
みんカラ内で私がよくお邪魔させて頂いている方のブログで、1年半くらい前の
記事をたまたま最近読んでいたのですが、
車速と各ギアでの加速度の関係をグラフ化されていて興味深かったので、2nd carの検討に採り入れてみました。
計算に必要な情報は
・エンジンのトルクカーブ(トルクvs.回転数)
・各ギアの変速比
・最終減速比
・タイヤ半径(または直径)
・車両重量
式は、最後に書きますので、計算したい方は参考にしてください。
私が今所有している車は、ご存知の通り、
フィット GK3の5速MT
最高出力 73kW(100ps) at 6000rpm
最大トルク 119Nm at 5000rpm
そして、2nd carとして購入予定なのが、S15シルビア。
S15は、グレードは大きく分けて3種類。
・ターボの「スペックR」
184kW(250ps) at 6400rpm
274.6Nm at 4800rpm
6MT
・NAの「スペックS」
121kW(165ps) at 6400rpm
192.2Nm at 4800rpm
5MT
・スペックSをベースにチューニングされたNAの「オーテックバージョン」
147kW(200ps) at 7200rpm
213.8Nm at 4800rpm
6MT
があります。
私が第一候補に考えているのがオーテックバージョンですが、
本当にそれでいいのか?
念のため再検討します。
シルビアのカタログを引っ張り出してきて、各グレードの性能曲線をトレース。
まずは、本命のオーテックバージョンを、myフィットと比較します。

性能曲線
その差は歴然。
片や1.3Lのコンパクトカー、片や2Lのスポーツカーなので、当たり前ですが。
フィットはコンパクトカーにしては高回転型エンジンですが、スポーツカーであるシルビアはさらに高回転まで回ります。(特にオーテックバージョンは)

加速度 vs. 速度。
縦軸 加速度ですが、1G=9.8m/s^2
目安として、公道で0.5Gは結構な急加速。乱暴に言うと、ここを超えると2WDはホイールスピンするレベル。
0.3Gの加速で、ずいぶん元気がいい運転だな、というレベル。
街中を普通に走る分には0.15Gとか0.2Gで充分。
myフィットとS15オーテックではギアの段数自体も違うけど、S15の1速、2速はフィットの1速、2速の領域を完全にカバー。
S15の4速、5速、6速がフィットの3速、4速、5速をカバーしつつ、さらに加速度を増しながら高速域まで行ける。NVCSのオーテック専用チューニング、3500rpmからのトルクの立ち上がりが効いています。
いくらフィットがVTECだと言っても、あくまでもコンパクトカー。せっかく2台持ちになるなら、2台の間にはこのくらいの差があっていい。
まぁ、日本の公道でそこまでの領域には行かないでしょうけど。
ここで、ターボのスペックRを加えてみます。

性能曲線
ターボのパワーは圧倒的ですね。

加速度 vs. 速度
これを見る限りでは、ターボは低速トルクがないとか、は否定されますね。
全てのギアでスペックRがオーテックの領域を完全にカバーしている→完全上位互換?
ということは、スペックRを買ったほうがいい?
これについては、あとで考えます。
では、普通のNAモデルのスペックSは?

性能曲線
当然、オーテックバージョンよりは下がるわけです。
(オーテックバージョンはスペックSをNAチューンしたものなので)
でもフィットよりはパワーもトルクもずっとあるわけだし、これで満足なのかどうかが問題です。

