クルマ好きでなくても名前くらいは知ってるであろうトヨタの社長である豊田章男さん。あるレーシングドライバーが豊田社長のことを崇拝している記事を幾つか見つけたので、気になって世界のトヨタの社長、豊田章男さんのことを少し調べてみました。
トヨタ創業家に生まれ、大学卒業後はアメリカの金融業界で働いていましたが、自分が豊田家の人間であるという周囲の目に悩んでいた頃、上司より「同じ苦労をするならトヨタのために苦労したらどうなんだ?」と諭され、トヨタへの転職を決意、しかし当時社長であった父親の章一郎氏から「お前を部下に持ちたいと思うトヨタの社員はいない」と戒められた上で特別扱いはしない言い渡され、章男氏は通常の社員と同じように履歴書を提出し、一般社員として入社したそうです。
私が豊田章男氏に初めて興味を持ったのは、リコール問題でアメリカから袋叩きに遭っていたニュースです。いくら豊田社長と言えどもアメリカ議会の公聴会で総攻撃され、メンタル的にも相当キツかったと思われます。その後の北米トヨタの仲間の前で涙してるニュースを見て「この人は純粋で熱い経営者なんだろうな」と思ったことが記憶に残っています。
その後もリーマンショックなどの数々の逆境を乗り越え、増収増益を連発する経営手腕は周知の通りです。ハチロクの発表会に社長自らレーシングスーツで登場したり、モータースポーツにも熱心で「モリゾウ」というドライバーズネームを名乗ってニュル24時間に参戦し、その実力の高さも証明されています。一時期、カーロスゴーンが自らテストコースをドライブする珍しい社長と言われていましたが、豊田社長はそんなレベルを遥かに超越しています。
テストドライバーとしても活躍しています。若い頃にトヨタのテストドライバーのトップガンであった成瀬氏より「運転のことも分からない人にクルマのことをああだこうだと言われたくない、このトヨタには俺らのように命をかけてクルマをつくっている人間がいることを忘れないで欲しい」と言われ、クルマ作りの意識を改め、逆に成瀬氏に頭を下げて「クルマの評価の仕方を教えて欲しい」と指導を仰いだそうです。LFAの開発には豊田章男氏も深く関与したらしいです。この謙虚さと情熱こそ豊田社長の魅力です。
レーシングドライバーのブログによると、豊田社長は気さくな人柄らしく、偉そうぶることは一切ないそうです。他メーカーやトヨタ以外のレーシングチームにも分け隔てなくコミュニケーションを図るらしいです。社内でも「現場に一番近い社長」と評価されているのも頷けます。しかしいくら自動車会社の社長と言えども300キロでテストドライブしたり、レース参戦するなんて、通常の大企業のリスク管理としては考えられません。そこも豊田章男さんのスゴイところです。
豊田社長の役員報酬は3億8000万円、世界的に見て売上高30兆円を超える企業の社長としては少ない報酬です。しかし副社長のディディエ・ルロワには10億円を超える役員報酬を与えています。自分の役員報酬は日本の価値観を守った報酬額とし、逆に外国人の役員にはグローバルな報酬を与えるなんて、平民の私には考えられない思考です。
自動車業界は電気自動車や自動運転などの次世代自動車として、大きな変革が迫られています。会社の危機感を強めてもらうために役員は10%報酬カットなども遂行しています。それらに向けて大幅な組織変更や企業文化が明らかに違うソフトバンクと組んだのは若干の疑問もありますが、今後の自動車業界はIT企業とのタッグは必須です。きっと豊田章男さんなら正しい経営の舵を切られるのだと思います。すんごい社長です!!
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Posted at
2019/06/23 10:15:38