先日、Yahoo!ニュース内の産経新聞電子版で、
トヨタカローラに関する記事がありました。
今年で
ブランド創立50年の節目を迎えるに当たり、トヨタがカローラのブランド力を国内で強めるために、ワゴンタイプのフィールダーとセダンタイプのアクシオに50周年のスペシャルバージョンを出し、内装も初代カローラを意識した、
赤色のシート地を採用したり、外装も
赤の刺し色を配したりすることで、現在セダンタイプのアクシオの平均購入者が
70歳以上と高齢化が進んでいるカローラシリーズの若返りを図るという取り組みを行ってるとのこと。
我が家では、かつて
4代目のセダン1300DX(白の丸目4灯の4MT)、6代目のセダン1.3XE-Sallon(4MT・ガンメタ)、8代目後期型1.5XE-Sallon.Ltd(ウオームグレーパールのAT)、そして9代目NCVカローラの5ドアランクス1.5X/H.I.DEdit.(superECTのペールローズ)と4台カローラに乗ってて、私も最初の車が
カローラⅡだっただけに、「カローラ」ブランドには愛着がありました。

(写真は、かつて我が家にあったNCVランクス)
というのも、私たち家族が、オトンの仕事の関係で、地元に帰郷した折に、地元の幼馴染がそのエリアのトヨタカローラで営業をやってて、その後、都合30年、件のトヨタカローラ店でクルマを買ってました。
その間、この人は営業所長になるまで、ウチがクルマを買ったりする際に、かなり無理を聞いてもらい、良くしてもらったことから、好印象を持っていました。
その後、この人が本店に異動(栄転)後、定年退職して、途中から担当になったその人の部下の方も営業主任~エリア統括として他店舗に異動したこと、私たちの家庭の事情で引っ越したのを機に、オトンがパジェロミニを購入したことで、カローラとは縁がなくなりました。
昔から、カローラは、
低価格、高品質、燃費が良くて運転しやすいクルマで、常に
販売台数ナンバー1を維持してるイメージがあったけど、ここ25年の動きは、どうも、これまでのイメージからかけ離れてしまった気がします。
1991年に、コンパクトカーを越えた質感と完成度で登場した5代目がバブル崩壊のあおりでイマイチ伸び悩んだことや、1995年登場の6代目が、5代目の反省に立って、デフレ志向を意識したコスト削減で価格を据え置くも低迷し、1年足らずでビッグチェンジを敢行。そして、2000年登場のNCVカローラは、カローラ史上で最大の若返り策を敢行し、ワゴンタイプも「フィールダー」として登場させたり、欧州市場を意識した5ドア「ランクス」を展開し、若い世代の取り込みに成功したかに見えたが、2002年に、ホンダフィットに30年以上守っていた登録販売台数ナンバー1の座を奪われて以降、市場での存在感が薄らいだ気がします。
その後、2006年にセダンにアクシオと言うサブネームをつけて全面改良し、レクサスクラスの安全装備を投入したり、2012年に出た現行型では、モデル中盤でHVを投入するも、イマイチ伸び悩んでるのが実情でしょう。
あと、決定打となったのは、燃費志向の強さを反映してプリウスとコンパクトHVのアクアの台頭、軽自動車市場の拡大かと思われます。
今や、カローラの果たしてた役割がアクアに取って代わられ、低価格で実用的な足を求める層が、維持費の安さから軽自動車やコンパクトカーに流れた今、カローラを選ぶメリットが感じられなくなったのかなと言う印象です。
その影響か、カローラも上級移行したみたいですが、カローラ、コンパクトカーという括りからすると、地味に高くなった気がします。
かつては、中間タイプでも乗り出し130~140万円台、その上のタイプで150~160万円台だったのが、今は、ガソリンの中間タイプで170~190万円台、ガソリンの上級タイプで200万円コース。HVに至っては、250~300万円台と、かつてのカローラのイメージ、大衆車の括りからすると割高になりました。
あとは、トヨタとしては、今の時代におけるカローラの位置づけに悩んでるのかなとも思えてきます。
これまで、トヨタカローラで永らくカローラを買ってくれてた年配のユーザーが、生活上の理由、金銭的な部分から、カローラを選ばず、同じトヨタカローラ扱いのパッソにしたり、最近はトヨタカローラでも軽自動車(一部エリアではダイハツも併売)を扱ってる関係からか、燃費と維持費で有利な軽自動車にシフトするケースが増えたり、あるいは、カローラの価格だったら、アクアかもっと頑張ってプリウスにするし、家族持ちなら、HVも展開してるノアもあるし・・・・と言う具合にユーザーの意識も変わってきてて、そのあたりをトヨタがイマイチ読み切れてないのかなとも思えてきます。
もし、若い世代を強く意識するなら、敢えて「カローラ」の名を捨てて、まったく新しいブランド名、コンセプトで勝負すべきだろうし、逆に「カローラ」のブランデイングを維持するのなら、思い切って年配層、シニア層にフォーカスしたコンセプトにして、HVとかの先進性はアクアやプリウスとかに任せて、実用セダンとして常識的なデザイン、性能、質感、サイズ、価格設定で行くのはどうでしょうか。
それこそ、2000年のNCVカローラのときにやったような大掛かりな改革が必要かと、かつて家にカローラがあった身としては思いました。

(写真は、トヨタのサイトで3Dシミュレーションで自分なりにカスタムしたアクシオHV)
クルマとしては良くできてるだけに、頑張って欲しいところですね。
Posted at 2016/08/21 11:15:29 | |
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