
地震翌日の12日土曜日。
普段なら大阪の自宅へ帰るのだが、どうやら阪和道が大津波警報の影響で通行止めになっているらしい。(後で知ったけど、通行止めになっていたのは下り線のみで、大阪へ向かう上り線は通っていたとのこと)
白浜-大阪の下道は素直に考えると42号線になるが、これは延々と海沿いを走るので、津波警報が出ている状況では自殺行為に等しい。
というわけで、以前から走ってみたかった龍神村から高野山を抜けるルートで帰ることにした。
この選択が大きな間違いであったなどと、この時点で気づくはずもない……
下道、それも延々と山道なので、普段より早めに白浜を出発する。
田辺市街で朝飯を済ませて、人もクルマも準備万端。
楽しい山道へいざ出発!
龍神村へ向かう県道29号は、地図で見ると「険道」の雰囲気を醸し出しているが、走ってみるとこれが快適そのもの。
対向2車線の山道は路面も良好、対向車もほとんど無く、3速~4速で気持ちよくアクセルを踏める。
タイヤが鳴くか鳴かないかギリギリ、わずかにお尻が先に出ていこうとするような感覚(後輪のすぐ前に座っているZ3だと、これがものすごくよくわかる)を久しぶりに堪能する。
龍神村に近づくと、道は国道371号線になる。
このR371、龍神から南は日本屈指の「酷道」(全線が開通していない分断国道として有名)だが、龍神から高野山までは「高野龍神スカイライン」として整備されているため、気持ちよく走れる。
途中、派手な建屋で有名な龍神村役場(田辺市役所龍神行政局)や道の駅に立ち寄りながら、いよいよ「龍スカ」に突入する。
ここに来るまでに「高野龍神スカイライン チェーン規制中」の表示があったが、下界は汗ばむくらいの陽気なので凍結するのは朝晩くらいだろうと高をくくっていた。
標高が上がるにつれて、路肩に残雪が見られるようになってくる。
さらに進むと、おそらく北側斜面だろう、路面にシャーベット状の雪が残っている箇所が出てくる。
さすがにこの状況だと不用意にアクセルを踏むわけにいかない。
ほとんど溶けかけているシャーベットが、徐々に「雪」に近づいているような気がする……
用心しながら走っていくと、目の前には「圧雪路面」が広がっていた(^^;
とは言っても、所々、アスファルトも顔を出しているし、用心して走れば夏タイヤでも上れなくはない。
ホイルスピンすることもなく、とりあえず上りきった所で撮影したのがアップした画像。
凍結しているように見えるが、これは溶けて水分を多く含んでいる部分がそう見えるだけ。
白い部分は圧雪なので、スタッドレスを履いていれば何の問題もない路面。
これ、3月の風景か?(^^;
さらに進むと、日の当たる斜面は完全なドライだが、日陰になる北側斜面は完全な圧雪路面(要するに真っ白(^^;)になってきた。
これを上りきればまたドライになるはず、と思って上っていったが、延々と雪道が続いているやないの(汗)
あ、上から一台下りてきた……えっと、激しくお尻ふりながら下りているんですけど……
こりゃ、夏タイヤでは絶対に無理。
Uターンして引き返そうと思ってアクセル緩めた瞬間……
スタックしますた(滝汗)
アクセル緩めないで、逆に軽くあおって回してしまえば良かったと思っても、後の祭り。
上り斜面、夏タイヤでは、一度止まってしまうと身動きできませぬ。
とりあえずブレーキ踏んでいる間は止まっている。
でも2速発進しようとしても空回り。
ブレーキを緩めると後ろに下がることはできるけど、加速が付くとロックして滑り落ちるのは確実。
慎重に少しずつ下がりつつ、路肩の雪の山に左後輪を突っ込むような形でクルマを停める。
これでコントロールを失って滑り落ちる心配は無くなった。
でもスタックしていることに変わりない(^^;
こうなったらできることはただ一つ。
タイヤが空回りしてもかまわず前進と後進を繰り返して、とにかくクルマを前後にゆする。
そのうち、クルマが動ける範囲が大きくなってくるので、向きを変えつつ更にゆすって、何とか脱出成功。
ここから下っていくわけだが、圧雪路面ではABSが動作しっぱなし(^^;
1速でエンジンブレーキ、必要な時だけ軽く断続的に足ブレーキを使って、ようやく雪の無い場所までたどり着いた。
疲れ果てて、白浜へ引き返す。
すいません、春の龍スカをなめていました。
Posted at 2011/03/13 18:48:49 | |
トラックバック(0) | 日記