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2019年06月25日 イイね!

虎視眈々と出番を待つ秘書

虎視眈々と出番を待つ秘書今日は(も)暇だったので、次期愛車候補の選定作業としてメルセデスのディーラーに行ってきました。お目当ては新型Aクラスのディーゼルモデルです。新型Aクラスは2017年頃からテスト車両の動画がネットにアップされていて、私は期待を持ってその動向をずっと追っていました。そして、今回やっと実物に触れることができたのですが、まあなんとも期待通りの素晴らしいものでした。一言で表すならば「売れて当然」のモデルですね。
まず外見ですが、非常にすっきりしていて全体的にバランスが良いです。フロントはシャープに、リヤは丸く柔らかくと、前後でテイストが異なっていますが、各部の造形が慎ましいおかげで両者の主張が違和感なく繋がっています。今時珍しく、ボディサイドの無駄な線やフェンダー周りの過剰な演出も無いため、優しく伸びやかな雰囲気もあります。まさしく「ノーブル」という言葉がぴったりなデザインです。サイドウインドー周りのシルバーの装飾もきちんと一周していてコストをケチってる感じは無いですし、フロントバンパーのサイドインテークもちゃんとエアが後方に抜けるようになっている(※AMGスタイリングの場合)点も気に入りました。マツダ3のエクステリアも頗る良いのですが、個人的にはこちらの方がより好みですね。
内装はカジュアルさとスポーティさと高級感が上手くマッチしていて、どのパーツも質感に優れています。各種スイッチやボタン、レバー等は意外にシンプルで操作し易い(初めてコラムシフトというものを体験したのですが、難しいどころか、ハンドルから近い位置で操作できるのでむしろ便利だと感じたくらい)ですし、例の液晶メーターパネルも映り込みが少なく、明るいところでも暗いところでも視認性が高いです。AMGスタイリングのレザーシートは少々硬めで座面の前後幅がやや短いですが、造りはしっかりしていて良いです。敢えて言うと、グローブボックスに殆ど物が入れられない点だけはマイナスでしょうか。全体的には、このCセグメントというジャンルに求められる要望を理想的な形で詰め込んだ、居心地の良いインテリアだと言えるでしょう。
エンジンに関しては、最新ディーゼルの良い意味での普通さに驚きました。アイドリング中であってもディーゼル特有の音や振動は殆ど感じられず、アクセルを踏み込んだ際のレスポンスに痛痒感を覚えることもありません。もはや、燃費や燃料の種類に違いがあるだけで、いちいちガソリンとかディーゼルとか区別する意味が無いレベルに達しています。高速での合流や追い抜きの際の加速に余裕が欲しいならディーゼル一択であり、そこにネガティブな要素は全くないと断言できます。乗り心地に関しては、ドイツ車としてごく普通の仕上がりだと思います。18インチホイールを装着しているわりには、しなやかなとも言えます。ハンドルもそれほど重くないですし、いわゆる万人向けの味付けではないでしょうか。
メルセデス自体は確かに高級ブランドですが、この新型Aクラスはそういう堅苦しさから少し距離を置いているようにも感じられます。初めてメルセデスに興味を持った人、あるいは私みたいな平凡なサラリーマンが「メルセデスなんてどうかな?」と思ったときに、何の嫌味もなく迎え入れてくれるような、一種の気楽さみたいなものがあります。つまり、ゴルフやマツダ3の領域にメルセデスが本格的に踏み込んで来た、ということです。最近はゴルフも(というかVWグループ全体が)やたらと値上がりしていますし、マツダ3もスカイアクティブXのLパッケージ以上なら総額400万近くになるはずですから、金額面でも差が縮まっていることになります。仮に商品力が互角だとしても、ブランド力は圧倒的にメルセデスの方が上なわけですから、VWやマツダはコストパフォーマンスを重視すべきであり、値付けに関してもう少し慎重になった方が良いでしょう。このAクラスの登場により、これから発売されるBMWの新型1シリーズや、秋に発表されるであろう新型ゴルフ/A3には、相当高いハードルが課せられたと言えます。果たして、各社はこれを凌駕できる商品を造れるのか、特にVWはこのクラスのベンチマークとしての地位を維持できるのか、期待と心配を寄せておきたいと思います。

