラクター達の救済にあるのではないかと書きました。ではアスカに対する救済とはどのようなものだったのか。それは、二種類あったと考えられます。一つ目は、ケンスケの元へ転送された流れの「孤独を埋めてくれる誰かを見つけた」エンドです。大人になったケンスケはまるで加持のように渋く器が大きくなっていて、14年間アスカを見守っていた実績もあることから、その後の人生と共にしたとしてもべつに無理な展開ではないはずです。穿った見方をすれば、登場キャラの都合上ケンスケがあてがわれただけで、本当はシンジ以外なら誰でもよかったと言えなくもないのですが、学生時代のケンスケもなかなか良いキャラだったし、それがこんな風に成長したのであれば、それなりに良い終わり方だったとも考えられるでしょう。しかし、どうにも腑に落ちなかったのは、ここで救われたアスカというのは心が弱いままのアスカであり、誰かに依存することでしか心の平穏が得られないのだとしたら、それは本当の救済ではないだろうという点でした。シンジとくっついていればストーリー的には大団円っぽく見えるので、喜ぶ人も大勢いるでしょう。しかし、たとえそうなっていたとしても、おそらく私はあまり満足できなかったと思います。なぜなら、暗い過去や心の脆弱さを全部克服して、再び元気でポジティブな性格に戻ったアスカを見ることが、この25年間の私の希望だったからです。でも、結局それは叶いませんでした。「まあ、悲しい結末よりも、少しでも笑顔でいられるならそれでいいのかもね」という消極的な祝福が、見終わった直後の偽らざる心境でした。
しかし、後日ネットである情報を見てから、そうした状態に変化が生じました。その情報とは、最後の駅のシーンでアスカらしき人物が一人でベンチに座っている、というものでした。確かに画像ではそれらしきキャラが映っていましたし、劇場で二回目に見たときも存在していることは確認できました。ただ、髪型と色が似ているだけで顔の描き込みははっきりしないことから、このキャラがアスカであるとは断言できません。それでも、私はこの事実にある種の確信を抱きました。それは、これこそが自立したアスカの姿、すなわちもう一つの救済なのではないかということです。シンジはマリと、レイはカヲルと一緒にいましたが、これはいうなれば「彼らは作品内のキャラとしか一緒になれなかった」という意味でもあります。それに対し、アスカは一人でした。横にケンスケはいませんでした。これを寂しい独りぼっちと取るか、自由な独り身だと捉えるかは人それぞれです。しかし、テレビ版のアスカの延長にあるのは、間違いなくこの「一人でいるアスカ」だと私は思うのです。あれだけプライドが高くて勝気な性格をしていれば男選びにも妥協はしないはずですし、結果として一人でいる時間が増えるのも仕方がない、という風にも想像できます。エヴァの呪縛から解放され、たとえ一人でも生きていけるだけの強さを得られたなら、いずれは誰かと一緒にいる幸せも掴めることでしょう。もちろん、最終的には製作者側が真実を明らかにしなければ何が正しいのかわからないのですが、少なくとも私にはそういう解釈が一番スッキリしました。テレビ版のアスカもやっと救われたのではないか、と思えたこと。私にとってはそれこそが今作品における一番の収穫だったと言えます。

案の定、アスカについてはダラダラと書いてしまいました。残りのキャラについては次に持ち越したいと思います。
Posted at 2021/04/01 00:09:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記
2021年03月23日 イイね!

少年は「神話」にならず「現実」に戻った

少年は「神話」にならず「現実」に戻った先日、シン・エヴァンゲリオン劇場版を見てきました。テレビ放映から約25年、この物語にも遂に区切りが付くのかと、今年に入ってからそわそわしていたのですが、実際に見終わってみると、何とも懐かしく甘酸っぱいような、それでいて清々しい気分にもなりました。今回はその感想を述べてみたいと思います。

まず最初に、この作品を見ていて私が一番「ああ良いな」と思えたのは、テレビ版や旧劇場版に対する何らかの補完、あるいはセルフパロディが含まれている点でした。例えば、あの有名な電車内の自問自答のシーンをゲンドウに演じさせたり、浜辺に横たわっているアスカがシンジと会話したり、シンジとゲンドウの戦闘シーンがエヴァらしい背景の中を転々としたり、あるいは体育館のステージならぬ撮影所のセット等が出てきたりと、良くも悪くも「エヴァと言えばこれ」といったような印象的な場面を、以前とは違う内容で再現している点に、私は強烈な懐かしさを覚えたのです。このような手法は、劇場版TRICKの「ラストステージ」でも使われていました。物語としては先に進んでいるはずなのに、最終的に視聴者の意識はテレビ版第一話の母の泉編の記憶へと誘導されていく。シリーズとして「終わる」のではなく、作品の最初とリンクしているのだと感じさせること。タイトルにリピートの記号が付けられているのはそういう意味かもしれません。これにより、シリーズ全体が円環に取り込まれることになり、本当の意味で物語を完成させることができます。見終わった後で素直に「もう新作は作られないんだな」と実感できたのは、偏にこういった演出のおかげでしょうね。
正直、ストーリーや細かい設定などに関しては特に語る部分は無いです。前作のQの時点ですでに大きく破綻しているので、その辺のクオリティは望むべくもなく、この最終作でも場当たり的な展開だらけで、面白いことは特にありませんでした。それよりも見ていて気になったのは、本作の真のテーマは主要キャラクター達の救済にあったのではないか、ということです。以下、各キャラクター毎にその内容を考えてみたいと思います。

