今や、日本のスポーツ界は、あらゆる分野で世界レベルに達して来ております。
そうして叫ばれるのが、「金メダル」と言う言葉です。
そこには、やはり、低年齢児からの指導が功を奏している所も多分に有るようです。
が、お隣さんに見るように、「スポーツは金メダルを取ってなんぼの世界」と言う教えでは、やはり、個々人の成長を阻害する面も多いのだそうです。
そんな警鐘を鳴らす方の一人に、元日本代表ラガーで、現在は神戸親和大学で教鞭を取る平尾剛教授の話が有りましたので、紹介を致しましょう。
ちなみに、この話の対象は子供向けです。
仮に国代表選手であれば、そのレベルでは無いと自覚していても、目標はあくまで金メダルであり、応援する国民も、それに向かって頑張っている選手を応援したいと言うモノ…。
又、その気持ちが無いと、競った相手へのリスペクトも悔しさも沸かず、次へのステップも望めないと思われます。
で、平尾さんの話ですが、要は「勝利至上主義」に対する子供への指導を見直す動きが出て来ているとのコト。
しかし、当然ですが、スポーツに勝敗は付き物です。
そう、何事もそうですが、子供への指導で、過度な勝利至上主義を指導しないと言うモノ。
まっ、でも、実際の指導者からしますと、難しい問題では有りますよね…。
今の世の中、その分野でいい成績を収めている人は、それなりの収入が得られるとなれば、我が子にそれを期待する親が居るのも当然のコト…。
まっ、トンビからタカの子は生まれませんけどね…。
まして、学校の部活ならいざ知らず、専門のスポーツクラブに入団していれば、それなりの対価を求められる訳で…。
しかし、スポーツには、勝敗以外にも大事なモノがたくさん有ります。
特に、日本の伝統的な「道」が付く競技には、「礼に始まり礼に終わる」と言う精神論が付いて回ります。
まっ、日本ではその精神が、あらゆるスポーツに根付いており、いわゆる、体育会系の先輩後輩的儀礼も根強く伝承されております。
でも、最近は、やはり、勝利至上主義の影響からか、後輩でも上手いヤツは先輩を差し置いてレギュラーになることも常態化しております。
更に、男子に於いては、髪型も坊主頭がスポーツ選手のトレードマークでも有りましたが、人権の尊重とかで、長髪を許可するところも…。
これには、指導する側の影響も多分に有るようです。
昔気質の厳しい指導者は、児童を支配する傾向に有りますし、逆に若い指導者は、友達感覚で指導する方が多いようです。
でも、結局は、勝利至上主義と言いますか、「勝てば官軍、負ければ賊軍」的な考えとなり、どちらの指導が良いのかは、勝敗結果で判断される事が多いようです。
兎に角、スポーツは練習だけでは、やっている意味なんてほとんどなく…。
そう、そのやって来た練習の成果を見る為に、対外試合や各種大会に出る訳で、そこでは勝敗が発生し、自分のレベルを知り、相手のレベルも分かる訳です。
そこで、指導者や保護者が、行き過ぎた競争主義を指導しますと、前述の「勝てば官軍、負ければ賊軍」の発想が芽生え、そこに勝利至上主義が優先するキッカケになるようです。
そうなりますと、指導者や保護者に、ズルをしてでもいいから…と、勝ちにこだわる指導に…。
そう、相手の裏を取るなんて事は、可愛いモノで、「平気で相手にぶつけろ」等の反則や、ルール無視…と言った、スポーツには絶対に許されない禁じ手を、平気でやるように…。
こうなると、やられた方には遺恨が残り、まして負け試合にでもなれば、その怨念は孫子の代にまで…。
と、これが、お隣さんのスポーツ界の現状なんでしょうね…?
じゃぁ、どうすれば?
そう、勝つ為の技術向上と言う健全な指導は必要だが、勝利だけを求める競争主義の指導はダメと言う事のようです。
※其の弐に続く
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Posted at
2023/10/27 07:11:04