皆さんもご存知でしょうが、経営再建中の大手総合電機メーカーの
東芝が、先日行う予定だった決算発表を先送りし、原発部門において連結子会社化していた、アメリカの
ウェスチングハウスの
巨額損失が出たことを受けて、
同社の株式を売却して連結子会社から外し、海外での原発事業から撤退する方針を明らかにしました。
先の、歴代の社長3名が主導したとされる粉飾決済に端を発し、その後、白物家電部門などの売却が決まるなどした東芝ですが、このニュースを見ていたら、先日、テレ朝・ABC系列でO.Aされてた「しくじり先生SP」に登場した、豚骨ラーメン店
「なんでんかんでん」の社長の独白を思い出してしまいました。
「なんでんかんでん」は、九州博多から歌手を志して上京した創業者が、東京で博多の本格豚骨ラーメンが食べれないことにショックを受けて、独学で研究して3ヶ月後に自らの理想のラーメンを作り上げ、父親からの借財を元手に環状7号沿線に1号店を開業。
当初は、大赤字を2年ほど出すも、アイデアマンである社長は、在京出版社・新聞社などに、自ら手づくりした
ラーメンの割引券を同封した取材依頼のFAXを送り、それがきっかけになり、東京で
豚骨ラーメンブームが広まり、店舗も拡大するなど快進撃をみせ、店は3時間の大行列になり、売り上げも、1日3万がやっとだったのが、120万になり、一時は
年商4億になるほどの売り上げを記録。店舗数も複数構えるほどになり、所謂
「ラーメンブームの旗手」に成長。
さらには、集客力アップのために、ラーメンの具である焼きのりに、卵の殻と小麦粉で作った食用インクで、
自分の店だけでなく、他の企業の広告をプリントすると言う、斬新なアイデアも話題になり、元々、客単価が低いとされていたラーメン屋さんを「売れるビジネス」に転換させたのでした。
言わば
「行列のできるラーメン屋さん」の草分けになる反面、
スープの異臭問題や、お店の前の路上駐車などの交通問題などで、近隣住民、デモ隊とのトラブルで警察沙汰になったり、大量の行列客に出すラーメンスープが不足していたことから、ラーメン屋さんの命である豚骨スープを4倍薄めると言う不正を行っていたことを告白。(これを知って、九州福岡の人間としては非常に許せない気持ちになりました。言語道断です。)
これにより、売り上げが10分の1に激減したそうです。
客からの指摘により、スープの濃さを元に戻し、駐車場を作るなど対策を講じて売り上げを回復するなかで、2002年にスタートした日テレ系の出資系プレゼンドキュメンタリー番組
「\マネーの虎」に出演したことにより、知名度が広まりタレント業もこなし、その知名度を生かし本業以外に
海の家をオープンするなどの副業に手を出すも大失敗したり、店のスタッフに1700万を持ち逃げされるなどの末に多額の借金を抱え、そうした中で再びスープを薄めたことで悪評が広まり、結果、すべての店舗を閉店することになったということです。
これらの事象に共通すること。
それは、
責任持った仕事をせず、場当たり主義なやり方で適当にやり過ごしてきた結果、取り返しの付かないことになり、自分らで自分らの首を絞めてしまったということ。
そして、
過去の過ちを教訓にせず、本気で生まれ変わろうと言う意気込みがないまま、適当に流してしまい、問題を先送りし、論点をすり替え、逃げた成れの果てであると言えます。
厳しい言い方ですが、この経営者連中には、組織の長、経営者の資格なし、そして、人としてやってはいけないことをやったわけだから、性根が変わらない限り同じことの繰り返しだと、見ていて憤りを感じたものです。
東芝の場合は、ここ10数年の3人の経営者の責任は重大だし、
「チャレンジ」と称してプレッシャーを下の者たちに掛けて、組織的に粉飾決済をしていて、会社がいよいよ厳しいとこまで来ているし、なんでんかんでんは、
2度のラーメンスープ偽装(あえてそう言わせてもらいます)や、本業をおろそかにして、食べ物を作って売ることを生業とする者としてやってはならないことをしたわけで、そこにプロとしての矜持、責任感、目的意識、真剣味、誠実さはないといえます。
バイトじゃないんだから「自分たち(自分)のことだけやってりゃいい」と言う感覚で仕事してたのかと思われても仕方ないです。
私も、偉そうに言える立場ではないが、これらの事象を見て、自らを見つめ返され、何と言われようが、自らの仕事に責任持って、誠実にやり抜くしかないと痛感し、これまで以上に本気でいかねばならないと再確認しました。
皆さんは、どう、考えますか?
Posted at 2017/03/16 23:44:24 | |
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