
白内障の手術をどこで受けるべきかは大変悩ましい問題です。保険内で行う単焦点のレンズを使った手術ならどこの眼科でも良いのだろうが、多重焦点の眼内レンズを使う場合には、
国の指定した先進医療機関であることが必須で、全国の737医院(内 神奈川51医院)の中から選ぶ必要がある(2018/8/14現在)。
術後の検診など通院回数が多くなるのでなるべくなら自宅に近い方がよいが、近さだけでは選べない下記の事情が存在します。
【費用が不透明】
先進医療の費用(技術料)は全額が自己負担なので高額となるのは仕方がないところだが、問題は病院によって費用の差が大きいこと。中にはHPで公開している良心的な病院もあるが、ほとんどは受診して見積りをもらわないと費用はわからない。受診すると必ず視力や血液検査が行われるのでその費用負担(3~5千円)と手間を考えたら、個人で安い病院を探すのはまず不可能です。それでも医師との相性もあるので最低2つ選んだうえ受診して比較した方が良いだろう。ネットで安い店を探すのが当たり前の世の中になっても医療だけは別の世界と考えた方がよい。
【眼内レンズの選択が難しい】
多焦点レンズにはいくつか種類があり、その金額差も大きい。2焦点レンズの安いものだと片方で27万円、最新の3焦点レンズだと片方70万円近くなる。厄介なのは、それぞれの見え方の違いを事前に確認するのはできないので、自分に合うかどうかがわからないこと。また、高ければ良いかというと実際に比べた人はいないので、それもわからない。レンズ二枚と技術料などを加算すると100万円~150万円がだいたいの目安となる。80万円以下なら得かというと術後の経過次第であるが安ければ良いという訳ではないし、200万円かかっても最新の機器を使った優秀な医者に当たれば損したとは言えないだろう。ただしレンズは自由に選べるわけではなく、医療機関毎に使えるレンズは限られている。
【病院は選べても医者を選べない】
なるべくなら症例を多くこなし実績のある医者に依頼したくとも医師ごとの症例数は非公開なので、良さそうな病院を勘で当たるしかない。医療機関に属する複数の医師の中から、最初に受診した医師が執刀医になるところが多い様である。従って良い医師に当たるか否かは運に左右されるのかもしれない。
白内障手術は医療機関を探すだけでも簡単ではないので「あなたに最適な医療機関はここで、費用明細はこうなります」と言ってくれるような医療コーディネーターがいたら有難いと思う。
Posted at 2018/08/25 20:58:04 | |
トラックバック(0) | 日記