今　VWを買ってはいけない？

クルマは性能やコストパフォーマンスだけで売れ行きが決まる商品ではなく、ブランドイメージが大きく関与していることをVWが証明してくれた。　マーケティングを勉強する材料として今後数十年は語り継がれていくことでしょう。

＜輸入車販売＞ＶＷが半減　１０月速報値

最近街でVW車を見かける度に排ガスの不正問題を思い出し、運転手の顔を見て「ああ、この人も被害者・・・」　などと哀れみのような感情をもってしまうのは私だけではないはず。　国内には問題となったVWのディーゼル車は輸入されていないけれど、ブランドイメージの失墜がVWを所有していることの価値を地に落としてしまった。　

傘下のAUDIやポルシェに影響が及んでいないことがせめてもの救いではあるが、VWブランドは当分苦難の道が続くでしょう。　こんな風潮の中今あえてVWを購入する人がいるとしたら、”特別な価値”　を見出した方に限定される。　それでも今VWを買うとしたら、在庫車の投げ売りが始まるのを待つことをお勧めします。　国産車のように受注生産ではなく見込みでオーダーしてストックして置く方式なので、売れ残ってしまうより大幅値下げしてでも在庫を減らしたいはずだから。　ただ、安く買えたとしても今後は下取りも大幅に安くなるので、結果として得になることはない覚悟が必要です。　クルマは損得勘定で買う商品ではないのですが、資産価値低下のリスクがあまりに大きすぎるとも感じています。

これから製造されるクルマについては利益率をあげるために徹底的な原価低減活動（VA）が展開され、部品削減や品質のグレードダウンがおこなわれることで展示車両と違うクルマが納入され驚くかもしれません。　経営危機に瀕している自動車メーカーはときとしてびっくりする行動にでるので油断できません！