さて、新型Aクラスに関して良いことばかり述べてきましたが、問題点も2つほど挙げたいと思います。一つ目は、あのメルセデスさんの耳が良すぎることです。同乗者との会話の中で「メルセデス」という単語が出てきただけで、彼女は「はい、なんでしょう!なんでも言ってくださいね!」とばかりに声をかけてきます。現状マイクの感度は調整できないらしく、メルセデスさんを起こさないようにするには「ベンツ」という単語を使わざるをえません。改善を求めたいところです。もう一つの問題点は、納期です。売れ行きが良すぎて生産が追い付いてないことは納得できますが、オプションの組み合わせによって納期が未定になるのは如何なものかと思います。具体的に言うと、レーダーセーフティパッケージとナビゲーションパッケージは必須らしく、これらを外したオーダーは後回しにされるようなのです。そもそも、お金を気にしてオプションを選ぶような男は、有能な秘書であるメルセデスさんを雇う資格が無いのかもしれませんね。個人的にはこの点も、引っかかるところでした。

そして最後に、これは問題点ではなく単なる個性の話ですが、A180とA200dは飽くまでもちょっと上品な普通のモデルであり、スポーティな味付けはかなり薄いということです。例えば、シートの座面が小振りな点や、シートを一番下まで下げてもヒップポイントが高く前方の見晴らしが良い点などは、明らかに女性ドライバーを意識したものであり、どちらかといえば「椅子に腰かける」といった感じで、メガーヌやマツダ3のように「すっぽり収まる」という風ではありません。また、直進時にはそれなりの硬さを感じる足回りも、コーナリング時には素直にロールします。速く走るために踏ん張るという設定ではないのです。つまり、ああだこうだ五月蠅い殿方は後にデビュー予定のA35やA45を待つべきであり、A180やA200dは日常使用の中で高い品質や外観の綺麗さを楽しみたい人のためのモデルだと言えます。私にはA35やA45は現実的ではないので、Aクラスの中ではA200dがベストな選択肢となります。面白さを取るか(メガーヌRS)、洒落っ気を取るか(A200d、マツダ3)、もしくは速さと安定性を取るか(次期スバルWRX、次期アウディS1等)・・・。限られた予算の中での妄想は、まだしばらく続きそうです。
Posted at 2019/06/28 00:50:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2019年06月14日 イイね!

VW ≠ ドライバーオリエンテッド

少々間が空きましたが、前回に引き続きメガーヌとシロッコの違いについて述べてみたいと思います。
早速結論から申しますと、両車の一番大きな違いはドライビングポジションの自由度、具体的にはシートとステアリングの位置関係にあります。私はシートを結構寝かせ気味にするのが好みなのですが、シロッコの場合はそれだとステアリングに手が届きにくくなります。なので、シートを前にスライドさせるのですが、そうすると今度は足元が窮屈になります。解決策としてはシートを起こす、つまり正しい運転姿勢をとる以外にありません(その結果、ドライバーの視点は高く前寄りになります)。これは以前に乗っていたゴルフGTI でも同じことで、その時はステアリングとボスを交換して若干は改善されたものの、結局最後まで満足できませんでした。メガーヌでもマツダ3でも好みのシートポジションが一発で決まって快適に試乗できたのに、その帰り道、6年以上乗り続けてきたシロッコのシートポジションに違和感を覚える・・・。この点こそが、実は今回の試乗で一番気になった部分でもありました。
ちなみに私がシートを寝かせ気味にするのは、頭の位置を低く後方に持っていきたいからです。そちらの方がスポーツカー的な雰囲気が味わえますからね。基本的にファミリーカーであるゴルフGTI がそうできないのはまだ理解できます。しかし、VWで唯一2ドアクーペ的な役割を担う形で造られたはずのシロッコまでそうできないことに、私は以前から納得ができなかったのです。
何故VWは運転席のシートを寝かせることを許さないのか。恐らくそれは、後席に人が乗っている状態を前提条件として、各種の寸法が決められているからだと考えられます。運転手だけでなく同乗している4人全員が快適であるべきなので、シートを寝かせて運転するなどもってのほかだ、そんな状態は想定しなくてよい、というわけです。大衆車メーカーとして世界に冠たる地位を築き上げたVWですから、その思想に間違いは無いでしょう。問題は、それがシロッコというモデルの性格・立場を曖昧にし、結果的にセールスの失敗に至ったということです。

