またまた可愛そうなニュースが飛び込んでくる。
北海道に限らず野生の動物に食べ物を与えないで欲しい。
それは人間からエサをもらう行為は次に与えた人がエサになる・・・・
野生動物は楽な方へ頭が働く。
我が家の熊たちは違うからw
我が家の熊・・・・お金で動きます・・・・
スカイツリーへ持ち込んだ特大の熊俊・・・・
1週間のアルバイト代金は5000円です。
延滞料金は1週間で5000円・・・・
客寄せ熊ですから・・・・エサは与えない代わりに金銭でw
何処か貧乏なんだろうな・・・・って思えますから。
「森の動物に餌を与えないで」――北海道津別町の自然ガイドが願いとともにTwitterに載せたクマの物語に反響が集まっています。野生動物にどうしてエサを与えてはいけないのか、考えてみませんか。
「ソーセージの悲しい最後」
北海道津別町で自然ガイドを務める上野真司さんがTwitterに載せたのは、「ソーセージの悲しい最後」と題されたポストカードの画像でした。
「コードネーム97B-5、またの名はソーセージ。初めて出会ったのは、1997年秋、彼女が母親からはなれ独立したばかりだった。」
クマへのエサやり防止のために配布されているポストカード=知床財団© withnews クマへのエサやり防止のために配布されているポストカード=知床財団
と書き出された文章。北海道の知床の森で暮らしていた、ある雌のクマは、観光客からソーセージを与えられたことによって、悲しい末路をたどります。
人間の食べ物を知ってしまったことにより、彼女にとって人や車は警戒する対象から、食べ物を連想させる対象に変わってしまいました。しつこく道路沿いに姿を見せると、この見物のために人が集まる…彼女はどんどん人に慣れていきました。
人に近づけまいとした対策も空しく、小学校そばに現れた彼女は駆除の対象になってしまいました。
「スコープの中の彼女は、一瞬、あっ、というような表情を見せた。そして、叩きつける激しい発射音。ライフル弾の恐ろしい力。彼女はもうほとんど動くことができなかった。瞳の輝きはみるみるうちに失われていった。」
「彼女は知床の森に生まれ、またその土に戻って行くはずだった。それは、たった1本のソーセージで狂いはじめた。」
「何気ない気持ちの餌やりだったかもしれない。けれどもそれが多くの人を危険に陥れ、失われなくてもよかった命を奪うことになることを、よく考えてほしい。」としめくくられた文章。この画像を載せたツイートは8月8日時点で、3万回以上リツイートされています。
エサを与えたとされる形跡、月に2~3回ほど
この画像を投稿した上野さんは普段、NPO法人森のこだまの代表を務めています。北海道津別町「ノンノの森ネイチャーセンター」で自然ガイドをするほか、施設の掃除やゴミの撤去など、森の保全のための活動を行っています。
上野さんがその中で残念だと感じていることは、エサを与えたと思われる残骸が散見されることと言います。
「お弁当やクラッカーなど、明らかにエサを与えた形跡を、月に2~3回見かけます」
8月は観光客や地元の住民など、森に人が集まりやすい時期だといいます。
エサやりの形跡を見つけ、注意喚起のために画像を投稿しようとした際に、以前配布されていたクマのポストカードの存在を思い出し、合わせて投稿しました。
すると、ポストカードの画像が大きく見えるようにしてほしいという返信があり、再度投稿したところ、3万リツイートを超える大反響となったそうです。
ヒグマの大量出没の年に配布
「ソーセージの悲しい最後」と題されたポストカードを作成、配布しているのは公益財団法人知床財団(北海道斜里郡斜里町)。世界自然遺産である知床の動物や自然環境の保全、管理するための活動を行っています。
ポストカードは2012年に配布を開始したものだそうで、現在は、英語版や中国語版も配布しているといいます。
この2012年は、ヒグマの大量出没の年で、クマに関連するトラブルが頻発していました。要因は明確にはなっていないものの、冷夏による果実の不作や、マスの遡上時期の遅れなど、ヒグマの食料不足が原因と考えられています。
知床財団によると、少しでもトラブルを減らすために、人間側に働きかける手法として、少し刺激が強い写真を用いて配布することにしたといいます。
エサやり、動物・人間どちらにも良いことはない
ヒグマをはじめ、野生動物にエサを与えることには、どんな危険性があるのでしょうか。
上野さんは、普段自然ガイドをする際に次のように説明しているといいます。
(1)動物の体によくない
人間の食べ物には自然の中にはない化学調味料や塩分、糖分などが多く含まれています。これを食べても消化ができず、動物がお腹を壊してしまうこともあるといいます。
(2)人や車を食べ物と結びつけてしまう
エサをもらえることを知った動物は、人や車を見たら食べ物を結びつけ、近付いてきてしまいます。これによって、交通事故に遭ったり、人を襲ったりすることもあるそうです。
(3)感染症にかかる危険性も
キタキツネなど野生動物の中には、エキノコックスなどの寄生虫が寄生している個体もいます。接触を機に、人間がこれらに感染する可能性もあります。
上野さんは「クマに限らず、毛の生え替わりの時期のキツネは、やせ細って見えるため、かわいそうと思ってエサを与えてしまう人もいる」と言います。
「エサを与えようとすることで動物、人間のどちらにも良いことはありません。悪意でない場合も多いので、情報が広く知られるように伝えていきたい」と話しています。
「問題個体」となるヒグマを「増やさないこと」
釧路自然環境事務所などは、ヒグマの生態と個体群を守るため、また住民や観光客に安全に過ごしてもらうための指針として「知床半島ヒグマ管理計画」をまとめています。
計画によると、ヒグマによる被害は、単にクマが多い場所で発生するだけではなく、一部の「問題個体」に起因することが多いとのことです。
「問題個体」とは、人の活動に実害をもたらすクマや、人につきまとったり、攻撃したりするクマのことをいいます。ヒグマの有害性と出現した場所に合わせて段階的に対応を定めており、「問題個体」とされるヒグマが定住者がいる地域に出現すると、基本的に駆除の対象となります。
計画では、このような「問題個体」となるヒグマを「増やさないこと」が重要だと説明しています。
悲しい結末を繰り返さないために
ではこのようなヒグマを生み出さないためには、どうしたらよいのでしょうか。
同じく「知床半島ヒグマ管理計画」では、観光客など知床半島を利用する人や、地域住民に求められる行動を定めています。
「ヒグマの存在を常に意識する」、「ヒグマを誘引するような食物・ゴミの管理を徹底する」、「廃農産物や畜産廃棄物等を放置しない」など、ヒグマを人に慣れさせないための行動や、環境づくりが示されています。
また悪質な行動については、条例によって氏名の公表や、罰金等の罰則の対象となることもあります。
上野さんは「知ってもらうことで防げることがある」といいます。
「自分だけではなく、自分の子どもや孫の代まで、この知床の森の姿があり続けられるように知ってもらいたい」と話しています。
ゴミの投棄、またはよかれと思ってエサを与えたことが、結果的には不幸な結末を繰り返すことにつながります。人身事故や捕獲対象となるヒグマを不必要に増やさないために、「ソーセージの悲しい最後」はたくさんの人に知ってもらいたい、とても悲しいストーリーでした。