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HighMACSのブログ一覧

2009年11月29日 イイね!

カバー・カムシャフトハウジング

プラグカバー

クリックで大きな画像を見ることができます。

F6Aエンジンのカムシャフトハウジングにあるカバーです。
一般的には「プラグカバー」と言った方が通りがいいようです。

スズキ部品番号:11170-80F00

カムシャフトハウジングカバーシールの張り替えの時に、サイズを計測してみました。

FRPなり、カーボンなり、アルミなり、ステンなり、パイン材なりの半端な材料が手元にあって、「これでプラグカバー作れないかな?」と思った時に、わざわざシートを外してメンテハッチを開いて、カバーにアクセスする為の各種配管を外して確認するのも面倒な時にでもご利用ください。

265mm × 86mm以上のサイズがあれば作成する為の第一関門突破です。

なお、ねじ穴や細かい形状の加工は、この図の寸法は利用せずに現物合わせでお願いいたします。
計測物は熱で歪んでいましたし、1mm以下は計測できていません。また記載ミスもあるかもしれません。

個人的にはAZ-1/CARAにとって、このカバーは必須だと思っていますので、作るより純正品を利用した方がいいと思います。

カムシャフトハウジングの側面からプラグコードが進入しますが、その部分をふさげないですし、ただの板では、オイル交換時にオイルフィラーから漏れたオイルの侵入を防げないです。一度中に入ってしまうとヘッドを外さない限りきれいにすることはできないと思います。
この辺りをクリアできれば作るのもいいかもしれません。
Posted at 2009/11/29 22:06:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | パーツレビュー補足 | クルマ
2009年11月15日 イイね!

プッシュンRのオーバーホール

冷間時からのエンジンの始動後の走行時に音がしなくなったので、呉工業のドライファーストルブを吹いて凌いていましたが、だいぶ汚れていたのでオーバーホールしました。

TAKE OFFからスプリング、ピストン、ヘキサゴンレンチ、パーツクリーナーがセットになったオーバホールキットが販売されていますが、ピストン部へのオイル潤滑は不要とのことでしたので、分解して汚れを落としてみました。


大気解放されるファンネルの外径は39.75mmでした。「何か」の参考にしてください。写真に細いゴムパイプが付いたままですが、固着していてドライバーでコジってみてもペンチで回してみても外せませんでした。









本体の分解は、3mmのヘキサゴンレンチで4つのボルトを外すだけで分解できます。この4つのボルトで止まっているヘッド部分は、バネの力が掛っていますので、4本を均等に緩めて行き、最後はフタを押さえ付けてボルトを外します。









これが全パーツです。左からシリンダ本体、シリンダヘッド、バルブスプリングリテーナー、バルブスプリング、ピストンです。

パーツクリーナーですべてのパーツを洗浄します。パーツクリーナーを直接吹きかけてバシャバシャとやると無駄も多いので、一通り吹きかけたあとはウエスで汚れを拭き取っていきます。







こちらが洗浄後のピストン表面です。写真写りが悪いので分かりにくいですが、艶の無い部分が傷です。オーバーホールキットにもピストンが付いているくらいですから、シリンダとピストンでは真鍮製のピストンの方が材質の硬度は低くく、摩耗するようになっていると思います。








こちらも写真写りが悪いですが、洗浄後のシリンダー内部です。かなり傷だらけになっていました。横着してドライファーストルブで誤魔化していた結果がこれです。ブースト漏れするかもしれません。

汚れがすべて落ちましたら分解手順と逆に組んでいけばOKです。






ブローオフバルブを外したついでに、一緒に外したゴムホース類を呉工業のラバープロテクタントで汚れを落としました。

オーバーホール後は、エンジン始動直後でも音がするようになりました。幸いなことにブースト漏れはしてないようです。

【2012年7月4日】
またエンジン始動直後からしばらく音がしなくなったので清掃しました。
ピストンやシリンダ内の傷は増えていました。
Posted at 2009/11/15 23:09:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | パーツレビュー補足 | クルマ
2009年08月25日 イイね!