FFのスポーツカーとして、シロッコのポテンシャルはかなり高いものであったと言えます。事実、2008年以降数年間はニュルブルクリンク24時間レースに参加し、スバルのWRX等と鎬を削りながら何度もクラス優勝を果たしています。市販モデルとレースマシンの違いはあれど、ルノーやホンダが本腰を入る前から、VWはシロッコでニュルを攻めていたというわけです。シロッコのプロファイルで面白いのは、フロントよりもリアのトレッドの方が広いことです。私はこのようなFF車を他に知りません。ゴルフGTI が粘り腰、メガーヌRSがスライドOKなオーバーステア気味だと評されるのに対して、シロッコはスタビリティを重視しているように思われます。それが良いのか否かは、この際問題ではないです。大事なのは、あのVWがわざわざ専用設計で造り出したモデルだということなのです。本気で造った機械系に対して、ファミリーカー然とした内装の造形やシート配置。この大きな矛盾を抱えていたことが、シロッコの不人気ぶりに拍車を掛けたと私は確信しています。2ドアの時点で大量に売れないことは最初から予想できていたわけですから、もっとドライバー優先でインテリアを設計してもよかったはずなのですけどね。そっちの方向に振り切れないあたりが、大衆車メーカーとしてのVWの限界、あるいはルノーやホンダとの違いなのかなと思います。

昨今、ニュルにおけるFF車最速の座を懸けて熾烈な戦いが繰り広げられていますが、私としてはVWを応援する気になりません。何故なら、ルノーやホンダからは気合や情熱が伝わってきますが、VWからはコマーシャリズムしか感じられないからです。メガーヌRSやシビックタイプRは全く売れる車ではありません。しかし、両社ともそれに磨きをかけて名誉のために戦っています。それに対して、VWはほっといても売れるゴルフGTI で参加しています。理由としては「FF同士で争うなら顔を出しとかないと不味い」と察知したからでしょう。本気でFF最速を目指すのなら、ゴルフGTI に無茶な改造を施すよりも、シロッコRを継続的に改良し続けていた方がどんなに効果的だったでしょうか。速さの面でゴルフより実力を具えていた商品を自らの手で潰したわけですから、そもそもVWはこのバトルに参加する資格が無いとすら言えます。

以上、愚痴にも近いことをつらつらと書いてきましたが、その根底にあるのは今年10月に発表予定のゴルフ8に関して、正確にはそのGTI に関して、一抹の不安があるからです。次期型は全長とホイールベースが延長されることから、メガーヌやマツダ3と車格が完全にバッティングすることになります。しかしVWの場合、せっかくホイールベースを伸ばしても、それを後席と荷室のスペースに振り分けてしまってるのではないしょうか。私はそこが不安で仕方ないのです。ほんの少しでいいから、ステアリングの取り付け位置を後ろ寄りにするか、もしくはテレスコの伸び幅を増やしておいてほしい・・・。限りなくマイノリティな意見ですが、そうなっていることを切に願っています。
Posted at 2019/06/14 02:36:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記

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