2012年12月11日
南アルプス、仙丈ヶ岳でこの週末登山に行った人が帰宅していないという。
天気予報で天気が悪くなるのを知っていて、登山に出かけたのか。それとも天気予報を見ないで、山へ行ったのか。
何のための天気予報なのだろうかと思う。近年の2,3日前の天気予報と、天気に関する情報の多さは、2,30年前の天気情報と比較して圧倒的に、正確であり、情報量も格段に多くなった。
なのに、山での天気による遭難が、無くならないのは日本人の民度の度合いというか、しょうがないのだろう。
先月中国万里の長城ツアーで、遭難死亡事故がおこったが、そのツアー旅行を企画していた会社は、自主廃業する事にしたらしいが、その前に、観光庁は、旅行業の登録を取り消す方針を決め、10日、同社に通知した。同社は20日付の廃業を表明。観光庁は18日の同社の聴聞を経て、廃業前に登録を取り消したい考えのようだ。
登録取り消しの処分が出ると営業ができなくなり、会社も板井克己社長ら役員も5年間、新たな登録ができなくなる。
この中国万里の長城ツアーでは、一部報道で、衛星携帯電話も持っていなかったと、非難しているが、通信手段が確保されていれば良いという物ではなく、常に気象状況の把握を登山者自身がおこない、天気が荒れる、寒波が来る、大雪になると判っていたら、安全を優先して、待避するなり、下山するなり、山に登らないなり、しっかり自分の身は自分で確保するのが、自然に対峙して遊ぶという物ではないのだろうか。
残念だが、団体行動すると、その安全に対しての自己管理というか責任が、グループのリーダに寄りかかる格好になり、リーダーは、せっかく来たのだかから行けるとこまでまず行こうという、使命になりやすいのだろう。
山へ行く人のブログを見ていると、先週末総勢8人で北アルプスの標高2,500mの山へ行こうとして、途中まで行った人のブログを目にした。
スキーとスノーシューの混成らしいが、靴擦れしたりして途中で引き返したという。
はっきり言って冬山をすこし舐めているように思えてならない。
近年、ブログなどのでの冬山でのスキー山行の数多い報告。そして、山スキーやスノーシューなどの冬山への装備が誰でも簡単に買えて、取り扱えるようになってしまった結果。
少し興味を持った輩が、いとも簡単に冬山へ行っているように見受けられる。
冬山は天気が荒れると、即遭難。そして命に関わる事態になる事をしっかり認識し、十分な冬山訓練をして、各自がいざという時的確な判断を下して、自分の身を守れるだけの力を備えなければ、行く物ではないと思う。
大体天気の善し悪しをしっかり見極められないのに、大勢でネットで参加者を募って冬山に行くのは、半分自殺行為だと云わざるを得ない。
個人でやってる潜り、アミューズ○○○○と同じだ。
追 記
11日午前9時ごろ、新潟県警小出署に「越後駒ケ岳に登山に入った3人が戻らない」と届け出があった。
10日午後0時30分頃、栃木県日光市のアルバイト男性(27)の母親から「息子が登山から帰ってこない」と同県警今市署に通報があった。
男性は9日朝から友人の同市の会社員男性(26)と群馬県みなかみ町の武尊(ほたか)山(標高2158メートル)に向かったとみられ、同署から連絡を受けた群馬県警沼田署が周辺を捜したが、乗用車などは見つからず、11日早朝から捜索を再開する。武尊山周辺では9日午後から雪が降っていた。
しっかり天気予報を見てしっかり判断して欲しい。
追 記 その2
南アルプス「仙丈ヶ岳」に登山していた2名は残念な結果になってしまった。
武尊山に登った2名は防災ヘリコプターに収容された。雪が多くて雪洞を堀り救助を待っていたようである。
越後駒ケ岳の3名は冬山経験がある学生の頃登山部に所属していた人々らしいが、下山時に雪が多くなり、動けなくなり、1日テント泊をして、翌日一日かけて下山し、下山後車の中で更に1泊していたという。装備や、経験があっても、大雪になれば身動きがとれなくなるのである。この人達は、冬山での停滞も視野に入れて装備をしていたので、助かったといえよう。
とにかく、予想以上の大雪でその点については反省の弁があったようだ。
とにかく雪の猛威を甘く見てはならない。それは登山だけではなく、車や、公共交通機関で移動する時も同じである。
ニュースでよく見る光景が、新幹線が止まったり、飛行機が欠航になったりした時に、「目的地まで何とかしていかないと行けないのに・・・ どうしよう。」というインタビューが流れるが、天気でそうなる可能性があることは事前に察知できるはずなのに、交通傷害という危険回避を全く考えないで、人事のように文句をいうのは、どうかと思う。
しっかり、天気予報を見て、寒気が来る前に、寒気を避ける行動を事前にしておくことが重要である。
Posted at 2012/12/11 06:55:08 |
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