2020年12月14日
金あまりを背景に株価は上がり続けバブル時の最高値が視野に入ってきた。バブル崩壊後30年間低迷していた国内の株価がコロナのお陰で資金が市場に溢れ高騰しているのには複雑な思いで投資し続けています。
株式に投資できる金持ちだけが儲けて庶民は日々の生活が苦しいのだから有価証券の売買に対する税額を強化すべきという声は根強い(キャピタルゲイン課税の見直し)。
しかし、感情論はさておき冷静に考えるとそんなことしたら日本経済は奈落に落ちる。日本人は貯金が大好きで給料から生活費を除いた余裕資金をほとんど銀行に預けてしまう。世界一の貯金大国だが、預けた金は銀行に死に金となって数字として記録される。企業や個人に対する融資の原資となって金が回っているようにみえるのは単なる錯覚で実態はお寒い限り。日本の銀行は国外の債券購入などで利益を出す構造だから日本の経済は良くならない。
日本経済が回っていないのは、お金という血流が体内を回っていないから。そう、資本主義社会で貯金は好ましい金の使い方ではないのだ。
政府は株式の売買に対し低めの税額(約20%)で、なおかつ匿名処理をして所得の捕捉ができないようにするなど優遇している。さらにNISAという無税の特別枠まで用意したが、それでも個人投資は増えず余剰資金は銀行に停滞する。
何でこんなことになってしまったのか?
江戸時代は宵越しの金は持たないという江戸っ子の美徳で金をどんどん使って街は繁栄した。転機 は第二次世界大戦あたりだろう。欲しがりません勝つまではという節約精神と贅沢は悪という教育がなされ、金を使う、金を儲けるというのが悪いことの様に庶民の心に染み込んだ。金を嫌うような扱いですね。貯金通帳の数字を眺めて喜んでいる人が多いと経済は成長しない。
そんな状態でキャピタルゲイン課税を強化したら更に金が回らなくなり経済は死んでしまう。
聞こえてくる多くの声は金持ちから税金を取れというキャピタルゲイン課税強化だが、貯金に対して税金をかける資産課税の方が日本には必要だと思う。世界一の金持ちの日本人はもっと金を使うべきなのです。単に消費財を買うだけだと資産が目減りするだけだが、投資に金を回せば逆に増やせるのだから庶民にこそ株式投資をオススメします。
そうは行っても、株ってよく分からない、投資は怖い、、、という日本人がほとんどでしょう。金融リテラシーが低いのが日本の最大の欠点かもしれない。金融は生きるのに役立つのだから高校の必須科目にしたら良いと思う。
Posted at 2020/12/17 16:16:26 | |
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