1月13日、
「第38回 ニュルブルクリンクを走るための練習会 on 女神湖」と言う「スペシャル」な冬季運転教習会に参加してきました。
何が「スペシャル」か?と申しますと、
まず、練習会のタイトルがスペシャル。(笑)
この「ニュルブルクリンクを走るための練習会」と 恐れ多い名がついた運転教習会はBMW M社 主催 ‟
BMW M Race Track Training Nordschleife”のドイツ語圏外の初の正インストラクターであり、
日本自動車ジャーナリスト協会会長でもあらせられる
菰田 潔先生が、ドイツのニュルブルクリンクを安全に走るために企画された練習会です。
(勿論、普段 中古の軽自動車に乗っているような貧乏でテクニックもないワタクシはニュルに行ったことも無ければ、今後も走る予定もありません。😅)
「スペシャル」な理由 その2。
菰田 潔先生
木下みつひろ選手
インストラクターは菰田先生の他にレーシングドライバーの
木下 みつひろ選手。
チューニングや走り好きな『REVSPEED』や『Option』などの読者にはお馴染み?の木下 みつひろ選手は車の開発能力に関しても定評があるドライバーです。
『
G-ワークス』と言う車雑誌に連載されている記事「木下みつひろのマシンセッティング」はチューニング好きには必見❗です。
「スペシャル」な理由 その3。
インストラクターばかりではありません。スタッフも凄くて、某タイヤメーカーで長年テストドライバーとしてタイヤ開発に関わり、その後は定年までテストコース場での管理職を勤められた方や、欧州の某自動車メーカーの日本法人で自動車の開発業務をされている方、自動車とは何ら関係ない職業ながら、二十数年前からニュルブルクリンク通いをしている方などの凄腕師範代がサポート。
「スペシャル」な理由 その4。
Hondaと日産から広報車の試乗車。
この練習会には毎回 メーカー広報車の試乗車が用意されていて、今回もホンダと日産からの試乗車がありました。
ホンダからの試乗車は電気自動車の
Honda e (Advanceグレード)×2台と、日産からは2022-2023 日本カー・オブ ・ザ・イヤー テクノロジー・カー・オブ ・ザ・イヤーを受賞した
X-TRAIL(e-4ORCE)と
FAIRLADY Z(Version ST) [9M-ATx]。
また、スタッフの
フックスレーレさんが所有するPorsche GT3RSも壊さない自信がある参加者なら試乗してもよいとのこと。
「スペシャル」な理由 その5。
クリンビューからの頂き物。
自動車メーカーから試乗車の協賛だけでなく、
クリンビューでおなじみの(株)イチネンケミカルズやサングラス😎偏向レンズメーカーの
TALEXが協賛。
参加者全員にクリンビューの抗ウイルス剤配合の車内クリーナー,ガラス撥水コーティング剤,くもり止め油膜とりのケミカル品3点のプレゼントがありました。
また、TALEXからはサングラス😎の貸し出しがありました。
「スペシャル」な理由 その6。
そのような内容の運転教習会なので、授業料はとても高額。😂
他の参加者にとっては大した金額ではないかもしれませんが、貧乏なワタクシにとってはこの練習会に参加すると、緊急事態宣言を出さなければならないような大金です。
「スペシャル」な理由 その7。
そして参加者も凄くて
(無論、ワタクシを除いて)社会的地位の高い「VIP」な方ばかり。
高級車に乗っているお金持ちは沢山いますが、この練習会に毎回参加されている「VIP」な方々はニュルブルクリンクや北欧の氷上トレーニングにも参加されているような運転好きで向上心の強い凄腕ドライバーです。
ワタクシのような教養のない貧乏人にとっては、とても敷居の高いイベントなのです。
このイベントに参加していると、貴族の社交界場にド田舎の水呑百姓が紛れ込んだ気分で心細くなります。😅
なので、今回も昨年と同様、
Dual Fansさん、
クイントAP1さんをお誘いしました。
今回の練習会は1月11日の午後から15日までの4日半開催される予定でしたが、ワタクシとDual Fansさんは今月他の氷上走行会に参加する予定もあるので、この練習会に参加するのは13日の一日のみ。クイントAP1さんは仕事の都合で、今シーズンは一回のみの氷上練習会となるので12日と13日の二日間の参加。
今シーズンの女神湖氷上ドライブの新たなる試みとして、路面コンディションが良く,視界が確保できる状況で走行可能な日に、19時半から20時半までの1時間のナイト・ドライブを実施するとのこと。
(参加資格は過去に女神湖氷上の走行経験があり、スタックしない自信があるドライバーで、当日ホテル コロシアム・イン・蓼科に宿泊する方に限定)
クイントAP1さんは折角の機会なので、出来ればこれも体験してみたいとのこと。
この練習会には前泊する予定だったので、12日早めに出発。
諏訪ICを降りた時点で、86の外気温度計によれば、気温は12℃とポカポカ陽気。白樺湖辺りまではドライ路面でその先も道路に積雪はなく、除雪した雪がとけて路面が濡れている状況で、14時過ぎに女神湖に到着。
しばらく練習会を見学しておりました。
この日の参加台数は15台位だったでしょうか?