点火時期の調整

(画像をクリックすると大きな画像へ遷移します)

AZ-1/CARAの点火時期を調整するには、エンジンを十分に暖機して、全ての電気負荷が掛っていないことを確認します。この電気負荷にはヘッドランプやエアコンはもちろんのことリアデフォッガやオーディオも停止する必要があります。また、電動ファンが停止している時に作業を行ってください。そしてアイドリングが基準値内(950±50rpm)であることを確認します。

次にダイアグノーシス用のモニタカプラをショートさせる必要があります。これによりイニシャル点火時期(基準となる点火時期)の設定を行います。


カプラはリアからエンジンルームに向かって左側のフードのヒンジ辺りにあると思います。このカプラは防水コネクタとなっており、コネクタのカバーを外すのですが、カバーが二重になっており、どこがカバーの爪なのか戸惑うと思いますが、カバーは左図のようになっていますので爪を間違わないようにしてください。何故、こんな事まで記載するのかといえば私が間違えたからです。







カプラのショートはC端子とD端子を接続します。適当な線材で繋いでください。












タイミングライトを1番のハイテンションコードに繋ぎます。1番とはクランクプーリー側(クルマの後ろ側からエンジンルームに向かって一番右側)のプラグに接続されているハイテンションコードとなります。ディストリビュータの位置で言うと一番上に位置するものです。ハイテンションコードで言うとカムカバーに入るところで縦に三本並んでいますが、正しく取り付けてあるならば、一番上となります。







さて、問題はタイミングライトをどこに当てるのかということになりますが、整備マニュアルには右図のような絵が書いてあります。整備マニュアルにはこの絵以外には記述がなく、具体的な場所は示されていません。しかし、点火時期調整の為のゲージはタイミングベルトカバーに記載してあります。







リアのボンネット裏には点火時期調整方法が記載されているのですが、ここにはタイミングベルトカバーのゲージを使うと記載されています。この部分はAZ-1/CARAでは目視できるのか微妙なところです。










整備マニュアルに指示されている場所を覗き込んでみると、不自然な造形の場所があり、ここがそうなのかと思うこともできなくないですが、明示されていないので不安が残ります。ネット上にもここで合わせるといった情報がヒットしないので困りました。










そこでこのようなツールを作りました。円分度器がないのでそこら辺に転がってた丸い板です。裏には冷蔵庫などにメモを挟んで貼り付けるマグネットをセロファンテープで取り付けて、これをクランクプーリーのボルトに貼り付けることで、この不自然な場所はどこを指しているのかをはっきりさせる算段です。









クルマをジャッキアップして少しクルマが傾いているところをそのまま撮影したので、垂直線には見えませんが、右側がフロント側、左側がリア側で、リア側をジャッキアップしていますので右に傾いています。その垂直な線に対して、右回りでちょうど240度の位置にあることがわかりました。









これは円分度器の位置を動かさないで別の角度から撮影したものです。
そうなるとクランクシャフトが上死点(BTDC)の時に、この不自然な場所は240度を指すことになります。(エンジンを下して計測したわけではないので若干の誤差があるかもしれません)









プーリー自体はリブが中心部に6本入っており、そこから外周部にはひとつ置きにリブが伸びています。外周部分にあるリブは120度毎にあることになります(実際に計測して確認しました)。このリブの外周部分に▲の出っ張りがありますがこれは合いマークではありません。何故、こんな事まで記載するのかといえば私が間違えたからです。








クランクプーリーの合いマークは、小さい方のプーリー(オルタネータ側)の外周にとても小さな切り欠きが2か所あります。一つ目はリブと同じ位置にあり、これを合いマーク①とします。とても小さな切り欠きですので、プーリーの淵を指で撫でて確認してください。








二つ目の合いマークは、リブと同じ位置ではなく、若干ズレた場所にあります。①と同じく指で撫でて確認してください。これを合いマーク②とします。AZ-1/CARAの点火時期調整に使うのはこちらの②の方ですのでペイントしておくことをお勧めします。リブと同じだとか違うとか面倒であればどちらもペイントしておけば問題ありません。調整時に正しくない方を示すことは、BTDC120度となり、エンジンが掛らないことを意味しますのであり得ないはずです。







さて、この二つの合いマークは、何を意味しているのかを確認する為に、また円分度器を作りました。今度はそこら辺に転がっていた焼き損じたプリンタブルなDVD-Rディスクです。これの中央にサイズ19のラチェットレンチのソケットをはめて、クランクプーリーのボルトに差し込んでプーリーの合いマーク位置を確認しました。








右の写真が計測結果です。上に2本線が引いてあるのは右側が間違いです。ソケットとボルトのクリアランスを考慮にいれずにマーキングしたらズレました。その間違いの線を除いて上から左回りに何を指しているかというと、上が合いマーク①です。次が240度、その隣が合いマーク②の位置からプラス10度した235度、そして225度の合いマーク②、最後に合いマーク②にマイナス10度した215度となっています。要は合いマーク①を基準とした場合、合いマーク②は225度の位置にあることになります。


