2016年01月22日
最近日産の販売現場に関する悪評には目を覆いたくなるほど。 国内投入の新車がほとんどないこと、競争力のある魅力的なクルマが少ないことなどが主因となって販売員にも負の連鎖がおこっていることは容易に想像ができます。 さらに景気後退局面で顧客は少しでも安く買いものをしたいという欲求に対し、販売政策で値引きゼロでは他社との競争に勝てるはずがないと思う。
丁々発止のやり取りをして限界まで値引きしてもらった・・・という喜びを奪うようなワンプライス制度が成功するはずがない。 ワンプライスがうまくいくのは、その市場で価格支配権をもつ圧倒的に強いブランドであり日産車以外に魅力的なクルマが多い市場では、1円も引かないというのはビジネスチャンスをどんどん失いかねないリスクが伴う。 そもそも値引きはしない、飛び込みの売り込みもやらないのであれば、コンビニと同じでこの自動車業界にはなじまない。 一方、無理な販売目標を突き付けられ達成できなければ基本給減額とまで言われたら企業に対する忠誠心を失い、それゆえに接客態度が悪くなり、そしてさらにクルマが売れなくなる・・・負のスパイラルに入ってしまったようにも感じます。
商品を売るときにシェアと利益率を同時にUPさせることは困難なので、ある局面ではどちらかを重点的に追及するのがマーケティングの基本であるが、今の日産は二兎を追っているようにしか見えない。
一見公平で素晴らしい仕組みに見えるワンプライスは、使いようによっては顧客離れを加速させてしまうということを実証実験でもしているつもりか? そろそろ他社は決算セールで大幅値引きをして販売を加速させる時期ですが、日産だけがバスに乗れないまま。
マイチェンしたリーフは売れない理由がなくなったのだから今期中に1台も売れない販売員は基本給の減額という恐怖のオーダーもでているそうで、今季で日産販売を辞めてしまう販売員がでる予感もします。 これは形を変えたリストラなのかな? とも勘繰りたくなる販売現場の悲鳴を聞いているうちに胸が苦しくなりました。
クルマは仲良くなった販売員から”義理で買う”というときもあるので、キャリアの長い販売員はその販売会社の宝物でもあります。 目標達成に苦しんでいるときに頼み込んで買ってくれたお客に対し、大幅値引きという見返りがないのであれば、その宝の価値を無にしてしまう危ない政策、これがワンプライスの実態だと考えます。
頑張れ日産の販売員!
Posted at 2016/01/23 23:20:16 | |
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