2024年01月31日
能登半島地震 から もうすぐ 1ヶ月
① 地震そのもの について
② 被災地交通アクセス について
③ 原子力発電所 について
まずは
① 地震そのもの について
M7.3 相当 の 地震が 約13秒差で連続して 発生している 可能性が大きい という 点だろう
2016年4月 に 発生した 熊本地震の時には 14日 M6.3 と 16日 M7.3 の 二度 の 地震が起きたが、今回の能登半島地震は、時間差 13秒という短期間に連続して地震が発生しているという点に注目したい。
これによって 横揺れ揺れは60秒程度の大きな揺れとなり、地表に大変大きなダメージを与えたと思われる。
しかも、今回の断層の移動範囲は160km 以上と広範囲であり、横揺れの周期と大きさが石川県を始め、富山県、新潟県、長野県に被害を及ぼし、特に 液状化現象は、新潟県 新潟市でも甚大な被害となっている。
この、能登半島地震は、2007年 にも輪島市門前町付近を中心に発生いていて、その後 2020年頃から、珠洲市で度々M6クラスの地震が起こっていた。
つまり、2011年の、東北大平洋地震 前から ここ 能登半島周辺で、大規模活断層のエネルギー変調が見受けられ、さらには、2004年の中越地震、2007年7月の中越沖地震 と 合わせると ユーラシアプレート と 北米プレート の 境界付近 であり 新潟から静岡 へ 延びる フォッサマグナ (糸魚川 - 静岡構造線) の 延長線上付近で 2004年から 断層の動きが活発化しているといえよう。
この20年で 新潟から 能登半島、佐渡島一帯の フォッサマグナ周辺域で、マグニチュード 6~7 クラスの地震が複数起こっていることになる。
これらの地域の地震はこれで終わるとは思えない。
総合的に、どれくらいの地震を引き起こすエネルギーがまだ溜まっているのか、素人では判断材料が乏しすぎるのだが、まだまだこの先、エネルギーの放出は続くだろう。
② 被災地交通アクセス について
能登半島は、北陸 加賀と富山から細長く突き出した半島であり、丘陵地が主体の半島である。
石川県の主要都市、金沢市から北へ西側の海岸沿いに道路、鉄道が延び、能登半島中央の七尾市から先へは、海岸沿いに延びる道路と、穴水から内陸の丘陵地帯を珠洲市へ向かう道路と、輪島市へ向かう道路という感じでしか道路が無い。
この道路を通って救助隊や救援物資が行くのだが、この能登半島へ向かう道路の至る所で地震による被害が発生し、思うように被災地へ行くこともままならず、また、被災地から安全な場所へ避難するにも、また同じで、簡単に脱出も出来ない。
このような事象は、能登半島だけでは無い。
伊豆半島にしろ、下北半島など、日本には多くの半島があるが、その半島の多くが同じように通行できる道路には限りがある。
そして、今回の能登半島の地震のように、津波が発生し、地盤が隆起(もしくは沈降など)して沿岸部が被災すると、海上からのアクセスも難しくなる。
今回の能登半島地震のような、地震によって、陸路、海上両方からのアクセスが困難になることも考える必要があるだろう。
③ 原子力発電所 について
今回の、能登半島地震で、北陸電力 志賀原子力発電所の50万ボルト送電線から電気を受けるための変圧器が壊れ、燃料プールの水漏れなど、地震による様々な損傷を受けている。
一連の東日本大震災の原子力発電所の停止措置の結果、この志賀原子力発電所も運転を停止していたので、運転稼働していなかったのだが、これが、運転営業中だったとしたら、志賀原子力発電所はどうなっていたか。
志賀原子力発電所の建屋自体に地震による直接的な影響は無かったようだが、外部電源は喪失し、原子炉冷却がどうなっただろうか?
しかも、志賀原子力発電所の立地場所の志賀町は、道路、電力などライフラインは大打撃を受け、志賀原子力発電所周辺の住民は志賀町から避難することすら不可能に近い状態に陥り、また、志賀原子力発電所へ、復旧作業をおこなうにも、外部から志賀町へ入ることも、困難な状況であること、志賀町の地震計自体が、震度7を観測し、志賀町周辺の土地は、4mも隆起している状況を考えると、この志賀町が、原子力発電所立地場所としてふさわしいとは、とても思えない。
しかも、珠洲市や能登町、輪島市、穴水町などの奥能登や志賀町より北に位置する 自治体は、志賀原子力発電所が、福島第一発電所のような事態に陥った際に、原子力発電所事故から避難する、避難経路も絶たれる事になるというこことが 今回の地震の状況で改めて思い知ることとなった。
今回の 能登半島地震は、単に 能登地方といういち地域で起こった地震として捉えること無く、今後起こりうるであろう様々な地震に対しての大きな警告の一つとして捉え、今後の自然災害に対応できるように、今一度、国の備え、対策を講じる必要があると考えられる。
能登半島地震、13秒差でM7・3相当が連続発生か…揺れ収まる前に2度目で被害拡大
2024/01/30 11:28
元日に起きたマグニチュード(M)7・6の能登半島地震は、M7・3相当の二つの地震が震源域近くでわずか13秒差で発生した可能性があることが、京都大防災研究所の解析でわかった。1回の地震と比べ、地震のエネルギーは約2倍に増大したと推計される。最初の揺れが収まる前に2回目の地震が起き、1分程度の激しい揺れとなって甚大な被害につながったとみられる。
今回の地震について、政府の地震調査委員会は15日、「複数の断層帯が連動した可能性が高い」との見解を公表。京大防災研の浅野公之准教授(強震動地震学)らのチームは、複数の断層がどのように連動したのか、地震計で観測された波形データを基に推定した。
その結果、震源となった石川県 珠洲すず 市付近から南西方向に延びる断層が1日午後4時10分過ぎに動き始めて地震が発生。その13秒後には、震源付近から北東方向に走る断層が動く別の地震が起きていた。
2回の地震はいずれもM7・3相当と推計され、1回目の揺れが収まる前に2回目が発生したことで激震となったという。チームは、1回目の地震で半島沿岸部の隆起が起き、2回目の地震が津波の主な原因となったとみている。
2回連動した地震の4分前には、M5・5の地震も起きていた。
最初の地震が引き金となり、別の断層が動いて地震が連続する現象は「連動型地震」と呼ばれる。2011年の東日本大震災では少なくとも三つの断層が連動し、M9・0の巨大地震になったと考えられている。
チームは今回の解析結果を地震調査委に報告。浅野准教授は「規模が大きくなる連動型地震は他の地域でも起こりうる。現地調査で詳細を突き止め、対策の強化につなげたい」と話す。
Posted at 2024/01/31 19:43:58 |
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