2013年09月25日
弱り目に祟り目。
車両は火を噴き、鉄路は壊れ、世間の目はもはや厳しい目しかない。
北海道旅客鉄道株式会社
人口500万人の北海道の鉄路を営業路線としているが、あの広大な寒い大地の2,500km以上の路線を、管理運行している。
鉄道事業に限らず、公共交通機関の使命はまずは安全で無ければならないのだが、日本の国土の長さにも匹敵する程の距離の路線を、人口500万人という営業基盤の収益でまかなうことは果たして、適正なのだろうか。
しかも、本州と異なり、冬はマイナスの気温が続き、一面白い雪が覆い尽くす大地である。
雪が降り積もれば、鉄路の保守点検もままならないだろう。
当然、鉄路の保守点検費用も関東近郊から比較すれば相当費用がかかるはずである。
しかし、営業キロ当たりの利益は少ないはずだ。関東なら一列車に6両、10両と長大編成がくまれ、その列車に座ることもままならず、すし詰めになるわけで、相当利益があるだろうが、北の大地をゆく列車は一両だったり、特急列車でようやく5両か7両程度でしかない。
保守点検つまり、安全を確保するにはそれなりの費用がかかる。
しかし、JR北海道の収益はどうなのか。そして、現行の路線をメンテナンスし続けるにはどれくらいの費用がかかるのか。
しかも、北海道の年間の温度差は激しい。
夏には気温が炎天下の30度にもなる日があるだろうし、冬にはマイナス20度をさらに下回る事もあるだろう。
残念だが線路は鉄であり、鉄は熱いと延び、寒いと縮む。きっと収縮の幅も厳しいものがあるはずだ。
保守点検は、人である。すなわち人件費。
しかし、企業の収支バランスを考えると、人件費は極力抑えたい。つまり合理化である。
残念だが、雪国の保守点検、安全対策は、雪の降らない地域より当然かかるわけで、しかも寒さの続く日数も、その寒さも非常に厳しい現状にあるのが、北海道だ。
ここ1,2年で、JR北海道の車両トラブルも頻発しているが、きっと本州では考えられない雪と寒さで、酷使している状況なのだろう。
しかし、そんな酷使している車両を置き換える体力が、JR北海道にはあるのだろうか。
そんな体力は無いから、酷使してメンテナンスを続けて使用しているのだろう。
予備車もままならず、11月から一部特急列車の減便と最高速度の引き下げとなる。
国鉄(日本国有鉄道)からJRグループへ分割民営化して四半世紀が過ぎた。
利益が出る路線を持つ会社は、さらなる巨額投資を行って新路線の建設をおこなうようだが、一方で、安全確保もままならない深刻な経営状況の会社にもなった。
鉄道は地域を支える重要なインフラの一つである。
今のJR各社の、地域分けで良いのだろうか。もう少し安全が確保できるような会社体系に改めることも必要なのかもしれない。
10月14日は鉄道の日。
いろいろ各鉄道会社でイベントがあるのだろうが、今一度鉄道の安全について考えてもらいたいとも思う。
Posted at 2013/09/25 06:55:34 |
トラックバック(0) |
JOURNAL | 日記