
新国立競技場の2520億円という総工費は自衛隊が所有するもっとも高い装備品であるイージス艦(1400億円)といずも型ヘリ空母(1200億円)をセットで買えるお値段です。自衛隊の艦船であれば国防という大義があるが、オリンピックのメイン会場にそれだけのカネをつぎ込む大義なんてどこにもない。 金額が吊り上って喜んでいる奴がいるのでは?と感じていましたが下記の記事を見てそれが確信に変わりました。
日本スポーツ振興センター(JSC)は9日、2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設で、施工業者の大成建設にスタンド工区の一部建築資材を発注して32億9400万円の契約を結んだことを明らかにした。JSCによると、建設に向けた契約は初めて。この契約では、地盤の掘り起こし作業に向けて、掘り出した土が崩れないための壁を設置するための鉄骨材などを発注した。新国立競技場は工事の難易度が高いため、JSCは施工予定業者をあらかじめ選定し、設計段階から技術的協力を得る「プロポーザル方式」を採用した。スタンド工区の予定業者の大成建設には優先交渉権があり、そのまま契約に至った。
公募型プロポーザルという方式、簡単にいうと
”施工予定業者をあらかじめ決めてしまってから、その業者に見積もり(予定価格)をつくらせる”
ということ。 JSCは業者の入札価格が見積もり金額に収まったから正式に発注したというが、落札予定金額を決めた業者が入札するのだから、収まってあたりまえです。
落札・結果情報
普通の企業であれば32億ものカネを使うのに1社指定の上、価格も言いなりの発注なんてありえません。公共性、透明性が必要な工事をなぜ一般競争入札にしないのか? ここからは推測で証拠は掴んでいませんが業者から関係者に便宜が図られたことは容易に想像ができます。 まさかいまどき裏金なんて・・・と思うなかれ。土建業界ではいまでも当たり前のように行われている商慣習です。巨大プロジェクトで懐が潤う業者、議員、役人、JSC関係者がいて、そういった人にとっては新国立競技場の工事費が高くなるほどうま味があるから、当初予算より見積もり金額が跳ね上がっても下げようという努力をしないのです。高度成長期、田中角栄時代からの負の遺産をいまだに引きずっているわけですから、そろそろこの業界にメスをいれなければいけませんね。
東京地検特捜部の皆様の出番ですよ!
Posted at 2015/07/11 11:40:33 | |
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