2012年02月04日
2012年2月3日 帰宅困難者を想定した訓練が東京都豊島区などで実施されたようだ。
報道を見ていると、このような訓練を実施した事については一定の評価が出来よう。
しかし、である。ツイッターや電光掲示板を利用している点が非常に気になる。
東日本大震災の時は、震源が200キロ以上離れていたので、地震直後に停電になる事態は起こらなかった。
しかしである。
今回の訓練では、東京湾北部を震源とする震度6弱の地震が発生したと想定している。
地震直後に、電気、有線通信回線が寸断された事を想定するべきではないだろうか。
また、電話回線、ネットワーク回線が一気に、一斉に利用された場合どうなるのか。
はたして、ネットでの情報伝達が確実に行き渡るのか。
そもそも情報伝達が、送り手側と、受け手側で意図するように流れるのだろうか。
情報の送り手は、
1.交通情報は、各交通事業者から
2.避難場所情報は、東京都などの公的機関から
3.地震そのものの情報は、気象庁から
4.道路情報は、警察から
などいろいろな機関から、各現場で確認した上で、報道機関や、メール情報配信部署から避難者(我々一般市民)へ情報がやってくる。
残念だが、我々携帯端末を握りしめている避難者は、すぐ情報が欲しいと思う。
しかし、情報発信元は、現場確認をおこない、情報を整理して、確定した情報を流す事になるので、情報発信まで時間がかかる。
その時間は、分単位の時間ではなく、時間単位(1時間、2時間、もしかすると半日など)すぐ経っててしまう。
この時間のタイムラグをどうするか、いや、大地震が起こった場合、このタイムラグをどのようにして、避難者は判断し行動するか。そこの対策が必要だろうと思う。
この情報のタイムラグは、地震発生時刻によって、状況が異なってくると考えられる。
1.0時~6時 深夜就寝時間帯
2.6時~9時 出勤移動時間帯
3.9時~12時 午前活動時間帯
4.12時~13時 昼食時間帯
5.13時~17時 午後活動時間帯
6.17時~21時 帰宅移動時間帯
7.21時~24時 夜間時間帯
大まかにこの7分類によって状況は大別出来ると考えられる。
1.0時~6時 深夜就寝時間帯
阪神淡路大震災が起こった時間帯である。
この時間帯は、自宅にいる人口が大多数で、就寝している場合が多数を占める。
自宅での、家屋倒壊、部屋での棚などの倒壊などによる室内閉じ込めなどの危険性が高いが、帰宅困難者が出る事は少ない。ただし、電気インフラが止まると、暗いので、懐中電灯等の灯りを用意しておく事が必要である。
被災情報等は、動いている人間が少ないので、数時間情報が活発になるまで時間がかかる。
2.6時~9時 出勤移動時間帯
最も対応が難しい時間かもしれない。通勤、通学などで列車に多くの人々がすし詰めで移動している。
自宅付近で地震に遭ったならば、帰宅が比較的容易であろうが、通勤、通学の中間付近で地震に遭遇した場合、どの様にして自宅へ戻るのか。また、仕事の職種によっては、職場へ一刻も早く行かなければならない場合もあるだろう。
人が列車などで密集している場所が至る所にあるので、この人々をどうするのか対応を考えておかないとならない。
3.9時~12時 午前活動時間帯
今回の帰宅困難者訓練をおこなった時間帯である。
職場や学校や店舗などに人々がいる可能性が高いので、ある程度まとまって行動したり、情報を流せたりできる。また、夕方の暗くなる時間まで、数時間対応できる時間があるため、比較的今後の対応ができる。
4.12時~13時 昼食時間帯
お昼は食事時で火気の危険要因が高まる時間帯である。
また、昼食のため、職場などを離れ食堂や、料理店に比較的多くの人々が集まっている時間である。
5.13時~17時 午後活動時間帯
東日本大震災が起こった時間帯である。
子供達は、下校したり、遊びに行ったりして、もしかすると最も人々の居場所が不特定な可能性が高い時間かもしれない。
また、夕方暗くなるまでの時間もわずかで、一夜を越すための対策や、一夜を過ごすための食料など、対策を早急にしなければならない時間帯である。
帰宅困難者の問題もこの時間帯以降大きな問題として、早急に行動する必要がある。
6.17時~21時 帰宅移動時間帯
帰宅の列車や車の中で地震が起こった場合、距離によっては、何とかして、帰る可能性が現実として最も高くなる可能性があろう時間である。
最も状況判断が難しいと思われる。
7.21時~24時 夜間時間帯
この時間帯になると、居酒屋で一杯やっていたり、野球やコンサートを楽しんで帰る途中だったりで、時間によっては、人がまとまっているが、人の絶対数が昼間に比べて少ない時間帯である。
この時間帯だと、明日朝までその場に留まるしかない可能性が高い。
帰宅困難者というより、翌朝までその場で待機である。
このように大別すると、多分一番対策を考えない時間帯は
6.17時~21時 帰宅移動時間帯
5.13時~17時 午後活動時間帯
2.6時~9時 出勤移動時間帯
なのかもしれない。
以下 次回以降に続く・・・
Posted at 2012/02/04 13:28:00 |
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