2009年11月04日
トヨタのF1撤退は当然の選択ですが、あまりに決断が遅すぎた。そうなった理由はF1マシン開発用に専用の設備を持つ立派な開発実験棟を作ってしまったから。とにかくすごいんですよこれが。特に驚いたのが4輪独立で加振させながら、空力のテストができる装置。あらゆるサーキットの路面データを取得していて、実験室にいながらマシンの調整ができてしまうバーチャルサーキットを持っているのはトヨタしかありません。ここ数年でかけた費用はおそらく1000億円を軽く超えているでしょう。他のチームの10倍近い金を投入したといっても過言ではありません。それでも勝てなかった理由は色々ありますが、やはり現場での即断即決ができないチーム運営にあったことが一番の理由。組織がでかすぎて、小回りが利かなかったということです。
まあ、こんなに大金を投入したメーカーが勝ち続けたら、フェラーリのような弱小企業はあっというまに撤退することになるはずで、成金トヨタが失墜したおかげでF1部落に平和が戻ってよかったです。
金融危機発生時の対応でも他の自動車メーカーに比べて在庫圧縮、設備投資抑制などの対策でもっとも遅れたのがトヨタで、他社がなんとか黒字を確保している中、今年度も1000億円以上の赤字が確定。プリウスが売れて喜んでいるかというとそうでもなく、クラウンユーザーまで食ってしまうような有様では、意味がない。台数が出て唯一儲かるはずのプリウスも、ホンダの価格を見て販売価格を下げすぎてしまい、ちっとも儲からない。”良いものは高く売ることが商売の基本”ということをすっかり忘れてしまった尾張商人。
マークXに3.5Lを新規に設定、さらにスーパーチャージャー付のスペシャルバージョンを用意しておきながら、投資を惜しんでハイブリッドを設定していないチグハグさ。この車の開発はちょうど金融危機の真っ只中にいたはずなのに、なんで3.5Lエンジンのまま開発が継続されたのか、まったく理解ができない。
この会社、どこか歯車が狂ってしまってます。
F1撤退で一番ホットしているのは無理やり協賛させられていたPANASONICかも知れませんね。
Posted at 2009/11/04 23:13:57 | |
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