加速度 vs. 速度
スペックSはフィットと同じ5速MT。このグラフでは、オーテックだけが1段多い6速MTです。
スペックSは、高回転側はフィットより伸びるけど、オーテックほどではない。低~中回転はフィットとあまり変わらず。
うーん、2nd carとして買ってもmyフィットとあまり気分変わらないかな?
各グレードの加速度特性が分かったところで、次はもっと総合的な比較に入ります。
物理的な数値だけではなく、中古車市場の状況や私の価値観や推測も入った話。
●スペックR(6MT ターボ)
・絶対的なパワーを求めるなら、これ。
・6MTなのは良いが、このトランスミッションの許容パワーが300ps程度なので、チューニングしてパワーを上げてある車両ではミッションブローしやすいらしい。
・S15の中では中古車市場での台数が多い。
・S15の中では中古車市場でも値段が高め。
・サーキットやドリフトに使われることが多いグレードなので、酷使されている確率が高い。
・一度はターボ車を所有してみても良い?
・ターボ車は私の好きなリニアなアクセルレスポンスではない。
・公道ではパワー持て余すかも?
・ターボなので燃費は悪い。
●オーテックバージョン(6MT NA)
・官製チューンドNAは魅力的。NAのレスポンスの良さはそのままで、かつ、高出力。
・といっても、ターボほどのパワーはない。
・7200rpmまで回る。
・既にチューンドカーなので、そのバランスを崩してまでさらに改造されている車両は少ないと推測。中古車でもノーマルに近い車両が多い。これ以上パワーが欲しければ、スペックRを買うはず。
・新車時の販売台数が少ないので、中古車市場での台数も少ない。全国で数台というレベル。
・中古車の値段は、スペックSよりは高い。
・スペックRと同じ6MT。エンジンの絶対的なパワーがスペックRほどないので、ミッションブローの心配はしなくて良いでしょう。
・NAなので、年式のわりに燃費は悪くない。
●スペックS(5MT NA)
・中古車価格はスペックRやオーテックに比べるとお手頃価格。
・中古車市場でもスペックRの次に流通量がある。
・ノーマルで大人しく乗られてきた車両もそれなりにある一方で、途中でパワーが物足りなくなって後付けタービンなどで改造されている車両も多い。中古車市場を見ていても、オーテックバージョンよりは改造車の割合が多い印象。
・5MTは、ギア比とか上のグラフとか見てみた感じ、私が今まで乗ってきた車とあまり変わり映えしないかも。
ということで、
スペックSは現時点では除外。
シルビアの相場が上がってきているので、来春にオーテックが予算オーバーになればスペックSも考える可能性はあるけど。
スペックRは。。。
実は、除外するか迷ってます。
私はNA派なので、オーテックがやっぱり一番魅力的に見えるのは確かなんですが。。。
出来るなら、一度スペックRの試乗をしてみたほうがいいのかも。
(オーテックは過去に借りて運転してました)
ここへ来て、これまで確固たるNA派の私がなぜターボも視野に入れているかが自分でも不思議です。
でも、ターボはたまにちょっと乗ってみたいだけで、所有すると後悔する気がする。(買い直しはできないので)
今のところ、
オーテックバージョンが第一候補
スペックRが第二候補
です。
自分でもびっくりの結論になってしまった。。。
☆以下、計算式と車種データ。
加速度a[m/s^2] = エンジントルク[Nm] × 変速比 × 最終減速比 / タイヤ半径[m] / 車両重量[kg]
車両速度v[km/h] = (エンジン回転数[rpm] / 変速比 / 最終減速比) × タイヤ外周[m] × 60 / 1000
タイヤ外周はタイヤ直径×π(3.14)です。
●S15 スペックR 6MT
1速 3.626
2速 2.200
3速 1.541
4速 1.213
5速 1.000
6速 0.767
Final 3.692
タイヤ 205/55R16 直径0.632m
車両重量 1240kg
●S15 オーテックバージョン 6MT
1速 3.626
2速 2.200
3速 1.541
4速 1.213
5速 1.000
6速 0.767
Final 4.083
タイヤ 205/55R16 直径0.632m
車両重量 1200kg
●S15 スペックS 5MT
1速 3.321
2速 1.902
3速 1.308
4速 1.000
5速 0.838
Final 4.083
タイヤ 195/65R15 直径0.635m
車両重量 1200kg
●GK3 フィット 5MT
1速 3.461
2速 1.869
3速 1.235
4速 0.948
5速 0.809
Final 4.625
タイヤ 185/60R15 直径0.603m
車両重量 1010kg