2008年12月26日
年の瀬も間近な今日この頃、「魁 !! 男塾」をやっと全巻読み終えました。ジャンプ黄金時代の作品群の中でも一際異彩を放っていた本作品は、今読み返しても充分に面白いものでした。男たるもの気合と根性が大事なのだと、荒唐無稽ながらも真正面から堂々と教えてくれます。こういう作品を読むと、改めて日本の漫画文化の懐の深さに気付かされますね。
読んでいて意外に思ったのが、割と凄惨な描写が多いことでした。指や腕が切断されたり、脳天から真っ二つに斬られたり、挙句の果てには真空波で肉を根こそぎ削り取られたりと、「北斗の拳」と同等かそれ以上に戦闘シーンは過激だったりします。もっとも、当のキャラクター達があまり痛がっていないので、見ていて不快になることはないのですが、「小学生の頃によくこんなものを平気で読んでいられたな」という気にさせられました。恐らく、この作品の根底に流れるユーモアの精神(民明書房とやらの出版物による出鱈目な注釈など)が、子供心にもちゃんと伝わっていたのでしょう。キャラ設定の無茶苦茶さやストーリー展開の破綻ぷりなど、男塾的要素をネタとして扱う漫画やアニメは今日非常に多く見受けられます。そういった意味で、この作品はギャグ漫画史上における一つのマイルストーンと言えるのかもしれません。
あらゆる理不尽をより大きな理不尽で吹き飛ばす江田島平八に代表されるように、「魁 !! 男塾」は何かに抗うような原始的なエネルギーに満ちています。その何かとは、連載当時においてはバブル経済下の浮ついた世相であったのでしょうが、それは昨今の精神的に閉塞した社会にも適用できるはずです。少年時代には当たり前だと思っていた「熱き血潮が滾る人生」への回帰を促すために、もっと簡単に言うなら気分転換のために、たまにはこういう作品を読むのも悪くないと思います。
「キャプテン翼」「流れ星銀」「キン肉マン」「気まぐれオレンジロード」「シティーハンター」「スラムダンク」「聖闘士星矢」「幽々白書」「男塾」ときて、もう粗方ジャンプ系の作品は読み尽くした気がします。あとは「奇面組」や「ついでにとんちんかん」くらいですかね。「ドラゴンボール」はベジータ以降の話に興味が無いので後回しにするとして、遂に「ジョジョ」もしくは「ワンピース」に手を出すかどうか現在検討中です。ただ、最近気になるのはサンデー系の「YAIBA」だったりするのですが…。
Posted at 2008/12/26 03:38:14 | |
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趣味 | 日記
2008年12月21日
フロントスタビライザーを装着してからある程度距離を走ったので、挙動の変化とその感想について書いてみたいと思います。
当初リヤにしか装着していなかったスタビライザーをフロントにも付けたのには一つの理由がありました。それはコーナリングの際に、リヤの剛性感は高い一方で、どうにもフロントの剛性感が足りないような気がし始めたからです。サスペンションの動きが曖昧というか、なまじリヤの剛性感が高い分だけ、フロントの動きが余計に頼りないものに感じられるのです。もちろんこれはリヤにスタビライザーを付けた時点で狙っていた通りのことでもあるのですが、しばらく乗っているうちに徐々に違和感を覚え始め、遂に我慢できなくなったというのが正直なところです。フロントを柔らかめにして路面に食い付かせ、リヤを硬めにしてテールを振りやすくするという方法は、常にフルスロットルでスライドしまくりなゲームの世界では許されても、安全重視でグリップ走行の現実世界では通用しないようです。つい数ヶ月前には「リヤスタビだけで充分じゃないか」と納得していたのですが…。私程度の知識・経験では、邪道は貫けませんでした。
実際フロントにスタビライザーを付けてみると、前述したような違和感が綺麗さっぱりと消失し、替わりに操縦性の向上と安心感を得ることが出来ました。ロールが大幅に減ったことも確かに無視できない変化ではあるのですが、今回はむしろフロントセクションの剛性感が増したことでボディ全体の塊感も強くなり、結果として以前より運転しやすくなったことの方が収穫でした。強化スタビライザーを装着していない新車時を重心が流動的な生卵状態とするなら、今は中身の硬化した茹卵状態、という感じでしょうか。少なくとも、挙動の掴みやすさという点では今の方が確実に上です。