練習会は14時30分走行終了の予定でしたが、この日は30分延長して15時まで走行。
菰田先生から今晩のナイト・ドライブに参加しないかとお誘いがありました。氷上のナイト・ドライブは昔、
八千穂レイクで何回か経験していたので断るつもりでした。
(スタックしない自信もないし😁)
「今回、ハンドリング路のコースレイアウトが例年と変わったので、何なら今から一周走ってみる?」と更にプッシュ。女神湖氷上ドライブの責任者でもある安藤さんからも「ナイト・ドライブ参加されます?」と言われてしまったので、断り難くなってしまいました。😅
安藤さん直々に下廻り洗車してもらって、いざ今シーズン初滑り⛸。
ハンドリング路一周だけの走行ですが、VSC長押しOFFにしてスタート。😁
この練習会では、昨年からハンドリング路出入口前に特別にラウンドアバウト(環状交差点)が設けられ、そこを時計回りに走行してハンドリング路に入ります。
走行路面に積雪はなく、気温も高いので、ツルツルです。😱
コースレイアウトは前半のストレート区間は変わらない様子ですが、1コーナーからが例年と大きく違いました。↓
GPSロガーによる86走行データ比較
黄色:2022年1月16日午前中の走行軌跡
青色:2023年1月13日午前中の走行軌跡
一周だけタダで走らせてもらったので、結局、クイントAP1さんに付き合ってナイト・ドライブに参加することにしました。😅
12日の修了式も見学し、その後も女神湖センター内でクイントAP1さん達とお話していた頃に、Dual Fansさんも到着。
その後は宿泊先の
コロシアム・イン・蓼科へ。
宿泊した部屋
宿泊した部屋
今回、予約順に広い部屋が与えられるとのことでしたが、トイレとバスルームがそれぞれ別部屋になっており、ベッド2台のほか、6畳の和室を配した広さ48m²の“和洋室タイプ”の広い部屋になりました。😊
しかも、全国旅行支援と地域クーポン「
信州割SPECIAL」のお陰で、5,000円 安く宿泊することが出来ました。😊
(余談ですが、女神湖氷上ドライブと女神湖センター、コロシアム・イン・蓼科の管理運営は令和2年11月末日までは
メルコリゾートサービス㈱がしてましたが運営撤退したため、現在は安藤シェフが立ち上げた会社で行っており、この先コロナの影響などで経営が厳しくなると、女神湖氷上ドライブも無くなる可能性があります。なのでコロシアム・イン・蓼科の応援よろしくお願いいたします。)
17時半からはインストラクターやスタッフを交えての夕食会です。
安藤シェフのフレンチフルコース🍽️料理を味わいながら、一年ぶりのDual FansさんとクイントAP1さん達との会話に楽しい一時をすごせました。😊
氷上ナイト・ドライブ
ナイト・ドライブはアウディやポルシェなどの自動車メーカーが北欧で開催する氷上のドライビングスクールでも行われており、ヘッドライトが照らす限られた視界のなか、安全運転を行うトレーニングです。
夜間は気温が下がるため、昼間よりグリップが上がりますが、この日の開始時間の外気温度は-5℃と高めであったので、昼間同様ツルツル路面でした。😱
しばらく走っていると、菰田先生からX-TRAILで後ろから追っかけチェックするから気にせず走れとのこと。
ワタクシはこう見えても『
ガラス細工でできたノミの心臓』を持つ男と言われるほどの小心者です。長年菰田先生から叱られ続けていたので、プレッシャーが半端ないです。😰
しかも、車を大きく振り回して横に向けると、一瞬、自分の車の陰で前が見えなくなり、動揺してスピン、してはいけないスタックしてしまいました。😭
ナイト・ドライブ後はコロシアム・イン・蓼科に戻り、この日は明日に備え大人しく就寝しました。
(興奮してあまり眠れませんでしたが)
13日早朝6時、眠気覚ましに大浴場にて入浴。
その後朝食をとり、チェックアウト。
いざ、女神湖へ。
1月13日の参加車
13日の参加車数は17台?。
国産車は86が3台とBRZとWRX S4が各1台,S2000が2台,の計7台で、あとはBMWが5台、BMW アルピナ、BMW MINI、Porsche、ベンツ、プジョーが各1台だったでしょうか。
14日に参加予定だった
namaさんも菰田先生に頼まれて急遽13日も参加することになったらしく、途中から参加されてました。今回は行き違いになると思っていたので、お会いできて嬉しかったです。😄
