
関係者はどんなにカネがかかろうとアーチ型の屋根の形状を作りたいらしい。単に意地を通したいだけの傲慢なくだらん人間のために数千億円の税金が投入されるのは納得いかないが、それでも一旦大きなプロジェクトが動き出してしまうと止められないのは八ッ場ダムを見ればわかるように、日本歴代政府の悪いくせである。こういったことを繰り返すから国の借金が1千兆円を超えてしまうのです。金額自体もそうですが国民総生産に対する借金の率でも世界一の借金大国、ギリシャなんかよりもよっぽど借金づけになっているという自覚が少しでもあれば、こんなばかばかしいプロジェクトは即時中止にあるはず。反省しない、都合の悪いことは忘れる、時間が経てばなんとかなる・・・いつからこんな無責任な集団になってしまったのでしょうね。
さて、例のアーチ型の屋根を本気で作るとしたらどんな工法になるか予想してみましょう。
一番に思いつくのはトラス橋の応用。代表例は
東京ゲートブリッジ(通称 恐竜橋)ですが、これはブリッジの反対側に重量バランスをとるための構造物が必要なので設置面積的には応用は無理でしょう。
単純にアーチ橋を応用するとアーチの下側(道路の部分)の強度が必要になり地中にこのための鉄鋼を埋め込むのはナンセンスでコスト的に不利です。代表例としては富士川にかかる
蓬莱橋があります。
されば、アーチ橋とトラス橋のハイブリッド型(径間連続非対称ブレースドリブアーチ橋)でなら橋脚のみでアーチ部分の重量を支えることができるかもしれません。この場合橋脚を内側に引っ張る力をどうやって打ち消すかが課題になります。代表例として大阪にある
千歳橋があります。
もっとも競技場のデザイン画に近いのが、バスケットハンドル型ニールセンローゼ形式で作られた橋で
豊田大橋が代表例です。(タイトル写真)
どの工法を応用するにしても構造設計に1年、工事準備に1年、工事期間2年の合計4年はかかるので東京オリンピックには間に合いません。 やはり屋根なしで開催するしかないのですが、屋根がないと照明がつける場所がなくなり日中しか会場が使えなくなってしまいます。格好悪いけど臨時に野球場のような照明機材を設置することになるでしょうね。
【まとめ】
キールアーチ構造の屋根 = 巨大な橋
競技場の上に大きな橋を設置するには+2000億円余計にかかるし、
そもそもオリンピックに間に合いません!!!
どうしても屋根が欲しいなら別のデザインにするしか方法はない。
Posted at 2015/07/09 23:45:30 | |
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