2019年12月11日
ZESP3のコース毎のランニング費用を算出してみる。
【前提条件】
①10分間での充電量7kW
②電費 7km/kWh
③ZESP3の3年定期契約に加入
1km走行毎の充電単価はコース毎で下記となる。
●プレミアム10
①500km/月
2500円/500km = 5円/km
②1000km/月
(2500円+350円×10回)/1000km = 6円/km
●プレミアム20
①1000km/月
4500円/1000km = 4.5円/km
②2000km/月
(4500円+300円×20回)/2000km = 5.25円/km
●プレミアム40
①2000km/月
8500円/2000km = 4.25円/km
②3000km/月
(8500円+250円×20回)/3000km = 4.5円/km
面倒な計算をさせる割には1km走行あたりの単価は概ね4~5円/kmと大差ない。
あえていうなら走行距離の毎月のばらつきが多い人ほど基本料金で損する確率が高くなるということだろう。繰り越しまで考えるとさらに複雑になるのでそれは省略します。
「今月は上限に近いから走行を控えよう」「来月は旅行に行くからプラン変更しよう」などと考える人はいないだろうから定額制にするユーザーメリットは全くない。
定額制は安定的な収益を得るためのメーカーの方便だし、あまりクルマに乗らない人からも金を徴収して従量分の単価を下げたかったということだろう。
ICE(ガソリン車)の場合、ガソリン価格140円、燃費20km/Lとすると 7円/kmとなりZESP3が得に見えるが、定額制は乗らないときの無駄が大きいので一概にEVが有利とは判断できない。例えば修理で入庫したり、病気で入院したりすると定額分は丸損となってしまう。
ZESP2までは圧倒的にリーフのランニング経費が安かったが、ZESP3ではICEとほとんど変わらないとみた方が良さそうだ。自宅充電が主体でZESPに加入しないなら2円/km以下でEVがお得なのは変わらないが、経路充電をどうしのぐかが課題となる。
いずれにせよ、ハイブリッド車に比べてランニング費用の差はなくなったという結論で間違いないだろう。だとするとハイブリッド車に比べて車両価格が高いEVはコスト的観点からは魅力がなくなった。テスラのようにコスト以外の項目で如何に魅力的なクルマを創出できるかがEVの生き残りの最重要項目ですね。
【おまけ】
素朴な疑問なのだが、今月あと何回定額で充電できるのかどうやって把握させるつもりなのだろう。オンラインでプラン変更できるようにするなど課金システムズの更新だけでも結構な開発予算が必要となるはずだが、そんな無駄なことに金を使わずユーザーに価値のあることへ投資して欲しいものだ。
近年まれに見るおバカな料金プランだと、ただただ呆れるばかりです。せめて値上げ分で充電インフラの更なる充実を望みたい。
Posted at 2019/12/11 00:24:57 | |
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