それでは、ある合いマークが頂点にある時に、クランクシャフトは上死点を示しているかというと、実は合いマークは20度オフセットしています。これはタイミングベルトカバーを見たことがある人ならばわかると思いますが、上死点位置は20度で、右側に0度が振ってあります。また、クランクプーリー中央のクランクに取り付ける穴にはキーの為の溝があります。ここを0度とすると合いマーク(リブ延長線)は20度のところにあります。もちろん、クランクシャフトのキー溝は、1番シリンダの上死点と同じ位置にあります。


段々とややこしくなってきましたが、結果として「不自然な造形の場所」は、上死点から右回りで240度の位置にあり、クランクを上死点0度とした時に、プーリーの合いマーク①は頂点から20度の位置にあり、そこの合いマーク①を基準とすると合いマーク②は225度のところにあります。すなわち、頂点0度を基準に考えると、合いマーク②は245度のところを指すことになります。「不自然な造形の場所」は頂点0度から240度の場所にありますから、5度オーバーしています。ということは、合いマーク①を5度(BTDC5度)とすると、必然的に合いマーク②は「不自然な造形の場所」を指すことになります。言い換えると、「不自然な造形の場所」を合いマーク②が指している時、合いマーク①はタイミングベルトカバーのBTDC5度を指すことになります。

よって、「不自然な造形の場所」に合いマーク②を合わせることが点火時期調整方法ということになります。ちなみ「不自然な造形の場所」の中央の線から上下幅は10度です。中央の線から下方向へ合いマークを動かすと進角、上に動かすと遅角です。なお、確認時にダイアグのカプラを短絡していない場合(イニシャルセットスイッチOFF/アイドルスイッチON)はBTDC8度くらいなようです。








話がそれましたが、次にディストリビューターを固定しているT40のトルクスボルト(2ヵ所)をゆるめて置きます。エクステンションを付けたラチェットレンチやT字レンチが必要です。写真は奥のボルトです。










次に調整方法ですが、クルマの後ろからエンジンルームに向かってディスビ上部を奥に向かって回すと遅角方向、手前に向かって回すと進角方向です。別の言い方をすると、クルマの後ろからみて左側側面に立って、左に回すと遅角方向、右に回すと進角方向です。さらに別の言い方をすると合いマークを動かしたい方向と同じ方向にディストリビュータを回せばOKです。ちなみに私の場合は、かなり硬かったので、大きなマイナスドライバーをディスビに当てて金槌でトントン叩いて動かしました。



なお、混乱するのですが、進角方向は上死点から手前方向、遅角方向はより上死点に近い、もしくは上死点を超えた方向です。右回りのクランクを想像した場合、上死点より左側方向が進角、右側方向が遅角です。「進角」という字面だけみると点火するタイミングをどんどん進める、今よりも後で点火するように捕えてしまいますが、逆ですので注意してください。何故、こんな事まで記載するのかといえば私が間違えたからです。

以上で調整完了です。ディスビのトルクスを締めて、タイミングライトを外し、ダイアグの短絡した線を外して元に戻しましょう。あとはテスト走行で異常がないことを確認すれば整備完了です。


というわけで、これからドライブ日和の秋に向けて点火時期を点検してみてはどうですか?

クランクプーリー品番
マツダ品番:AZ29-11-401
スズキ品番:95131-60F00


P.S
【2009年8月30日】記事の間違いの修正が完了しました。にっしゃさんありがとうございました。
Posted at 2009/08/25 23:42:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | キーワード | クルマ
2009年04月25日 イイね!

ドアモールディング交換

古いドアモールの取り外しは、マニュアルではカッター等でガラスに傷をつけないように切断せよとのことでしたが、「一部の再利用」を目論んでいるので引っ張って外すことにしました。この時、ルーフカバー(通称ちょんまげ)が邪魔になるので外すのがいいです。

ルーフカバーの取り外しは、車外側の作業と車内側からの作業が必要があります。まずは車外からアンテナを外してください。アンテナは1本、アンテナ基部は2本のネジで止まっています。アンテナを完全に外すにはフィーダー線も外す必要があります。今回はルーフカバーが少しずれてくれればいいので、外さなくてOKです。


つぎに車内側からルームランプを外します。レンズは爪ではめ込んであるタイプなので、力を入れて取る必要があります。マイナスドライバーに布を巻く等して丁寧に外します。ルームランプ基部はプラスネジで止まっています。なお、このルームランプ基部の素材が経年劣化で弱くなっていますので優しく取り扱った方がいいと思います。










