ご無沙汰してしまった福島第一原子力発電所の事故についてです。
東京電力福島第一原子力発電所海側の観測井戸で、高濃度の放射性物質が検出されたと、東京電力が公表したのが、2013年7月22日だった。
その福島第一原子力発電所から漏れ出ている、放射性物質は、汚染水タンクから漏れや、地下貯水タンクからの漏れが地下水などへ流れ出し、最終的には水の流れる先の海へ流れてしまっているのが現状だ。
あの膨大な汚染水タンクは、設置に時間との戦いで、速やかにかつ大量に製造し設置するという、事の起こった時点での対応方法としてはそれしかなかったのだろうが、鋼材をシール材を挟んでボルトで固定するという、完全密封では無かったという、方法によって作られたのが、今になって裏目に出てしまっている。
きっと、タンクを設置する際には、この方法である程度の年数について、機密性が保たれるはずだったのだろうが、結局シール材の材質自体の強度不足だったのか、それともシール材の劣化が予想以上に早かったのか、それとも、施工作業員の施工ミスなのか(施工作業員が、全てプロフェッショナルな熟練者だとはとても思えない)。
その様々な要因によって、結果として今の汚水タンクの流出に繋がっているのだろう。
次ぎに地下貯水タンクであるが、防水遮蔽シートなどで覆って作ったであろう地下貯水タンクだが、結局少しでも防水部分に穴が開けば地面へ水は流れ出すわけで、防水シートなどの通常の製品が、放射性物質を受け止め続けると、どれだけ通常の製品の劣化が進むのか。放射性物質が、通常の化学工業製品に与えるダメージは考慮してあるのかと疑問を感じたりする。
多分、福島第一原子力発電所での、放射性物質の垂れ流しの元は、原子炉そのものなのでは無いのだろうか。
いくらコンクリートで覆われているといえども、原子炉がメルトダウンして内部が、そして地下が一体どうなっているのか、誰も解らないのだ。
水が通る微細な亀裂があれば、いとも簡単に水は流れていく。
破壊された原子炉を冷却し続ける為には、冷却水を循環し続ける訳だが、現実として流入している冷却水の量と、原子炉から出てくる循環水の量の差はどれだけ違うのだろうか。
その、入口で入れた冷却水の量と、出口から出てくる(回収された)冷却水の量の差分が、地下に流失し続けているはずなのだが、正確なその差分の量もきっと把握できていないのだろう。
日本国政府は2013年9月3日、原子炉周辺の土を凍らせて地下水を遮断する対策などに国費470億円を投入すると発表したが、そんな事ではたして、放射性物質の海洋流出が抑えられるのだろうか。
水は、上から下へ流れ続けるものである。一分の隙間があれば流れてゆく物質である。
なんとしても水の流れは断ち切る手段をしっかり講じてもらいたいものだ。
その2
関西電力大飯原子力発電所(福井県)の敷地内にある「F‐6破砕帯」(断層)について検討を重ねてきた原子力規制委員会の調査チームが、2013年9月2日に開かれた評価会合で、 「活断層ではない」と判定した。
規制委の田中俊一委員長は「(敷地内破砕帯の)活動性がないという方向性がある程度固まった。基本的には審査を速やかに進めるのが規制委の位置付けなので、正式な審査に入っていったらどうか」と述べたという。
結局、活断層なのか否かは最終的には、全て活断層ではないという結論になるのだろう。
確定根拠の無い物は、罰せず。黒でないものは、いくらグレイであっても黒にあらず。黒でないものは全て白とする。
そういった所なのだろう。
何だか、活断層なのか、活断層ではないのかという、専門的な狭義な視点になってしまっているが、重要なのは、その場所が原子力発電所の立地に対して安全なのか安全ではないのかという事が重要なはずである。
電気事業連合会側と、原子力規制委員会側で対立する構図となっている活断層の判定であるが、電気事業連合会側は、原子力発電所を建設する段階で、活断層ではないという判定になっているのだから、何があろうとも、立地調査時の結果通りにものを運んでくるはずである。
世の中とはそうゆうものであろう。その最初の判定が、正しかったかどうかは別であるが・・・
残念だが、日本国内の原子力発電所の再稼働は避けられないし、数年後には多くの原子力発電所が運転を再開するだろう。
これからの日本の課題は、廃棄処理される核燃料物質の処理である。
地層処分といってはいるが、日本国内で地層処分できうる場所が何処にあるのだろうか。
また、核燃料リサイクルは、果たして安全に実施可能なのだろうか。
原子力発電所の事故は二度と起こらないのだろうか。
Posted at 2013/09/06 06:37:14 |
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