ブリーフィングでは、本日も気温が高くなると予報されており、路面コンディションが悪化するようであれば、予定走行終了時間の14時30分より前に走行終了となる可能性があるとのこと。試乗車が日常の運転パターンでは想定されない使われ方をされたため、メーターに異常を示す警告メッセージが表示されるので、試乗車はハンドリング路限定で走行してください等の注意がありました。
ブリーフィングのあと、全員でコース全体をゆっくり確かめながら一周して走行開始。
コース路面は昨日と同様にツルツルです。😨
全然グリップしなくて、コーナー手前で向きを変えて進入してもクリップ・ゾーンを外すと、フロントから逃げてアウト側に押し出されてしまいます。😰
もう、とにかくフロントタイヤがグリップせず、コーナーとコーナーをドリフトで繋ぐことが出来ませんし、出来そうな気もしません。😢
元々運動神経が鈍いので、シーズン初めは慣れるまで調子が悪いのですが、そう言う次元ではなさそう。
一時間ほど悪戦苦闘🥵しましたが、一向に良くならず、気を取り直して試乗車を試乗することにしました。
Honda e (Advance)
先ずは一昨年と昨年もここで試乗して今回が3回目となる
Honda e。
運転席に乗り込み、シートポジションを合わせ、横滑り防止装置をキャンセルしようとしましたが、エラーメッセージが表示されていて切れません。😟
スタッフの某K氏さんにそう言うと、「この車は駄目だから、もう一台の車に乗って!」とのこと。
仕方ないので乗り換えると、その車も同様でした。😟💦
木下インストラクターにもそう伝えると、「昨日もそうなったけど、グリップ走行で大人しく走ったら復活したので、取りあえず2・3周大人しく走ってみて!」とのこと。
なので一周大人しく走ってみましたが復活せず、我慢できず振り回したところ、ドリフト出来てしまいます⁉。
しかも凄く簡単。ハンドルの切れ角が大きいのと、電気自動車特有の低速からの立ち上がりトルクが凄いのと、シフト操作も要らないし、例えスピンしても2ペダルのATなのでエンストすることもありません。
もう3回目の試乗なので、それは分かっていたのですがクリッピング・ゾーンを外しても外側に逃げて行かないフロントタイヤのグリップ。
一昨年と昨年の試乗でもそんなことは感じなかったのに、
Why?
気を良くして走り続けていると、ストレート区間でいきなりパワステが効かなくなり、スピン。そこから体勢を直してスタートすると何事もなかったかのように走れます。ところが、次の周回でも同じ所で同じ現象が起こり再びスピン。
後で聞いたところによると、ワタクシより遥かに運転の上手いDual Fansさんも同じ所で同じ現象が出てスピンされたとのこと!。
一昨年
初めて試乗した時は、スタビリティーコントロール(VSA)を解除しても最終的に姿勢制御が入るらしい?が、全然違和感なく走れて好印象だったのですが、昨年はトラクションコントロール機能?のような制御が入り、走りづらかった。しかし、今回の現象はそれとは全く違います。
この車でこんな使い方をする人はいないとは思いますが、改善を望みます。
これ以上走って壊してもいけないので、次は日産車の試乗をすることにしました。
FAIRLADY Z (Version ST)
先ずは気になっていた
FAIRLADY Z。
最近の車はスタビリティコントロール機能のキャンセルの仕方が分かりづらく、再び訊いて、スタート。
最大出力:405馬力,最大トルク:475N・mもあっても氷上ではグリップが低すぎて活かせませんが、かと言って9速AT車ということもあり、気難しいこともなく、普通に振り回せます。
(でも、ドリフトしていると電子制御の所為なのか?時折パコッ、パコッと変な音がすることがある)
ワタクシの86より全長が140㎜,全幅が70㎜も大きいはずですが、今回ここを少しだけ走った限りではそんなに大きさは感じなかった。
ただし、軽快な走りとはいかず、氷上を走るなら個人的には昨年ここで試乗した新型BRZ(6速AT)の方がまだ好みかも?。
そしてこの車もクリッピング・ゾーンを外しても、フロントから逃げてアウト側に押し出されることはなく、走りやすかった。
X-TRAIL(e-4ORCE)
最後に発電機(エンジン)付き電気自動車でもあるAWDの
X-TRAIL(e-4ORCE)。
