2018年03月03日
ゼロ発進加速が絶望的に遅い上、加速時のエンジン音や排気音が大きく上質なクルマとは程遠いミニバンを避けている人は多いと思う。家族構成からやむなくミニバンにしたら我慢することが多かったが、セレナ e-powerはそんなユーザーには朗報だろう。
どの程度改善されるかは試乗してみないとわからないが、懸案はバッテリー容量の小ささであろう。念のため動力計画図相当の計算をしてみよう。
モーター出力 : 100kW(初代リーフ80kW)
発電用エンジン出力 : 62kW
バッテリー容量 : 1.8kWh
最終減速比 : 7.388
発電容量は公開されていないが効率を80%と仮定すると50kWとなり、急速充電器並みの発電量と考えられる。しかしモーター出力が100kWもあるので足りない50kW分はバッテリーから借りてくることになる。フル充電でも約2.2分間でバッテリーが空になる計算だが、実際にはバッテリー保護のためSOC 80%から30%位までに制限することでフルパワーは約1分間位が限度だろう。
たった1分? エヴァンゲリオンより短いw
しかし、高速道路で1分間ベタ踏みしたら制限速度をオーバーしてしまうし、山岳路の上り坂でも1分間フルアクセルというのは考えられないので、サーキットでも走らなければ問題はないだろう。開発にあたり箱根を走り回って問題ない容量としたのは絶妙な黄金比なのかも知れない。
容量よりも気になるのはバッテリー(PANASONIC製)の寿命。充放電が短い時間に繰り返されリーフ(16万キロ保証)より過酷な利用になるので、バッテリーは10万キロ位で交換が必要になり、その費用は5~10万円位と予測します。維持費はトヨタのハイブリッドと同じくらいと考えて良さそうだ。
肝心のゼロ発進加速性能だが、ノート e-powerより500kg、リーフより200kgも重いのでさほど期待出来ないが、絶望的なセレナのガソリンエンジン+CVTに比べれば遥かに良いだろう。ただし最終減速比をノート e-powerと同じにした理由を知りたい。モーター出力を向上しているとはいえ、せめて1割位大きくしても良かったのでは?
ゼロ発進加速(0-100km/h 約14秒と予測)は期待より多少遅いが、それ以外はかなり理想的なミニバンなのではないかと考えられますので近いうちに試乗してみようと思います。
Posted at 2018/03/20 20:19:33 | |
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