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先日マイナーチェンジで削減されてしまったウィンドデフレクターという部品を取り寄せて装着したのですが、これが結構優れものであることが判明しました。結論から先にいうと高速走行時の電費が約0.1km/kW向上しています。数値的には微々たるもので航続距離に換算すると２kmほどしか変わりませんが走行フィーリングの向上を感じます。時速100km/hで走行中にアクセルをオフすると回生発電と空気抵抗などにより減速するのですが、まるでコースティングモードを持ったガソリン車のように滑空するのです。走行ノイズの大きさはロードノイズが支配的なので大して変わりありませんが、空気を切り裂くときの”ざわつき”が少なくなりすっきりとしたノイズになったような気がします。　マイナー後のリーフで高速道路を走行する機会が多い人にはお勧めの装備だと思います。

この部品、メーカーの原価はせいぜい１００円程度、マイナー後に全世界で販売するリーフが１０万台とすると、デフレクターを削減することによって１千万円の利益をメーカーにもたらしますが、空力特性の良さが売りのリーフでは削減すべきではなかった・・・というのが私の結論です。メーカーの原価管理担当にしてみればバリューの少なさから削減して当然なのでしょうが、ちまちまとVAするのではなく革新的なコスト削減ができる場所が他にあろうかと思うのです。たとえばバッテリーモジュールですが、現在のバッテリーセルを２段重ねたサイズを最小セル単位にしてしまえば、コスト削減と軽量化ができます。リーフのバッテリーレイアウトをみるとセルを２段重ね以下にしている部分はないのでレイアウト変更も必要ないでしょう。他にもいくつか抜本的に改良できそうな場所があるのですが、まだ生まれたばかりのEVだから、これからどんどん進化していくのでしょうね。

バッテリーのコストを削減することが急務のリーフですが、電池量産工場の設備償却費を削減すべくクルマの販売台数を増やすことが最も手っ取り早いことは明らか。その為にはフロントマスクを変更することが必要条件と思うのですが、いまだそこに切り込んでいないのが残念なところ。　デザイナーとしては大きな変更を加えると失敗を認めることになるので当然変更の提案なんてしないでしょう。また次のモデルの提案準備に忙しくて現行モデルを考えている暇はないという事情もあるでしょう。リーフのフルモデルチェンジでは、コンベンショナルなスタイルにするということですが、それって平凡なデザインにしますということらしい。　もしそれが本当ならちょっと信じられませんね。　誰のマネもしないというデザイナーの使命を捨ててはいけませんって！！　誰もが振り返るような素敵なデザインに期待してますよ　＞　中村史郎様