2018年08月01日
運転がもっと上手くなりたいと考えたときに、
G(加速G、減速G、旋回G)が一定の運転
というのがあると思うのですが、私は実際に測定したことがないので気になっています。
Gを一定にできると挙動が乱れず滑らかに運転できるということですが・・・
目標を0.2Gや0.3Gと決めてやるらしい。
でも、0.2G、0.3Gって実際どのくらい??
G-bowlアプリが計測・記録ツールとして有名みたいだけど、
私の携帯はAndroidなのでインストールできません。
このためだけにiPad買うのもちょっとなぁ。。。と悩んでいたんだけど、
一定の加速度を考えるなら、自分で計算しちゃえばいいじゃないか!
と思いつきました。
簡単に言うと、物理の話。
加速、減速→直線運動
旋回→円運動
で、式が違うので、分けて考えます。
今日は減速について考えてました。
加速も減速と理論的には同じだけど、
myフィットを含め最近の車はスロットルが電子制御のためアクセルを一定の踏み具合にしても加速度が一定とは限らないので、
ブレーキの踏み具合で決まる減速のほうが実際はシンプルです。
減速にかかった時間を
t [s] (sは秒です)
最初の速度
v1 [m/s]
(他と単位を揃えるため、[km/h]ではないので注意)
t秒間、同じブレーキの踏み具合で減速したあとの速度を
v2 [m/s]
t秒間に進んだ距離を
d [m]
そのときの加速度を
a [m/s^2]
(減速ではマイナス)
aが一定だから、v1とv2の関係は
v2 = v1 + a * t
↓
t = (v2 - v1) / a ・・・①
運転中に時間を秒単位で把握しづらいので、視覚的に分かりやすい距離で把握できるように、式を変形していきます。
t秒間に進んだ距離は
d = (v1 + v2) * t / 2 ・・・②
(距離は速度と時間の掛け算(積分)なので、加速度一定の場合は台形の面積の式でOK)
①を②に代入
d = (v2 + v1) * (v2 - v1) / 2a
a = (v2 + v1) * (v2 - v1) / 2d ・・・③
つまり、一定の加速度で速度がv1からv2に変化したとき、距離d進んでいれば、加速度aが③の式で求められて、これがG(9.8m/s^2)の何倍なのか?ということです。
減速がシンプルに考えられるのは、v2を0とすれば、停止までの減速がイメージしやすいから。
速度v1で巡航していて、停止ポイントの何m手前(距離d)でブレーキを踏み始めたか?だけ分かれば、何Gの減速をしたかが分かります。
この場合、
a = -v1^2 / 2d ・・・④
ちなみに教習所や免許更新の講習で出てくる危険回避の急ブレーキでの停止距離、
あれはどうやって計算されているかというと、
停止距離=空走距離+制動距離
空走距離は危険を認識してからブレーキを踏むまでに車が進む距離(車速×1秒)
制動距離はブレーキが利き始めてから完全停止するまでに進む距離
ですが、
制動距離は減速Gが何Gで計算されているのか計算してみました。
あまり数式が多くなっても読みづらいので結果だけ書くと、
乾いた路面で0.7G
濡れた路面で0.5G
で計算されていることが分かりました。
これが、急ブレーキの減速G。つまり、一般的なノーマルの車をごく普通の運転者が運転した場合の限界のGです。
(興味がある人は計算してみてください。60km/hからの制動距離はドライで20m、ウェットで28mだそうです。速度は[km/h]を[m/s]に換算するのを忘れずに)
運転がとても上手な人は0.5Gや1.0G一定で運転できるらしいですが、車の限界(ブレーキ、タイヤ、サスペンション等)も上げておく必要がありますね。
それと、普段の私の運転では減速Gがどのくらいなのか?
計算してみたら、だいたい0.15Gくらいです。
通勤路でほぼ毎日H&Tをする場所があるのですが、
そこでは巡航50km/hから20km/hまで落としています。
ここを0.2Gで減速しようとするとブレーキを離す41m手前、
0.3Gなら27.5m手前
でブレーキを踏み始めれば良いということがわかります。
普段は50m余り手前からブレーキかけてるので、やっぱり0.15Gくらいですね。
0.3Gのブレーキングって意外と怖いかも。周りに誰もいないときにやってみようかな。
あと、昨日の仕事帰り、脇道からノーブレーキで出てきた車がいたので急ブレーキをかけました。
約40km/hで走っていたところから10mないくらいの距離で止まったので、急ブレーキはやっぱり0.7Gくらいですね。
旋回Gはまた別のときに考えたいと思います。
Posted at 2018/08/01 18:05:21 | |
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