2012年07月10日
エネルギー・環境に関する選択肢に対する意見をするための準備 その1 20120710
国家戦略室のホームページ。どう意見するか考えるために、いろいろ開いて読んでみる。
さすが役所の文面だ。添付資料の数々は、こねくり回して解読するのに時間と頭を使う。
PCの画面上で読んでも、なかなか理解できない。嫌になる。
しかも、わかりやすくまとめたであろうデータが、3つのシナリオなのだろうか。?!
3つのシナリオだが、そのシナリオが余りにも漠然としているように感じるのは私だけだろうか。
2030年(18年後)に原子力エネルギー、化石燃料エネルギー、再生可能エネルギーこの3種類の電気エネルギー源をどの割合にするのかというプランである。
総電気エネルギー量が、2010年と比較してほぼ横ばい(微弱10%減)としている。どうして2030年の必要エネルギーが2010年とほぼ同じ量としているのか。
そこがまず疑問である。
総合的なエネルギー計画ビジョンを描くのに、必要な総合電気エネルギー量を今と同じに設定する必要は無いと考える。
今後18年の期間で、よりエネルギー効率の良い社会を作り出すという国家政策を創設し、実行する事も重要な方法だろうと考える。
18年後の2030年には、総合電気エネルギー量を今より20%減らせれば、それだけで原子力発電エネルギーを今の20%分削減できてしまうのである。
また、既存の再生可能エネルギーである水力発電についても、たとえば今の水圧で、10%増になる高エネルギー変換可能な、方法の研究開発をするれば、水力発電能力は10%高められるのである。
そんな、既存発電施設の個々を、CQD活動で効率を高め、今後18年で総合的に10%増とすれば、10%分の電気エネルギーの創出と同じ効果が得られるのではないだろうか。
そのような、政策が何一つ無い中で、単に原子力発電所での発電電力の依存度割合を3種類の内どれにするかを、8月までに決めてしまうのは、乱暴だと感じる。いや乱暴だ。
アメリカは1950年代に、ケネディー大統領が、人類を月へ到達させるという目標を掲げ、実現させた。
今の日本に、18年後までに、原子力エネルギーを廃絶し、新しいエネルギー社会への移行を宣言して、日本国民みんなで目標に向かって進む道を選んでも良いのではないだろうか。
新しいエネルギー社会を創設する際には、環境も同時に配慮するのである。
原子力エネルギーの一番の問題点は、環境に対して重大な欠陥があることである。
CO2の削減だけが環境問題の解決では無いはずである。
人間や動植物の生存に著しい、影響を与える、放射性物質。
この放射性物質が、大気中に大量に放出され、数百年以上に渡って影響を及ぼし続ける危険性を持ち合わせていること自体が、環境を考えるもとではないのだろうか。
環境を考えれば、CO2の排出と同じレベルかそれ以上の問題だと言えるのではないだろうか。
2030年まで、まだ18年間も時はある。
乗り越えるハードルは高く見えるかもしれないが、これからの18年で、日本はこのエネルギーと環境を克服する社会を作る決意をするのである。
したがって、私が日本国政府に、意見する提示されたシナリオは「ゼロシナリオ」だが、そのシナリオを実現させるプロセスは、提示されたシナリオとは異なるものを意見したい。
3つのシナリオの中身
2012年7月現在、日本で稼働可能な原子力発電所の総電力量は、4,630万kw程度と推測される。
その原子力発電所が2030年時点で稼働から40年以下で、さらに稼働から40年を迎えるまで10年以上稼働できると考えられる発電量は、419万kw程度と推測される。
つまり、既存の原子力発電所だけで2030年に、稼働し続けるとなると、「15シナリオ」になる。
たぶんこの15シナリオは、現在建設中の原子力発電所は、完成させて稼働させる事が条件に入ってくると推測される。
「20~25シナリオ」の場合は、老朽化した原子力発電所を建て替えて、既存の原子力エネルギーと同等の電気出力を得られる原子力発電所を新たに建設することを意味する。
また、「15シナリオ」や「20~25シナリオ」の場合、使用済み核燃料が増え続ける訳で、その使用済み核燃料をどのように処理するのかという問題がさらに続くことになる。
そして、使用済み核燃料の問題に絡んでくるのが、一連の核燃料のリサイクル事業であり、福井県敦賀市にある「もんじゅ」である。
この核燃料の再利用は非常に難しく危険であり、長きにわたり研究され、試験運用を試みているが、いまだ実用化に至っていない。
それより、「もんじゅ」に至っては、たびたび事故を起こして長年にわたり止まったままになっている。
「15シナリオ」や「20~25シナリオ」では、核燃料のリサイクル事業を継続する事になるのである。
そんな危険な事を2030年以降も続ける事を選択して良いのだろうか。
そのような開発研究エネルギーがあるのならば、エネルギー政策の方向転換をして、もっと安全で地球に負荷をかけないエネルギー政策の研究をするべきである。
そのためにも「0シナリオ」の方向での政策転換がなされるよう、意見したい。
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Posted at
2012/07/10 06:09:22
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