所用でディーラーに寄ったので、Audi A4 Avant 35 TFSI(B9後期型)を試乗してきました^○^
Audi A4 Avant 35 TFSI Sライン (7速Sトロニック FFモデル)
スペック
総排気量 1,984 cc (型式DEM)
最高出力(kW(PS)/rpm) 110(150)/3900-6000
最大トルク (Nm(kgm)/rpm) 270(27.5)/1350-3900
燃費 WLTC モード : 13.6 km/ℓ
タイヤ 245/40R/18 コンチネンタルスポーツコンタクト5
※
2020年3月のブログでマトリックスLEDヘッドライトが初期型には搭載されない可能性があると書いてから搭載されない前提で話していましたが、実際は試乗車のウインカーが流れている通りマトリックスLEDヘッドライトは搭載されます。
コンフィグレーターでも選択可能です。
所有している車は
①A4セダンクワトロ 2016年式B9前期型 型式CYRエンジン2Lターボ(252馬力)
②A4アバントFF 2020年式前期型最終 型式CVNエンジン1.4Lターボ(150馬力)
です。
前期型から後期型へのマイナーチェンジで変わったところは
出た当初や
先日にもちょこっとまとめています。

気になる点を項目別でまとめてみようと思います。
①マイルドハイブリッド化でどう変わったか。
これからの車はA4/5までは12V マイルドハイブリッド化、A6以上は48Vマイルドハイブリッド化です。このハイブリッドはモータはアシスト機能のみに留める意味でマイルドになります。
A6の出足は魔法のように滑らかで、あれ以上はSクラスを持ってこないと無理だと感じましたが、A4はどうか。
今回のエンジンは当家の2台と違う最新式Bサイクル2Lターボでしょうか。スペックで書いたとおり150馬力しかありません。1.4Lターボと同じ馬力です。ただ明らかにスムーズに前に進みます。これがモーターアシストでしょう。乗り比べたら分かりますが、これをモーターアシストと気づくのは無理だろうなというレベルです。完全に黒子に徹しています。
右折レーンでUターン待ちをします。速度を落として転回をし、直線に戻る時にアクセルを踏み込んだ際のパワフルさは252馬力のA4並、スムーズ差はそれ以上といったところです。その後、バイパス道路で加速を試しましたが、追い越し車線へ出て普通に抜いていくパワフルさはありますが、坂道で踏み込んだ際のパワフルさは1.4ターボとやはり変わりません。同じ馬力ですからしょうがないでしょう。つまり
・スタート時 パワフルさ、スムーズさは旧来以上
・加速時 パワフルさは馬力通り。スムーズさは旧来以上
という感じで、あくまでモーターはアクセルを踏み込んだ際の
トルクレスポンスをグレードアップさせるためのパーツと言って良いでしょう。以前からターボ技術で低速トルクを豊かにすることを追求していたアウディですが、それを更に磨きをかけてきた印象です。
②電子デバイスの更新
センターディスプレイが大型タッチパネル化されました。

担当営業が触っています。触った感触は通常のスマホより表面層が分厚く感じます。

タッチパネルの構造はどれも同じと思いますが、ガラスの質は各社違います。最近ではiPhone12のCeramic Shieldが話題になっていましたが、強化ガラス等の作り方は

ガラスの原料である砂に含まれるNaを、ガラスを液体に漬け込んで少し半径の大きいKに交換するイオン交換の図です。

Naは3列、Kは4列なので少し半径が大きくなり、その分だけガラスがぱつぱつになって引き締まる、強化されるということですね。まぁそれはそれとして少し検索していると面白いものがありました。

今回のA4のタッチパネルも10.1インチなので、先行導入されたA8のパネルが流用されていると予想できます。価格が65$なのは豆知識ですね(笑)タッチパネルは構造は似たり寄ったりでガラス成形に多少違いが見られる程度の世界という認識です。
(この辺りの話や図は、
株式会社機能性ガラス研究所、
日本電気ガラスから拝借)
となると、どこで差別化するか。やはり
ハプティック技術だと思います。
触感を意味するハプティックは、現在はタッチパネル技術として広がっていますが、アウディでは
1995年からハプティックチームを作っていたと言います。アウディのダイヤルのクリック感やスイッチを押した感覚、すき間を追求するチームで、「アウディの質感」というとこうした部分を言うことが多いです。
試乗したA6やQ8もタッチパネルはハプティックによる振動技術が入っており、物理スイッチを押したような感覚を感じることが出来ました。ではA8とパネルが共有?されていると思われるA4はどうだったか。

Q8等で感じたほど振動が大きくなかったというのが第一印象です。そして、いくら物理スイッチを疑似化したとしても場所を確認する作業がやはりつらい。ここは未だにデメリットだと思います。車種毎にハプティック感を変える必要があるのか。今後はその辺りもチェックしたいと思っています。
ちなみに、上の画像にあるのはバーチャルコックピットの変更画面!

これがクラシックモード。ずいぶん白っぽくなりました。私のA4(B9前期型)は

こんな感じです。見比べるとずいぶん暗いな~(笑)

これがダイナミックモード!ヨーロッパで発表されたデザインと違うのでどんな動きをするのか全くわかりませんでしたが、実際はこんな感じです。

白く線を書いた部分が見えますか。回転数、速度があがるにつれて
台形の面積が大きくなっていくという方式です。
体、筋肉がふくれあがっていく感もあり、ゲージが上がっていくだけのものより好印象でしたがなんとも言えない感じも残りました(笑)
③足回りの熟成
こちらの
試乗記で
「今回のマイナーチェンジでは相当にボディに手が加えられ、サスペンションのマウント部の素材を熱処理することで、剛性を大幅に高め、軽くできたという。微低速域から足がよく動き、小さなギャップもそそくさと拾っては、いなす。」
とあるように、前期型より足回りがきちっとしていると思います。みんからの
A4レビューでもリアの突き上げが不満と書いたように、結構硬いんです。
それが後期型は大分改善されたように思えます。点数で表現すると
・S4、S5 90点。リアの収束が常時ぴしっと決まる。リアのどっしり感がC43などに若干劣る
・A4(後期。2020年式FF) 75点。リアの収束がほぼ1発で治まる。大きな段差を乗り越えた時の振動が低下した
・A4(前期。2020年式FF) 70点。ストロークがなくなったようなバンプの厳しさが2016年式より減少。ただ、微妙な揺れが残りやすい印象。
・A4(前期。2016年式クワトロ) 65点。リアの収束が1発で治まらない。大きな段差をハイスピードで超えると頭に衝撃がくる感あり。
という感じでしょうか。ただ、この違いを認識できるのは乗り比べできる環境にあるからだと思います。劇的とまでは言えません。乗り心地は本当に主観的なもので、直前に乗っていたもの大きく左右されますので・・・。
ただ、私のA4(2016年)より10点は上がっていますので、ここは間違いなく進歩と思って良いと思います。前期型のどしん!感が嫌だった方は試乗の価値ありです!
④結論
色々書きましたが、マイナーチェンジ版はやはりネガティブポイントを消してきている印象です。アウディ本国でもネガティブなところはきっちり把握できているなと感じます。45TFSIクワトロの試乗車が出てきたら、もう一度試乗させてもらいにいきます!どうやら大分良くなっているようなので^○^
ブログ一覧 |
試乗 | 日記
Posted at
2020/11/08 23:22:42