■シンジ
本作品で最も救われたのは間違いなく彼でしょう。実際のところ作中ではほとんど行動しておらず、最後に父親と茶番劇を演じて和解しただけとも言えますが、ラストに見せる表情と物腰は従来にない穏やかなものでした。もともと周囲に気を遣う優しい性格をしていたうえに、家事ができて楽器も弾けるくらいの万能性があるわけですから、新しい世界では割とモテモテな人生を送ることになる気がします。シンジにとっての呪縛とは、エヴァではなくゲンドウの存在でした。それに真正面から立ち向かっていって克服したのですから、もはや怖いものは何もないはずです。これからは25年間の鬱憤を晴らすが如く、怒涛のリア充ライフを送って頂きたいですね。ただ、シンジに関してはもう一つ別の側面があります。それは庵野監督の分身であるということです。この点から見ると、また違った感想が生じてきます。シンジ=庵野監督にとってのエヴァの呪縛とは、エヴァという作品を創ったこと、その続編を造り続けねばならなかったこと、だと思います。そして、最後にそこから解放してくれたのは、テレビ版や旧劇場版とは無縁のキャラであるマリ=奥さんの安野モヨコでした。つまり、「現実世界で真に信頼できる女性と出会えたことで、アニメ・特撮といった趣味・仕事のこと以外でも自分は幸福感を得られたのである!」というある種の惚気を、シンジとマリの会話およびDSSチョーカーの解除によって表現していたのだとしたら、このエンディングは「・・・おめでとう」と言わざるをえない、生温いモノに変わるわけですね。ネットではマリが登場した時からこの展開を予想していた猛者がいたようですが、私は最後の駅のシーンを見るまでマリの存在意義を理解できていませんでした。しかし、だからこそこの終わり方で納得したというか、すっきりと腑に落ちたのも事実です。作者が吹っ切れて、主人公も吹っ切れた。良い結末だったのではないでしょうか。

■レイ
今回は本編の半分近くが第三村でのシーンに費やされています。ストーリーの構成的にはシンジが立ち直るまでの流れを描いたと言えるのですが、私としてはこれは綾波レイというキャラに対する製作スタッフからの謝罪と救済のようにも見えました。レイは25年前のテレビ版初登場直後から、様々なジャンルにおいて数多くのフォロワーを生み出した(パクリキャラが量産された)ほどの絶大な人気と影響力を備えた存在でした。しかし、実際にエヴァという作品の中においては「物」として扱われることが殆どでした。たしかに人工の生命体ではあるのですが、それにしても大量に製造されたり壊されたり、増殖したり超巨大化したり、あるいはフェチズムを煽るために包帯や眼帯を装備させられたり、ウケ狙いで「ニンニクラーメン・チャーシュー抜き」と言わされたり、お約束感を醸し出すために食パンを咥えて走らされたりと、自我や感情が極端に乏しいというパーソナリティをいいことに、制作者側から最大限に利用されていた節があります。ゲンドウがレイの存在を頼りにしつつも、結局は道具として使い捨てにしていたのと同じように、制作者側もレイの人気に頼りつつ様々な悲喜劇を押し付けていたと言えるでしょう。もちろん作品内のキャラクターをどういう風に扱おうが、それは作者の自由です。しかし、レイに対するそれはいささか過酷なものだったのではないでしょうか。
作品全体を通してレイをレイたらしめていたものは、極めて無機質な居住環境と非人間的な日常生活でした。では、そのレイに対する救済とは何なのか。それは人間性の回復だと思います。朝起きて日の光を浴び、労働して汗をかき、他人と他愛もない会話をし、疲れたら休み、何かに興味を惹かれたら空いた時間をそれに費やす・・・。そういった我々が普段ごく当たり前のようにしている生活をレイにやらせることが、制作者側からの謝罪であり救済だったのではないかと思うのです。シンジに名前を決めてもらうというエピソードも良かったですね。物語が始まる前は「綾波レイ(仮称)」という正体不明だった存在が、好きな人に命名されたことで一個人としてのアイデンティティを確立することができた。今まで「物」として扱われてきたキャラクターが、最後の最後で人間らしく生きることができた。物語の終盤ではやっぱり巨大綾波を目撃することになる(笑)のですが、見終わった後で人々の心に残るのは、のどかな田園風景の中、プラグスーツを着て農作業をするレイの姿でしょう。アニメ史上破格の人気と影響力を持ったキャラクターの去り方として、正しく有終の美を飾れたことは本当に良かったと思います。


以上、シンジとレイについて述べてみました。長くなりそうなので、他のキャラについてと作品全体については次回にします。
Posted at 2021/03/23 21:17:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 趣味 | 日記

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