早くも今年の夏、富士山の入山料として任意に「協力金」として1,000円を徴収するらしいことが決まったようだ。
この、任意という「協力金」。任意といいながら、ほぼ強制である。各5合目登山口に人を配置してゲートが出来るのだろう。
そして金を払わないとゲートを通して貰えない雰囲気が作られる。
きっと任意という名のほぼ強制協力金になる事は間違いないと思われる。
そこで危惧するのが、この協力金を払いたくないという輩が、登山道から外れた場所から、強引に取り付いて登って行く馬鹿が出てくるであろう事である。
たかが千円。されど千円。その千円の為に登山道以外の山裾が踏み荒らされ、環境破壊などの要因になりはしないか心配である。
富士山は他の山と違い360度どこからでも登れそうな山である。
現実登山道を外れてショートカットする馬鹿がいるのも事実であり、そんな馬鹿は、どうして登山道以外を歩くのがどうして悪いのか認識もないし、理由も知らない。
そかし、そんな馬鹿ほど、流行好きで、人の頂点に立って目立ちたい、自慢したい馬鹿野郎なので、きっと今年の夏の富士山に大挙してやってくるだろう。
京都大学の栗山浩一教授(環境経済学)は、登山者数を現在と同じくらいに抑えるには、入山料を7,000円にと発表していたが、7,000円も徴収されては、山小屋の1泊分に相当するではないか。
そんな入山料をとる山はこちらから願い下げであるが、千円の駆け引きでより、悪質な登山客が増える(上記で述べた、登山口以外から取り付く登山者)事態が起こる可能性があるのなら、せめて500円ぐらいにしておいた方が良いのではないだろうか。
とにかく今年いきなり徴収されることが決まった富士山。
さらに、
富士スバルライン(河口湖側)と、
富士山スカイライン(富士宮口)の通行規制が年々厳しくなり、今年は、車で5合目までサッと行って登る事は個人では難しくなってきている。
自家用車の利用も問題だが、ツアーバスの利用者も相当いて、5合目までの道路状況では個人登山者が問題だが、5合目より上では、団体で時間との戦いの融通が利きにくい団体登山者が問題であるという、何とももどかしい現状がある。
今の富士登山で何が問題かというと、オーバーユースという点が、最大の問題なのだから、入山規制をかけるのが一番だろうと考える。
ではどうやって入山者をコントロールするのか。
河口湖側(富士スバルライン)と富士宮側(富士山スカイライン)の2道路は通行止めにして、登山バスに乗ることにする。
現に、上高地や、乗鞍スカイラインなどは一般車の通行が禁止されている。
ここ富士山では、観光バス利用者も全て登山バスに乗り換えて登る事にする。
この登山バス(全席指定の着席制)によって、運行本数をコントロールし、1日の登山者数をコントロールする。
しかも、この登山バスの利用料金に、駐車場代の金額、入山料の付加をおこないトータル的にコントロールする。
登山バスに乗り換えて5合目へ行くとなれば、運行時間のコントロールによって、深夜のいわゆる「弾丸登山」も抑制できるだろう。
入山料を払いたくない人は、富士吉田の1合目、富士宮の1合目から歩いて登山する道を残しておく。
では御殿場口や須走口の入山はどの様にしてコントロールするかは、その登山口の現状を佐田氏は知らないので、明確には言えないが、同様に5合目の手前で、規制をかけて同様な登山バスを設定するのが良いのかと思うが、この2ルートについては、登山距離が長く、素人登山者や、ツアー登山者の利用が少ないので、入山料をいくらか徴収するゲートを作るだけで良いのかもしれない。
簡単に行ってしまえば、健脚で山登りの根性がある人はそんな数はいないはずで、制限対象外として登る道を残しておく。
できれば将来的には、富士スバルライン、富士山スカイラインは、道路から山岳鉄道にしてより排気ガスなどの環境へ配慮した交通手段にせめてシフトする方向になった方が良いのではないかと思うが、現実的には富士山利権の商売屋さん達は、道路が無くなると荷揚げなどが大変なので、決して道路が無くなることはないのだろう。
宮脇俊三さんの「夢の山岳鉄道」には、富士スバルラインを山岳鉄道にするにはどうしたらよいかという、章も掲載されていた。
とにかく今年は富士山周辺へ出かける観光客がたくさん出る事実は、避けようがない。
静岡、山梨の観光業者や、旅行ツアーに絡む旅行業はとにかく、千載一遇の一儲けのチャンス。
凄い事になることだけは間違いない。
参考資料
富士山の入山料 任意で1000円に
富士山の環境保護を目的に、利用者から料金を徴収するいわゆる「入山料」の内容を検討する専門委員会が東京で開かれ、この夏は登山者から任意で1000円の協力金を求める案が了承されました。
富士山の入山料を巡っては、山梨・静岡の両県が環境保護を目的に、ことしの夏山シーズンで試験的に導入することを目指しています。
14日は、入山料の内容を検討する専門委員会の初会合が東京で開かれ、大学の教授や富士山の環境保護に取り組むNPOの代表など12人が出席しました。
このなかで、静岡県の担当者から、ことしの夏山シーズンのうち、来月下旬から8月上旬にかけて登山者から任意で1000円の協力金を求める案が示され了承されました。
さらに、委員からは多くの人に協力金を払ってもらえるようバッジなどの特典をつけるアイデアや登山道などの整備費用に毎年70億円近くが拠出されていることを説明し、協力を呼びかけることなどの意見が相次ぎました。
山梨・静岡の両県では、専門委員会で了承された案を地元の自治体や観光関係者などと協議し、合意が得られれば、この夏から試験的に実施する方針です。
専門委員会の委員長を務めた東北大学大学院の安田喜憲教授は「今回の議論をきっかけに日本人の富士山を敬う思いを思い起こすきっかけとなればいいと思う」と話していました。
6月15日 5時9分 NHKより
Posted at 2013/06/18 07:08:19 |
JOURNAL | 日記