去る5月のG7広島サミット開幕に合わせてスタートし、先週末のひろしまフラワーフェスティバルまで3週間にわたって開催された平和展示企画。
「Pride of Hiroshima 展」
と銘打ったこの展示には、20社を超える広島の地元企業が共同で参画。広島ゲートパーク(旧広島市民球場跡地)を会場にして、原爆の惨禍から立ち上がり、世界有数の平和都市として発展を遂げた広島の歩みをパネルや展示品で紹介。平和の大切さや希望を世界に向けて発信するという主旨の展示イベントでした。
展示では「戦後復興」 「現在」 「未来」の3つのゾーンに分けて、それぞれの時代における各企業の取り組みが紹介され、マツダの「戦後復興」のシンボルとして会場入口の真正面に誇らしげに展示されていたのが、写真の
GB型三輪トラックでした。
終戦直後の大混乱や厳しい資材難を少しずつ乗り越えながら、当時の主力製品だった三輪トラックの生産を軌道に乗せた東洋工業が、終戦から4年後の1949年、戦後初のNewモデルとして送り出したのがこのGB型。
戦前のGA型をベースにして徹底的な改良を加えつつも価格を極力抑えることで、地元広島を中心にして、日本の戦後復興を底辺から支えた立役者のひとつ・・・というのが基本的な説明ストーリーですね。
でも
それだけであれば、自称三輪トラック研究家(笑)の私をもってしても、久々にみんカラブログを認める十分な動機にはなり得なかったかもしれません。
実は、今回の平和展示企画のテーマ「Pride of Hiroshima」の由来は、他でもないこのGB型の海外向けパンフレットの表紙に記された"
a pride of Hiroshima!"のフレーズであり、その言葉に込められた郷土への思いに強くインスピレーションされたものだったのです。
つまり、展示された三輪トラックが見慣れない赤のボディ色をまとっていた理由は、件のパンフレット表紙に描かれたGB型のイラストをそっくりそのまま再現したから。
そう、今回のG7平和展示に出展したマツダの"スペシャルカラー"は、ウクライナの国旗にちなんで青/黄としたNDロードスターだけではなかったというわけですね(^^)。
ちなみに・・・
今から8年前、被爆70年の2015年にNHKで放送されたドキュメンタリードラマ『走れ、三輪トラック』でこのパンフレットが取り上げられた際には、かのフレーズが"広島の誇り"と紹介されましたが、個人的には「絶対に復興してみせる」という強い意志…いわば広島の"意地"であると、勝手に解釈しています。
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Posted at
2023/06/13 04:37:52