2006年11月30日
少し前のことになりますがメルセデスのE320CDIがついに発売されました。今後は他のメーカーも続々と日本市場にディーゼルモデルを投入するようで、まさに新時代の幕開けといった感じです(今年はルマンでディーゼルエンジン搭載のアウディR10が優勝したこともトピックでしたね)。欧州の自動車事情を知っている人であれば、いずれ日本でもディーゼル車の割合が増えていくことは容易に想像できることでしょう。
しかし、ディーゼルエンジンに関しては気になる点が二つほどあります。一つは、ディーゼルエンジンはもれなく最高回転数が低いため、ガソリンエンジン車ほどの官能的な体験ができないのではないか、ということです。低回転域からでも湧き上がってくる圧倒的なトルクはディーゼルエンジンの魅力ですが、ガソリンエンジンのように回転数と車速とドライバーの気分が全て同時に高まるようなことはないかと思われます。初めからディーゼルエンジンしか知らないならまだしも、高回転域までエンジンを回すことに快感を覚える人たちとって、ディーゼルエンジンは物足りないのではないでしょうか。もちろん、ディーゼルエンジンが一般的になったら、それ相応の刺激的なスポーツカーも作られることでしょう。ただ、ガソリンエンジンのようにレッドゾーンまで回したときの、あのエンジンと車体とドライバーが渾然一体となるようなフィーリングが得られるかどうか、少々不安です。どこかで読んだのですが、アウディR10のドライバーもエンジンについては「ウルトラスムーズ且つとても静か」と語っていました。理知的なのは良いのですが、スポーツカーにはやはり少しの獣性があったほうが魅力的だと思います。
もう一つ、ディーゼルエンジンについて思うのは、これが車のエンジンとしての最終形態ではないということ、もっと言うなら燃料電池車のような次世代型の車が実用化されるまでの「リリーフ」でしかないということです。石油資源の消費量を現状より減らすことがディーゼルエンジンの存在意義であり、何かしらの形で次世代の動力機関が実用化されたら、ディーゼルエンジンは少なくとも一般自家用車の分野からは消滅することでしょう。最初から無くなることがわかっているものに愛着が持てるのかどうか、数年先のことを今から心配しても意味のないことかもしれませんが、私はそこに不安を感じたりもします。だからこそ、各メーカーには魅力あるディーゼルエンジン車の開発(特にスポーツカーの開発)を行ってもらいたいと思います。単なる繋ぎ役ではなく、過渡期の中途半端なものでもない、本当に所有して良かったと思えるような車を作ってもらいたいですね。
Posted at 2006/11/30 03:22:31 | |
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車 | 日記
2006年11月29日
アウディの基幹モデルであるA4が米国保険業界の衝突安全試験で最高ランクの「Top Safety Pick」を受賞したそうです。日本国内でのアウディは、現在でこそメルセデスやBMWと伍するメーカーと認められていますが、80年代には「父親がメルセデスを買うついでに妻や娘にアウディを買い与える」というワンランク下のブランドと見なされていたようです。それが変わり始めたのは2000年前後くらいで、ヤナセから分離して独自にディーラー網を構築するようになってからのことでした。もともと品質が高い(特に内装の造りが丁寧な)アウディはその後も順調に販売台数を伸ばしてゆき、今日ではメルセデスやBMWとも違う知的で先進的なメーカーとしての地位を確立しています。
メルセデスやトヨタなどは主に車体の安全性に関する技術を熱心に開発していますが、アウディは寧ろ機動性を良くすることに注力する傾向があります。古くはクワトロシステムの実用化に始まり、アルミ製スペースフレームの量産化、ダイレクトシフトギアボックス、FSI&TDIエンジン、マグネティックライドの開発など、現在どのメーカーも取り組んでいる技術を、いち早く最も洗練・完成された形で市場に提供しています。また、車体のデザインにもポリシーを持っていて、角ばったセダンでありながら徹底的なフラッシュサーフェイス化によりcd値0.30を実現したアウディ100や、自動車界のみならず様々な分野に衝撃を与えたTTクーペなど、製品のスタイルに関しても割とアーティスティックだったりします。
私は2ヶ月ほど前にA3の試乗(2.0FSIと2.0TFSI)に行ったのですが、FFにしてはあまりにハンドリングがシャープなのでびっくりした記憶があります。ディーラーの営業さん曰く「アウディは単なる高級車メーカーではなく、上級モデルからベーシックなモデルまで全てにスポーティネスを持たせることで統一されているんですよ」とのことでした。それまでFF車のハンドリングにあまり良いイメージを持ってなかった私はまったく感心するばかりでした。雑誌などを読んで昔からA4のクワトロモデルなどには興味があったのですが、この試乗以来アウディに関しては駆動方式の違いがあまり気にならなくなりました。数年後、私の年収が上がっているのであれば・・・A4の3.2クワトロかもしくはTTクーペの2.0TFSIあたりに手を出しているかもしれませんね。