ルームランプが外れたら、ルームランプから後ろ方向にある天井の内張り(ルーフライニング)を止めているクリップを外します。内張りを完全に外した方が、内張りが折れたりしないのでお勧めですが、なかなか面倒なので各自のご判断で、内張りの裏の穴までアクセスできるところまで外します。


内張りの裏の穴(天井の穴)にはルーフカバーを止めている爪が二か所から飛び出ています。これら爪をペンチ等で挟んで、爪を閉じるようにして上へ押し上げます。これでルーフカバーは外れます。












ルーフカバーが外れたらドアミラー側からモールは剥いて行きますが、経年劣化でドアモールがプラスチックの棒のように硬くなっているのと、シーラーでモールは取り付けてあるので、内張りはがし用のリムーバーで少しづつガラスから外します。なお、正しい施工で取り付けられたモールはガラス部分には接着されていないのでリムーバーを当てても大丈夫です。









モールが完全に外れましたら、ガラス部分についているゴミやシーラーをカッターなどで除去します。この時、ガラス側はモールが被る部分だけを除去します。ガラス自体がシーラーで取り付けてある為、完全に除去しようとするとガラスを接着しているシーラーにまで影響がでます。ドア鋼板側のシーラーは、モールが正しい位置に収まらないくらいに飛び出しているような場合を除いて、「除去しない」方がいいと思います。ゴミを取り除いたらガラス部分を脱脂します。私はたまたま手元にあったアセトンを含ませたウエスで拭き取りました。


いよいよモールの取り付けですが、一旦、仮取り付けを行って、モールの張り具合や取り付け後の収まり具合を掴むといいと思います。マニュアルによると、モールに塗面用プライマーを塗布し、SRシール(スズキ品番:99000-34130)をミラーベースとドアガーニッシュに塗布することで取り付けると書いてあり、ガラス部分には塗布しないのですが、これでは収縮するとドア前部のコーナー部から外れてしまうのは明白なので、今回は全周に渡って接着剤を塗布することにしました。利用した接着剤はSRシールではなく、セメダインのスーパーXの黒を使いました。接着剤を塗布するのはガラス側の溝ですが、この溝より接着剤の口の方が大きいので、口の方をペンチ等で少し潰すと塗布しやすくなります。また、取り付けの際には接着剤がはみ出すこともありますが、はみ出した接着剤は翌日以降に、接着材に付属するPP製のヘラで取り除き、取りきれないカスは指で擦り落とすことができます。なお、モール全周に渡って接着してもモールの収縮は避けられないので、再度モールを交換する場合には除去するのに苦労する可能性があります。



モールの取り付け手順は、マニュアルによると、ルーフ奥(ルーフパネルと並行になる部分)の両方のガラスの角からモール中央へ向かって引っ張りながら取り付け、残りの部分はガラスルーフ角から手前方向に引っ張りながら取り付けろとの指示です。しかし、ルーフ奥とリア側(ドアガーニッシュ側)は指示通りでOKですが、フロント側(ミラーベース側)は、天井側は手前に引っ張って、ミラーベース側からドアのコーナー部へ向かって引っ張ることで、ドアのコーナー部に余裕ができ、ここから外れるまでの時間稼ぎができると思います。なお、収縮は避けられないので引っ張る事に固執する必要はなく、均等にテンションが掛るのがベストだと思います。取り付けが終わったらよくモールを叩いてしっかりとガラスにはめ込んでテープ等で止めて一晩置いておけば完了です。

取り付け後のドア・コーナー部分です。今回はこの部分も接着剤で取り付けてあります。モールの収縮は避けられませんので、接着することでどういう結果になるでしょうか。












短くなっていたミラーベース部分も正常な状態になりました。















冒頭で「一部の再利用」と書きましたが、何に使うのかといえば、この交換したモールが収縮してコーナー部や先端部から切れだしたら、今回外した古モールをからその縮んだ分を切り出して埋め合わせようと思っています。ただし、今回新品のモールを触って解ったのですが、ずいぶんとやわらかく、劣化したものは明らかに物性が変わってしまっています。この再利用方法での延命はとりあえずの応急処置といった感じになりそうです。欠品になったらそういうことも言ってられないとは思いますが・・・。



【2011年8月追記】
2009年4月に交換して、およそ2年で目に解る程に収縮しています。ここは接着剤を使いましたが、2年間の風雨の前には無力なようです。とりあえずミラーベースから天井に向かって寄せて上げて様子を見ます。











該当パーツレビューはこちら⇒(ドアモール)
Posted at 2009/04/25 21:46:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | パーツレビュー補足 | クルマ
2009年04月25日 イイね!

