最近、このドラマが凄く懐かしく感じますね。
私が中2~中3になろうとしてた、1992年の1月から3月にかけて、フジテレビ系木曜劇場でO.A.されてた、野島伸司さん原作の青春群像劇。
鈴木保奈美さん、唐沢寿明さん、江口洋介さんらが主演のこのドラマは、社会人3年目を迎えた、大学時代のボート部仲間たちの人生における苦悩、葛藤、恋愛、仲間の死と出産、理想と現実のギャップに悩みながらも向き合う姿を、当時の社会情勢と絡めて丹念に描き、若い世代の支持を高く獲得し、平均20%の視聴率をマーク。
最終回は、当時としては異例の拡大版で放映され、32%を超える視聴率を獲得。
浜田省吾さんの「悲しみは雪のように」がテーマソングに起用され、物語全般で浜省ナンバーが効果的に使われるなど話題になり、浜省ブームを巻き起こしました。
ドラマは、首都圏の私立大学・文教大学のレガッタボート部の7人の男女の仲間たちが物語の軸になります。
【文教大学レガッタボート部のメンバー】
高月健吾(唐沢寿明):レガッタボート部の主将。その強い正義感とリーダーシップと責任感で、チームを纏め、学生最後の全国大会の優勝を成し遂げる。
卒業後、大手商社に勤めるも、国会議員の父親の後を継ぐべく、議員秘書として父親の代議士事務所にて働くが、プロポーズした貴子との結婚を巡る家柄や生活環境などそれぞれの問題、父親が関わったゴルフ場開発を巡る裏金問題などに苦悩することに。
藤木貴子(鈴木保奈美):レガッタボート部のマネージャー。潔癖で自他共に厳しい性格だが、面倒見が良く、「仲間全員のマネージャー」を自称し、ボート部を支えた。
卒業後は、念願だった高校教師となり、都内の私立高校で教鞭を執る。
先頃、キャプテンだった健吾のプロポーズを受けるも、教師として仕事を続けたい貴子と、代議士の妻になって欲しいと願う健吾との間に粗相が出始めたり、母親の再婚問題、教師としての理想と現実に苦悩しながらも、立ち向かっていく。
高校時代に、父親を亡くしているせいか、少々ファザコン気味な性格でもある。
神野時男(江口洋介):ボート部のメンバー。ちゃらんぽらんな性格で、テレクラまがいの商売を始めたり、パチンコ屋で働いたり、職を転々としてフラフラとしている、今風に言う「ヤバい奴」「チャラ男」。
2年間部費を払わなかったこともあるが、仲間を思う気持ちは人一倍強い一本気な性格の男。
かつて健吾と貴子を巡って争ったが、それに敗れて身を引き、卒業後に渡米して、放浪の旅を続けていた。
恩師の死を知り帰国するが、3年の月日で変わった仲間たちの思想や人生観の変化にいち早く気づいた人物でもある。
塚原純(石橋保):ボート部のメンバー。物事を冷静沈着かつ的確に分析・指摘する賢さが買われて、貴子曰く「ボート部のアナライザー」としてチームを支えてきた。
卒業後、地方公務員となり、都内の区役所で働く傍ら、学生時代からの夢である作家を目指して、小説を書き続けて、則子の勧めで出版社に持ち込むも、編集者に酷評され落ち込む。
その後、則子と関係を持ち、妊娠問題で困惑するも、ボランティア活動に生きがいを見いだし、則子の出産直後に生まれてきた赤ちゃんを見て、父親になる決意を固めた。
飯森則子(洞口依子):ボート部のメンバー。感動屋で泣き虫だが、皆のことを第一に考える心優しい女性。
卒業後は、都内の大手デパートに就職するも、未だ売り場勤務であることに不満があるようで・・・。
長年、思いを寄せていた純と関係を持ち、妊娠するも、実家を出て、レストランに転職しながら、一人で産み育てる決意を固め、出産したが、純が父親の覚悟を決めて、3人で生きることに。
斉藤尚美(中島広海):ボート部メンバー。大人びた美貌の持ち主で、学生時代からファッション誌のモデルとして活躍。
皆からは「姫」と称されていた、学内のアイドル的存在。
サバサバした竹を割ったような性格で、仲間たちからも一目置かれている。
卒業後は、プロのモデルとして成功する傍ら、医者である中年男との不倫を続けていたが、行き詰まりを感じ、自殺未遂を図るも、仲間たちの問題や悩みに触れることで、自分の生き方を貫く思いを新たにし、一度は別れた不倫相手との不倫を自らの意思で続けることに。
倉田篤(中野英雄):ボート部メンバー。通称「チョロ」。所謂「弄られキャラ」。
練習の厳しさに耐えかねて、合宿を脱走した過去があるが、仲間たちの叱咤激励説得により乗り越え、最後の大会での優勝に大きく貢献した。
生来、生真面目な性格で、皆が「チョロ」と呼ぶ中で、健吾だけは「チョロ」とは呼ばずに「篤」と呼んで、対等に接していた。
卒業後、都内の証券会社の営業マンとなるも、その優しすぎる性格ゆえ、営業成績は芳しくなく、上司になじられっぱなし。
そんななか、たまたま仕事帰りに立ち寄ったフィリピンパブで知り合った、ジャパゆきさんホステス「JJ」を救ったことで親交を深める。
健吾ら仲間が心配する中で、JJに入れあげて行き、やがてJJの親が心臓病で手術に大金が掛かると知り、彼女の力になりたいチョロは、遂に客のお金100万を横領してしまう。
JJにそのお金を渡すも、他の男に同様の手口でお金を無心する姿を見たチョロは落胆する。
程なく、上司に横領をとがめられたチョロは激高し、上司に暴行を働き、逃走。
程なくチョロは、青春時代を過ごしたボート部の合宿場にたどり着き、貴子に「俺、昔は社会に出るのが怖かったけど、今は、社会からはじき出されるのが怖い。思えば俺は、これまで何時も何かにおびえて生きていたのかも知れない。」と言う電話を残す。
胸騒ぎを覚えた貴子は、仲間に連絡し、健吾の運転で純、尚美、時男らとクルマで夜通し走って、夜明けに合宿場に着いた時、チョロは首を吊って自ら命を絶っていた。
チョロの死を切っ掛けに、彼らは、それぞれが自らの人生を見つめ直すことになる。
物語は、その7人の仲間たちが、大学最後の大会で優勝し、卒業を前に仲間と共に過ごして、社会へ飛び出す一歩を踏み出すシーンから始まります。
そして、3年後、25歳になった彼らは、恩師が亡くなったのを知り、その葬儀会場で再会し、年月の変化による思想や人生観の変化を実感するのでした。
程なく、アメリカを放浪していた、時男が帰国し、尚美の元を訪ねるも、彼女が自殺未遂を図ってるのを発見。
仲間たちが駆けつけるも、3年の月日で社会人、組織人として変わっていった姿を時男に指摘されたのを切っ掛けに、各人の抱える問題が明るみに出るのでした。
物語は、健吾と貴子と時男の関係を軸に描かれてるのですが、その他の人物たちのストーリーも丹念に描かれていて、当時中学生だった私としては、「社会って厳しいんだな」「それでも前を向いて生きていかねばならないな」って感じたモノです。
大人になり、再び観たんですが、就活失敗や転職、家庭の問題とかを経験したのもあってか、登場人物たちの言いたいことや考えが、どこか共感出来る部分が多々ありました。
もう一度、観てみたいモノです。