限界域での挙動の変化に関しては、少し考えさせられるところがありました。割とタイトなコーナーにオーバースピードで進入した際、今までは深くロールしたままフロントからズルズルとアウト側に膨らんでいたのですが、スタビ装着後は同じ滑るにしてもイン側の接地感があまり失われないようになり、グリップを確認しつつ安心してアクセルが踏めるようになりました。また、姿勢変化の収束が良くなったため、より早いタイミングで加速体勢に移れるようになりました。これらの点はドライバーに余裕をもたらしてくれる要素であり、明らかに改善された点であると言えます。しかし、一つ気になるのは、足回りの動きから「しっとり感」みたいなものが失われてしまったことです。コーナリング中に踏ん張る際も、ダンパーで溜めを作るというよりは、単純にスタビの反発力で車体を支えているようで、路面の具合によっては微妙にバタついたりするのです。多くの人が言っているとおり、やはりダンパーを替えない限り足回りのセッティングは決まらないようです。本来なら減衰力調整が可能なサスペンションキットがベストなのかもしれませんが、私自身かなりの面倒くさがり屋なので、調整タイプのダンパーは恐らく持ち腐れになることでしょう。であれば、より一層のしっかり感を求めてビルシュタインのBTSにするか、もしくはスポーツとコンフォートのバランスが良さ気なコニのFSDにするか…。モディファイ計画としてはLEDのテールライトとミシュランのPS2の方が優先事項なので、それらが終わるまでにじっくり検討してみたいと思っています。
もっとも、ダンパーの交換を後回しにすることには、もう一つ理由があったりします。それは、現在のレベルにあってさえ我が白兎をコントロールしきれていないからです。つい先日、いつもの峠道のとある登りのカーブで、限界を試すために無理気味な速度で突っ込んでみたところ、コーナー出口付近で軽いテールスライド状態に陥ってしまいました。幸いその先が短いストレートになっていたので、私は急いでハンドルをセンターに戻すと、アクセルをもう少し踏み込むことでなんとか直進性を保とうとしました。結果、それでスライドは収まったものの、その時の車体からは今までに味わったことがないような不快な振動が伝わってきました。フロントが滑るだろうと予測していたところで逆にテールスライド状態になったという恐怖感もさることながら、車体と足回りが瞬間的に理解できない動きをしたという驚きはとても大きなものでした。この出来事は、スタビを装着して浮かれていた私にとって痛烈なカウンターパンチとなりました。足回りを固めればその分だけ挙動も機敏になるわけで、今程度のレベルであたふたするくらいならビルシュタインなど付けても危険度が増すだけだろうというのが、ダンパー交換を後回しにするもう一つの理由でもあります。もうしばらくは、我が白兎に対する理解をより深めていくつもりです。
結論を述べると、強化スタビライザーの装着は剛性感を高めたりロールを減らす手段としては確かに有効ですが、それは飽くまでも補助的な役割を果たすだけで、コーナリング性能の大半はやはりダンパーによって決定付けられると言えます。どちらを優先させるかで迷っている方がいるとすれば、私はダンパーの交換をお薦めしますね。
Posted at 2008/12/21 00:38:52 | |
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日記 | 日記
2008年12月17日
最近は暗いニュースばかりで半ばウンザリしているのですが、本日また新たに暗い話題を知ってしまいました。なんと、スバルが今年限りでWRCから撤退するそうです。せっかくここまで続けてきて勿体無いとも思うのですが、現在のスバルは資本関係も順調ではないようですから仕方が無いのかもしれません。私としては1992年にホンダがF1から撤退した時と同じくらいの喪失感があります。先日のホンダやスズキの件と合わせて、何か空しい気分になってきますね。