ドアモール

「ドアモール」と言うとすべてのオーナーが「ああ・・・」と呆れ顔になるAZ-1/CARA。ガルウィングドアはこのクルマのもっとも特徴的な部分であり、このクルマに乗りたいと思う人はこういうドアのクルマを所有したいというモチベーションがあるのも事実である。そういう意味でガルウィングドアはこのクルマの花の部分でもあるわけだが、その花にも実はトゲがあるのである。

このドアモールは、ゴムとかポリ塩化ビニルのようなモノでできているが、時間と共にその全長が著しく縮んでしまうという宿命を背負っている。縮むことによってまず最初にドア前部の天井部分と窓部分の境目辺りのカーブしている部分からこのモールが外れることで収縮に気づく。そのままさらに時間が経過すると今度はドア前部のミラーベース先端に引っ掛けてあるブロックの継ぎ目から切れる。そしてさらに時間が経過すると天井部分のコーナー部分に継ぎ目があるがここからモールが切れてしまう。縮んでしまうのはこういった素材の宿命であり、切れてしまうのは元々別体部品をあとから接合している為に非常に弱い部分の為に仕方のない部分ではある。収縮は部分的に発生するわけではなく、全体に渡って発生する為(均等に収縮する為)、仮にある経過時間において1cm辺りに0.1mm収縮すると仮定すると、全長が50cmの部分は5mmの収縮だが、100cmの時は10mmとなるので、長い辺ほど収縮が顕著である。


■ルーフガラスとサイドガラスの接合部分辺りで、最初に外れる部分である。写真ではズレはわずかだが、下の写真のミラーベース部分側をこちら側に寄せることで余裕を作りだしているのでこの程度となっている。ミラーベース部分を切断しない場合はここは完全に外れてしまう。










■ミラーベース部分である。先端にドアモールをガラスの角に引っ掛けるパーツが付いているが、そこから破断してしまう。約15年で40mm以上収縮しているのがわかる。













■フロント側のルーフコーナー部分である。コーナーパーツから完全に破断してしまっていて、モールが外側に反りだしているのがわかる。これがフロントウィンドウの淵に当たり、ドアの開け閉めの度に「ギギギッー」と異音がしていた。











■リア側のルーフコーナー部分である。こちらは片方だけが破断している。コーナーパーツの中は空洞なのが見て取れる。モールの上からコーナーパーツが覆いかぶさっていたのがわかるが、見ての通り、モールとコーナーパーツは材質が異なるようなので、時間とともに切れてしまうようだ。













たかがドアモールであるが、この手のものは通常、すべてのクルマ毎の専用品であり、ダイスと呼ばれる金型を起こし、トコロテンのような押し出し成形によって作られている。またモール先端やコーナーの別体パーツにも金型があり、さらに接合する為の金型(治具?)を起こして手作業で接合しているはずなので、見た目以上に手間が掛っていて高価である。よって、代替品は今のところ見つかっていない。


このドアのガラスの淵にあるモールは、キャノピーのガラスtoガラスを実現するには一見、不要なものであるが、なぜモールが必要なのかはドアの構造によるものと思われる。クルマのドアはプレス鋼板を重ね合わせる構造が主だが、鋼板の切り口は重ね合わせる部分を抱きかかえるように折り曲げてあったりする。しかし、AZ-1/CARAのガルウィングドアは重ね合わせてスポット溶接してある構造の為、その切り口は剥き出しとなっていて、重ね合わせもピッタリではなく、ところどころに隙間のある構造だ。この構造の為に重ね合わせの隙間から水の流入によるサビや、ドアに手を掛けた際に剥き出しの切り口で手を切ったりしないように鋼板の切り口をカバーをしているのがこの「ドアモール」である。なお、このパーツはウェザーストリップとしての役目はなく、雨水の侵入や風切り音の低減機能はボディ側のオープニングトリムのみに頼っている。


取り付けは鋼板へ直接取り付けられているわけではなく、ドアガラスを淵を挟み込む部分と鋼板の切り口を覆う部分からなっていて、その断面は「E」の文字のようになっている。よって、ドアを錆びさせない為にもケガをしない為にもドアモールを取り付けないという選択肢はないことになる。もし別のモノで代替する場合はガラスでなく、ドア鋼板側の挟み込むような形状のものがいいと思われる。

■ドアモール断面実測図

※注意:寸法はノギスで測ったものの、左の内訳寸法の合計と右の高さの値が合っていません。
Posted at 2009/04/25 20:58:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | キーワード | クルマ

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