「PHEVって静かそう~」という好奇心で今回はPHEV車を選んだわけですが、他のEVにもPHEVにも乗ったことが無い私がXC60 T8のパワートレーンについて語らせていただきます(HV車はプリウスを借りたことがあります)。
MY2021のT8には11.9kWh(350V,34Ah)のリチウムイオン電池がセンタートンネルに載っています。このバッテリーのせいで後席エアコンが省略されて中央席の足元が大きく盛り上がっています。
ある本によると11.9kWhを全て使い果たすと全輪駆動ができなくなるのでEV走行に使えるのは約10kWhらしいです(T8の後輪はモーター駆動です)。1kWhあたり3.78km走るので理論的なEV走行可能距離は40km弱という計算です。
これはあくまで理論値であり、私の運転ではせいぜい25kmくらいで使い果たします。関東の冬の日中に、EV=ピュアモードでエアコンを使って一般道を走った場合です。電装品をオフにして慎重に走ればもっと走るでしょうが・・・
T8のモーターのトルクはフロントが160Nm、リアが240Nmです。スーパーチャージャーとターボで過給するガソリンエンジンはディーゼル並みの400Nmを出せますので、システム合計トルクは800Nmです。2トン超えのメタボな車重を意識することなく非常識な加速を楽しめます。0-100km/h加速は5.3秒だそうですが、クルマの性格上ジェントルに走るのが向いています。
【ハイブリッドモード】
デフォルトのモードですが当然ながらイグニッションオンでもエンジンは回りません。アクセルを踏めばモーターで発進します。
電気があれば極力EVモードで走っていきますが、それなりの加速をしたい場合にはエンジンがかかります。
だいたい25km走れば電気が無くなり普通のハイブリッド車となります。電気切れ状態でも停車~微速ではモーターで動きますが、加速するとすぐにエンジンがかかります。
フロントモーターを使ってエンジンをかけるので、全く無音でハイブリッド状態になります。アイドリングも非常に静かですが、エンジン回転が上がると4気筒直噴エンジンらしい無粋な音と振動を感じます。
【ピュアモード】
これを選択すると電気がある限りはモーターを使います。140km/hまでカバーするので完全にEVとして走ります。
このモードを使うとエアコンがエコモードになり、エアサスが下がって(空気抵抗の抑制)電費をかせぎます。
フル充電でも25kmで電気を使い切るので、電気が無くなったらハイブリッドモードに自動で切り替わります。
往復25km以内の用事の時はガソリンを一滴も使わずに済むのでなるべくこのモードを使っています。
【ホールド】
電気残量が残っている時にホールド設定すると、それ以上電気残量が減らないように制御してくれます。到着地が深夜の住宅地でエンジンを回したくないとかの理由で電気をキープしておけます。
【チャージ】
チャージを設定すると、どのモードでもエンジンをかけて充電していきます。ガソリンで電気を作るので燃費が悪くなります。この方法で充電できるのは最高で8割までらしいです。
チャージもホールドもイグニッションオフで解除されるので休憩したりするとほぼ忘れます。私の場合。
【回生ブレーキ】
もちろん回生ブレーキがついていますので減速時に充電してくれます。
強力な回生によりブレーキパッドの負担が少ないので、ブレーキダストが少ないのは嬉しいです。BMW X3では50km走っただけでホイール全体が真っ黒でしたので・・
回生ブレーキのフィーリングについてネガティブな評価をされることがあるようですが、私は全く違和感を感じません。すごく自然に確実に止まることができます。
モーター付きのクルマは発進時も非常に滑らかにコントロールできますが、止まるときもスーーピタと気持ちよく運転できます。
【表示】
メーターパネルの右下に、電気残量と燃料のゲージが表示されます。
EV感覚を楽しめるのはブルーのバーが残っているときだけです。
こんな画面もあります。
上が燃費 下が電費でして 測定間隔は1km,10km,100kmから選択できます。
電気だけで走れば燃費グラフはゼロとなります。
こまめに充電しているのですが、納車後1200km走行での平均燃費は15.5km/lです。
私の乗り方ではディーゼルのコスパにはかないませんが、燃費でPHEVを選んだわけでは無いので不満はありません。
別途電気代がかかっていますが,我が家の電気代の切り分けができないのでよく分かりません。
【充電】
パーツレビューにも書いていますがAmazonで買った大陸製ケーブルを使っています。我が家に200V電源はありませんので 普通の100Vコンセントからの給電です。
ブレーカーが飛ぶと困るのでケーブル側で10Aに制限してノンビリと充電しております。1時間で100V×10A=1kWの給電ペースなので10kWhバッテリーのフル充電には10時間かかります。寒いと12時間くらいかかることもあります。
ちゃんと200Vコンセントや専用ブレーカーの電気工事をすれば 200V×16A=1時間あたり3.2kWhの給電が可能となり、3時間強でフル充電できます。
さすがに20kWh以上のバッテリーを積んだクルマであれば200V工事は必須と思いますが、通勤に使わない私の場合は10時間充電は許容範囲です。
ちなみに大陸製ケーブルですが2か月以上 週3回ペースで使っていますが全く問題は起きておりません(自己責任の大陸製ですので推奨はいたしません)。
【電気エアコン】
世の中の全てのハイブリッド車がそうなのか知りませんが、エアコンは電気式なのでイグニッションオンで冷風・温風が出てきます。
冬はシートヒーターやステアリングヒーターも相まって寒さ知らずです。
納車された翌朝にホントに驚きました。
これを体験すると、エンジンが温まるまで寒さを我慢することができない体になりそうです。
Posted at 2022/02/17 01:13:36 | |
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