個人的な意見を述べると、自動車には三つの役割があると思っています。つまり、「乗用」「商用」「競走」の三点です。前二者に関しては、今更語る必要も無いでしょう。問題は、自動車の歴史とレースの歴史は殆ど重なる、ということです。自動車を「乗用」「商用」だけの道具とみなして、「レースなんてバカバカしい」と考えている人が世の中には(特にここ日本では)少なからずいるのですが、自動車の性能が飛躍的に向上してきた要因としてレーシングフィールドからの多大なフィードバックがあったことは紛れも無い事実であり、その摂理を無視してレース不要論を掲げるのは非常にナンセンスなことだと言えます。人間は根源的にスピードに対する欲求を持っています。また、人間はテクノロジーの進化を渇望する性癖があります。自動車はそうした欲求を満たしてくれる乗り物として「最適」な存在なのです。たとえガソリンエンジンの時代が終わり、電動モーターが主役の時代になっても、地球上から自動車レースの類が無くなることはないでしょう。そういった観点から見た場合、レースに参加しない自動車メーカーというのは、ある意味不健全であるとも言えます。まあ、スバルにしろホンダにしろ何らかの形でモータースポーツに関わり続けるわけですから、そこまで悲観的になる必要もないとは思うのですが、できれば醜態を晒してでも継続してほしかったというのが正直なところですね。でなければ、本当に日本のメーカーに対して愛着が無くなってしまいますから。
Posted at 2008/12/17 03:10:09 | |
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車 | 日記
2008年12月03日
先月の28日、ドイツはエッセンのモーターショウで、VW がイオスと新型シロッコの特別仕様車を発表したそうです。「ホワイトナイト」「コレクターズエディション」と名付けられたそれぞれのモデルは、白と黒を基調とした特別なカラーリングが施されていて、なかなかシックな雰囲気を醸し出しています。ヨーロッパでは白い車は少ないそうですが、キャンディホワイトのゴルフV GTI が発売された頃から、その比率が僅かながら増加傾向にあると、以前何かで読んだことがあります。今回の特別仕様車の発表は、そういう局地的な人気に肖ってのことかもしれませんね。
車の形態で何が一番好みかと聞かれれば、私の答えは「2ドアのクーペ」ということになります。それというのも、2ドアクーペは実用性という枷が緩い分だけデザインに美しさと伸びやかさがあり、二人だけで乗るとすれば最も贅沢感が味わえるからです。また、2ドアの車はドア一枚が長い分だけ乗降性に少々難がある反面、Bピラーの位置が4ドア車よりも後方にずれていることから横方向の視界が広く、微妙に開放感があります。私は普段からシートを倒し気味にしているのですが、コスモの場合はそれで何ともなかったのに、ゴルフだとB ピラーによって真横の視界が狭められてしまいます。このときばかりは、ヨーロッパ仕様の2ドアモデルが羨ましく思えてなりません。
現在のVW のラインナップでクーペを名乗る資格があるのは、唯一イオスだけだと言えるでしょう。もしもイオスが重い電動ルーフを背負ったオープンカーではなく、クローズドボディの普通のクーペであったなら、私にとっては新型シロッコよりも魅力的だと思えるのですけどね。イオスとシロッコに与えられた役割から判断すれば、今後VW が普通の2ドアクーペを製造する可能性は限りなく低いと予想されます。敢えて期待するなら、ジェッタの2ドアバージョンくらいでしょうか。アウディ・TTクーペがなかなか好調な売れ行きを見せているそうですから、なんとかしてVW からも大衆向けのクーペを送り出して頂きたいものです。
Posted at 2008/12/03 02:00:08 | |
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車 | 日記