2013年10月30日
とあるホテルのレストラン部門で.表示されている食材と異なる材料が、使われていて問題になっている。
回転寿司では、よくある代替食材だったり、フレッシュジュースが、よくある業務用のジュースだったり、自家製パンが、外部のパン屋から仕入れていたり、まあ、そんなに問題にする事かと、個人的には思う。
ホテルのレストラン部門といえば、ホテルの利益を生み出す重要な部署だ。
いかに、安い原材料に付加価値を盛り込んで、客に満足してもらいつつ、利益をだすか。ホテルの、そして料理人の腕のみせどころだろう。
本当に新鮮で、美味しい食材を利用するなら、砂糖や塩などの調味料を駆使しつつ、油を使って舌のセンサーを鈍感にさせる手段で、食べる調理など不要だ。
ホテルの料理といえば、大量生産と大量消費の場所だ。
外食産業が、非日常だった1960年代だった頃ならば、日本の良い食材が集まり、ホテルというステータスだけで、利益が出るだけの価値があったのだろうが、今や日本中に外食産業ガがはびこり、食品流通業者が、ひしめきあっている現状では、いかに安くよい食材を仕入れて、利益を生み出すかになってしまっているのだろう。
この利益追求社会は、我々消費者の行動が産み出している事を、自覚すべきである。
外食する時に、値段で決める事が多々あるだろう。
十割の信州の新そばで打った蕎麦屋と、安くてうまい九州のトンコツラーメン屋なら、半数以上の人はラーメン屋に行くだろう。
外食産業の価格のうち、原材料に占める割合は一体どれくらいなのか。残念だが微々たるものである。
価格の半数以上を原材料に使っていると、利益が出ないはずである。
特にホテルとなれば、場所代や従業員の人件費だけでも相当な費用になるはずだ。
さらにホテルとしての利益を生み出さなければならない訳で、そこら辺を考えれば、たとえ1万円のコース料理だとしても、皿にのっている食材の仕入れ値は、精々二千円から三千円くらいだろうと想像はつく。
どうがんばっても五千円をこえる事はあり得ないだろう。
食材の仕入れには必ず、食品の卸業者が関わる。
同じ食材なら、買う方とすれば一円でも安く仕入れたい。では、何処で値段を下げるか。
同じエビなら、天然物より養殖。しかもいろいろ高い日本より、全てが安い東南アジアなど海外へ。
鮮魚といいつつ、あの手この手の輸送方法で、鮮度を落とさないよう工夫して輸入となる。
尾頭付きの舟盛りで魚を一匹丸ごと出すなら解るが、切り身の一部を衣をつけてソースタップリで一口喰う分には、芝ビだろうが、バナメイエビだろうが、解らない。
皆さん今の今まで”美味しい”といって食べていたのだから。
だました貴方が悪いのか。だまされた私が悪いのか。
客の舌もそんな程度なのだから、私からいわせればどっちもどっちと思う。
ホテル内の自動販売機のビールの値段の高い事。部屋にある冷蔵庫の中の小さなビンのジュースの高い事。
ホテルとはそんな所だ。
しかし、多くの人々は、ホテルに入る前にコンビニでビールとツマミをかばんに入れていくだろう。
ホテルとしては、ビ―ルで得ていた利益分を他部門で稼がなければならない。
まあ、一等地にあれだけの建物と設備を維持するには、どれだけの費用を稼がなければならないか考えれば、おのずと答えがみえてくる。
追 記
次から次へといろんな企業で、食品の”誤表示”で謝罪している。
この問題は、全国津々浦々、当たり前のようにやっているわけで、世間体のため一応事実を公表して”謝っておく”事で、大騒ぎで袋だたきにあう前に、ケリをつけるのだろう。
食品業界の踏み絵を踏んでこの問題は終わりになるのだろうが、最初に地雷を踏まされた、”阪神阪急××グループ”は、即座に金を返金するなんて言った物だから、大騒ぎになったわけで、謝って終わりにしておけば良かったものを・・・
Posted at 2013/10/30 07:07:14 |
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