Posted at 2006/11/29 20:20:23 | |
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車 | 日記
2006年11月28日
メルセデスのCLクラスがモデルチェンジされたようです。実にうっとりするような姿です。世の中にはこのような車を所有できる人がいるのですね。一時期のメルセデスは品質の低下が指摘されていましたが、最近はあまりそういう話も聞かなくなりました。相変わらずクライスラーとの関係は有効に機能していないようですが、そこは歴史の深いメーカーですから必ずや克服してみせることでしょう。新型Sクラスといい、この新型CLクラスといい、現在のメルセデスはアグレッシブに商品展開しているように見受けられます。「ヴィアノ」という名前を「Vクラス」に戻したのも、ラインナップ上の統一性を保つためかと思われます。何故このような攻めの姿勢になったのか、その理由をレクサスの拡大戦略に求めるとしたらそれは日本人の贔屓目になるのでしょうか。ただ、本気になった大メーカーが自動車界に与える刺激は強いと思います。私にとってメルセデスは遥かに縁遠い存在ですが、こういう明らかに優雅で格好良いクーペを作ってくれたりすると妙に好意を持ってしまいます。街で見かけたなら、きっと見とれてしまうことでしょうね。嗚呼、別世界・・・。
Posted at 2006/11/28 19:15:06 | |
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車 | 日記
2006年11月27日
次期スカイラインクーペのコンセプトモデルが公開されたのは、今年1月のデトロイトのモーターショーでした。初めてそのスタイルを見て思ったのは、とても格好良いというのと同時に、「これを機に各社ともクーペに力を入れてくれたらなぁ」ということでした。現在でも国内各社から2ドアの車は数種生産されています。しかし、そのほとんどはオープンカーで、一般向けとは言いがたい状況にあります。もっとも、この次期スカイラインクーペも対象がある程度経済的に余裕のある中高年層であることを考えると若者が気軽に買える車ではないのですが、「クーペ=格好良い→多少乗りにくくても満足できる」という図式が広く認知されれば、シルビアやセリカあたりの軽量ファイターの復活も、そしていずれはRX-7やスープラなどのモンスターマシンの復活も夢ではなくなるはずです。クーペを商業的に成功させるのは今も昔も非常に難しいことです。それでも、日産にはこの次期スカイラインクーペの開発に心血を注いでもらって、クーペ復権のために頑張ってほしいと思います。
Posted at 2006/11/28 13:31:48 | |
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車 | 日記
2006年11月26日
会社の先輩でスマートのforfourに乗っている人がいます。スマートといえば、あのサイコロのようなfortwoが有名ですが、forfourも実際乗ってみるとなかなか良い車です。ボディ剛性に関しては国産コンパクトと比較してもそんなに違いはないと思います。ただ、足回りの味付けが適度にスポーティであるために、キビキビと走ってくれます。ATのシフトショックが大きいのが難点ですが、これはマニュアルモードに切り替えることで解決できます。内装のカラーリングやデザインの奇抜さもあって、本当に個性的な車だと言えるでしょう。
ある夜、郊外を何気なく走っていて信号が赤になったので何気なくブレーキを踏んだところ、車がすぐには止まりませんでした。私が「ブレーキが弱くないですか」と聞いたところ、隣に乗っていた先輩は少々あきれた顔をして「そりゃ90km/hから急には止まれないでしょ」と答えました。確かに速度計を見ていなかった私も悪いのですが、正直なところ飛ばしている感覚は全くなかったのです。前にも後ろにも他車がいなかったので、車体の動きが一番落ち着くところまで速度を上げていったところ、そういう領域に至ってしまったというわけです。日中の街中を飛ばして走ることは不可能ですから、車体が落ち着く速度領域を高く設定していてもあまり意味がありません。そういう点から考えれば、ストップ&ゴーが得意な国産コンパクトカーのほうがやはり日本の道路事情には合っているでしょう。しかし、forfourのような車にもアウトバーンを走るための遺伝子が組み込まれていることを知ったとき、少し感動したのは事実です。「街中でほとんど見かけないから買った」と言う先輩ですが、今ではその走りっぷりに満足しているようです。そういう買い物ができた人は素直に羨ましいと思いますね。
Posted at 2006/11/27 02:11:46 | |
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車 | 日記