2009年01月15日
昨年からの世界的な不景気により、最近では自動車関連のニュースも暗い内容のものが多いのですが、現在開催されているデトロイトモーターショウの内容などを見ていると、それでもやはり各メーカーとも新型車の開発には余念が無いようです。むしろ、先行きが不透明だからこそ、新型車の発表に託けてメーカーとしてのポリシーやスタンスを提示する必要があるのかもしれません。世間的にも個人的にも消費の冷え込みが予想される2009年の初めに、まずは先日から気になっている幾つかのモデルについて述べてみたいと思います。
■VW ・コンセプトブルースポーツ
今回のモーターショウで、VW は「コンセプトブルースポーツ」というモデルを出展しました。これはミッドシップレイアウトのオープン2シーターで、2Lディーゼルエンジンを搭載して180ps を発揮、6速DSGと1200kg 以下の車重により0-100km/h 加速を6.6秒でこなすそうです。我が白兎の0-100km/h 加速が6.9秒(次期ゴルフGTIが7.1秒)であることを考えれば、コンセプトブルースポーツの運動性能がより際立っていることが想像されます。まだコンセプトの段階ですし、これまでFF車ばかり造り続けてきたVW が安易にミッドシップ車を造るとも考えにくいのですが、このスタイルのままで販売されれば、たとえFFでもかなりの人気が出ることは間違いないでしょう。あるいは、ひょっとしたらこのブルースポーツは次期イオスのスタディモデルなのかもしれません。いずれにせよ、今後もプロジェクト続行を期待したいですね。
■トヨタ・新型プリウス / ホンダ・新型インサイト
トヨタとホンダからは遂にプリウスとインサイトの新型が発表されました。普段はスポーティな車ばかり気にしている私も、この二つのモデルに関しては意識を向けざるをえません。何故なら、現在世界中に広まっている自動車メーカーの不振ぶり(ここ日本においては自動車文化衰退の危機)の渦中にあって、プリウスとインサイトが特に車を趣味としていない一般市民にどのような形で認知されるのか、非常に興味があるからです。二代目プリウスがヒットした理由としては、「未来の車」「先進的な車」としてのイメージを明確に提示できたことも一要因であると考えられます。それに比べると、今回のプリウスやインサイトには意識改革を促すほどのインパクトがありません。自動車産業の在り方自体に疑問が投げかけられている昨今の風潮の中、最先端技術を売りにするこれらのハイブリッドマシン達は、果たして本当に人々から暖かく迎えられるのか…。この2台の売れ行きは、今後の商品開発で参考にするという意味でも、おそらく全自動車メーカーが注視していることでしょう。
■スバル・レガシィコンセプト
スバルは今回のモーターショウでレガシィのコンセプトモデルを発表しました。これに関して、個人的にはボディサイズの拡大に納得がいかず、デザイン的にも脂肪のように膨らんだ前後フェンダーに違和感を覚えるというのが正直なところです。レガシィは先代から現行へ移行する際にもボディサイズが拡大したのですが、そこには「ワイドトレッド化により走行安定性を高める」「フロントタイヤの可動範囲を広げることで最小回転半径を減らす」という確かな理由がありました。しかし、今回の場合は「グローバルスタンダードとしてのミッドサイズセダンとして作り込みたかったから」という曖昧な説明しかありません。日本の道路事情を考えれば、私は現行のサイズがジャストであり限界であると思います。また、「エンジン縦置き・4輪駆動」という同じレイアウトを採るアウディ・A4が現行型へモデルチェンジした際、フロントのオーバーハングを減らすことで挙動とデザインの大幅な向上を図ったのに対して、今回のコンセプトモデルにはホイールベースが伸びたこと以外に設計上の進化した要素があまり無いように見受けられます。元来スバルは滑らかなフィーリングの水平対向6気筒エンジンや長年磨かれてきたレベルの高い4WD技術といった優れた個性を持っているのですから、グローバルがどうこうよりも、それらの要素を最大限活かした車造りに専念してもらいたいものです。レガシィには代々乗り継ぐほどの根強いファンが多いので、その人達がこのコンセプトモデルに対してどのような反応を示すのか、とても興味深いところです。
今年はゴルフVI やシロッコのデビューも予定されているので、私としてはある意味楽しみな一年でもあったりします。恐らくは、何度か試乗に行くことになるでしょう。ただ、我が白兎に関しては来年に車検が控えていることから、今年はLED のテールライト装着かタイヤ交換しか出来ない可能性が濃厚です。一年間の自粛モード、果たしてそれに耐えられるのだろうか…。
Posted at 2009/01/15 23:41:35 | |
トラックバック(0) |
車 | 日記