後輪駆動の車なら、常に前輪タイヤを行きたい方向に向け、後は右足のコントロールだけでスライド量をコントロールすればよいのですが、4駆で同じことをしていると、行きたい方向から膨らんでコースアウトしそうになるので、自分からしたら非常に不自然な操作が必要になり、正直好きにはなれません。
(4駆はトラクションと安定性の凄さは後輪駆動とは比べものにならないことは認めますが。)
しかしながら、ワタクシが長年こうしてドラテク修行を続けているのは、例え、ABSやスタビリティコントロールのないようなオンボロ車でも乗りこなせるように成りたいためです。
4駆は不自然で運転できないと言ってては、言い訳にしかならないので、最近は
ウッキーさいとーさんやジャイアンさんのように駆動方式を問わず乗りこなせるように成りたいと思うようになり、4駆の試乗車があれば積極的に練習するように心掛けるようになりました。
今回は定常円・8ノ字エリヤで練習出来ないとのことなので、仕方なく難易度が高いハンドリング路で練習することになりました。
幸い、ラウンドアバウト(環状交差点)エリヤでは定常円旋回も許されていたので、ここでも練習しました。
4駆の定常円ドリフトの仕方は多少分かりかけていたものの、常に意識していないと後輪駆動の癖が出て失敗します。今回も何とかある程度のドリフトアングルを維持して回れるようになりましたが、ドリフトアングルが中途半端で、そこから旋回半径を変えたり、8の字をする等は出来そうにありません。😟
ハンドリング路でドリフトするなんて、夢のまた夢のレベル。😢
後で
makatoさんに同乗・添乗走行してもらい、踏み過ぎであること、後輪駆動の癖が抜けずにカウンターの戻しやアクセルONのタイミングが遅れ、修正が大きくなりがちなのも気がつきました。
欠点が分かったところで、直ぐに修正できない運動神経の鈍さが悲しいです。😢
試乗車を試乗して、どれも自分の車とはグリップが全然違う。
履いているタイヤを確認したら、どれもブリザック VRX3で、Honda e は2022年51週の製造で、日産 FAIRLADY Zは2022年41週の製造,X-TRAILは2022年47週の製造でした。
BSのホームページでは、VRX3はVRX2に対して氷上性能120%と宣伝しています。
一昨年と昨年試乗したHonda e はワタクシの86と同じVRX2を履いており、昨年の日産の試乗車 AURAとNOTE (e-POWER 4WD)はVRX3を履いていましたが、その時は正直その違いがよく分かりませんでした。
しかし、今回はワタクシの86のVRX2(2019年38週製造)とは明らかに違います。
経年劣化?
ブリザックは過去の経験から、溝が充分あり,オフシーズンの管理が良ければ5シーズン位使っても、氷上性能はあまり落ちないはず。
Why⁉️
そこで気が付いたのは、空気圧。
みんカラでは報告していませんでしたが、昨年スタッドレスタイヤから夏タイヤに交換した際に、
長さ2㎝の釘が刺さっていた😱のを発見‼️、今シーズンまたスタッドレスタイヤに履き替えたとき、エア漏れするかもしれないので念の為、4輪とも高めの空気圧にしていました。
あらためて計ってみると、基準値
240kPaに対し、4輪とも
250kPaでした。
(今のところエア漏れはなさそうなので一安心)
サーキット走行する際には内圧管理はこまめに調整していましたが、氷上では路面温度も低いので内圧が上がることもないだろう?から低いより高めにしておこうと安易に考えていました。
なので、
240kPaに調整し直して走ってみると、
まぁ、何てことでしょう!
流石にVRX3ほどのグリップはないですが、クリッピング・ゾーンを外しても外側に逃げて行かなくなり、
コーナーとコーナーをドリフトで繋げれるようになりました。
😂
スタッドレスタイヤが10kPaの空気圧差でこんなにグリップが違うなんて驚くとともに、反省。
◇ 車載映像 1月13日 ハンドリング路 編
お昼を過ぎると、気温が高いために路面コンディションが変わり、逆にグリップが上がりましたが、多少走りにくくもなりました。
そして昨日とは逆に、予定より30分早い14時に走行終了となりました。
後で知ったことですが、その夜から雨が降り路面コンディションが悪化して、14・15日の氷上走行は中止となったらしく、ワタクシ達は運が良かった。
namaさんも13日に来て正解でしたね。😁
次回もよろしくお願いいたします。
13日GPSロガーによる86走行軌跡。