
12月2日午前8時ごろ、山梨県の中央自動車道の上り線の笹子トンネルの中で壁が崩落し、複数の車が巻きこまれたほか、トンネル内で火災が起き、消防などに入った連絡によりますと、少なくとも2人が病院に搬送されたほか、車3台が下敷きになっているらしい。
中央自動車道は現場を挟む山梨県の大月ジャンクションと勝沼インターチェンジの間で上り下りとも通行止めになり、レスキュー隊による救助や消火活動が続いている。
列島改造論でコンクリート土木事業が全国津々浦々までおこなわれ、便利になったのは事実だが、結局地理、地勢をコンクリートで強引に突破して、道や線路を造ってきた。
いわゆるコンクリート事業の象徴の一つである高速自動車道。
メンテナンスをしているはずの、高速道路のトンネルですら、たかが数十年でこの有様である。
いかにコンクリート事業のメンテナンスが大変であり、難しいのかを見せつけられた格好である。
コンクリートで物を作るのは簡単である。利権も絡んですぐ新しい物を作ろうとする。
しかし、作った後が、全ての意味でもっと大変であることをしっかり直視するべきである。
残念だが、コンクリートや鉄骨で作った物は、できあがった直後から劣化しつづける運命にある。
完成後に月日と共に強度が増して、良くなっていくことはない。
どこぞの輩が、「国土強靱化」といって新規のコンクリート公共事業をやろうとしているが、新規で物を新たに作る前に、今ある劣化した公共インフラの寿命を延ばすための施策をしていかないと、このような事故は次々起こることは、明らかである。
日本国民の総人口が減少する中で、メンテナンスしなければならない物のパイをこれ以上増やしてメンテナンスできるのだろうか。
首都高速を始めとするコンクリート建造物のメンテナンス。
全国にたくさんある橋脚のメンテナンス。
膨大なメンテナンスについて真剣に考えて実行していかないと、またこのような事故はすぐ起こる。
Posted at 2012/12/02 11:26:27 |
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