コメと経済問題

備蓄米放出でもコメの価格が下がらなかったのはJAが犯人だと判明したが、その背景は根深く困難な課題をあぶり出した。

①JAには天下り役人が28人もいるので農水省にはコントロールできない

②日本のインフレ率は3%程度で正常な範囲内だが食品のインフレ比率は8%でロシアと並ぶほど高い

③エンゲル指数（家計における食費の割合）は38%とインフレが進む欧米より約4倍高い

④ジニ係数（所得格差）は世界的には低い（59位）が年々格差は広がっている。

⑤食料自給率は低い（カロリーベースで38%）が年収が低い一次産業の担い手は高齢化が進み減る一方。

⑥コメの需給ギャップは一時的には埋めることができ価格を下げることは可能だが政府の備蓄米がなくなったらおしまい。長年の減反政策と他の野菜への転換政策を短期に変更できない。

簡単には解決できない課題ばかり。
特にエンゲル係数の高さは放っておくと暴動に発展することを世界経済が証明している。コメだけ安くすれば良いという問題ではない。