2018年09月12日
スピーカーケーブルで音質が変わる?
スピーカーケーブルほど特性が不明なのに価格差が大きい製品は珍しい。ケーブルを変えると音質が良くなるとか言われているが学術的に考えればナンセンスと言わざるを得ない。通常の銅線(AV線)とオーディオ用のofcケーブル(銅の純度99.99%)において直流抵抗、交流インダクタンスなどを計測器で計ると違いは0.3%以下である。まあ誤差の範囲といって良いだろう。そんな違いで音が良くなるなんてあり得ない。また電流の流れる速度が違うとか言う人がいるが、そんなことがあるわけない。電気に無知な人が多いのか、フラシーボ効果なのかわからないが、インチキとしか言いようがない。もし本当に音が良くなると思うなら高級オーディオを使ってブラインドテストをやってみたらよい。100%わからないと断言できるw
ケーブルの種類で高音域(10khz以上)の伝達効率に多少違いが出てくるが、そんな高い周波数はほとんど聞き分けられないはず。ケーブル長10mにして恐ろしく耳のいい人が騒音のない部屋で聞けば違いがわかる程度だろう。それでも減衰した分をイコライザーで補正したら違いは絶対にわからないし、外来ノイズだらけのクルマならなおさらだ。
ケーブルで音が変わると主張する音楽評論家がいるのはスポンサー料で儲けているからに過ぎない。オーディオショップがケーブルの引き直しを勧めるのは、単に店の売り上げをあげる為といっても過言ではないだろう。
ただしスピーカーケーブルの引き直しには多少のメリットはある。
①アンプとスピーカーを最短経路でつなぐことで抵抗値が少なくなる。
②経路上のコネクタをショートカットするので接触抵抗がなくなる(腐食による接触不良の恐れがない)。
③隣に平行して走る別の機器の信号線がなくなることでノイズが乗りにくくなる。
音が良くなるかどうかは別として、対ノイズ的には有利と言えよう。
いずれにせよスピーカーケーブルの引き直しに数万円かける価値はない。DIYで金をかけずにやるなら100円/m位のスピーカーケーブルを使って最短経路で引き直せば良いだろう。苦労した分満足度が高いはずで、「やったぜ」という達成感で幸せになれるだろうから、そういった自己満足は否定しません。
スピーカーケーブルで音が良くなるかどうかは大昔から論争があるが、いまだに結論が出ていないようにも見える。電子情報学会でもケーブルのちがいで音質が変わるなんて論文は見たことない。最終的には自分の耳で判断するしかないだろう。くれぐれもオーディオショップのカモにならないようにね。
一つだけ言いたいのは、オーディオケーブルの芯線を作っているのは電線メーカーであって、オーディオメーカーではないこと。その電線メーカーは音が良くなるなんて一言も言ってないのである。
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Posted at
2018/09/13 03:28:00
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